今市子さんのレビュー一覧

サーカスギャロップ 小説

崎谷はるひ  今市子 

ノンケ受け

この作品、後書きによると、受けがノンケなのが珍しくて、自分的チャレンジだったそう。
へえ、そうだったっけ?
崎谷先生、作品数多いから、気がつかなかったなぁ。

この作品、美久という女をはさんで、二股三股されちゃった男同士がうっかりくっついちゃうお話なので、美久と付き合っている(っていた)時点では、日下も阿東も二人ともゲイじゃない。
それが、美久へ対抗するうちにお互いに惹かれ合うようになっ…

1

よしはら心中 帝都万華鏡秘話 小説

鳩かなこ  今市子 

独特のエロティシズムに誘われる世界

大正浪漫「帝都万華鏡」シリーズの5冊目、
本編4冊は京介×琢磨、紘彦×春洋の2カップルの話でしたが
今回は番外編、春洋の兄の物語で、独立した話として読む事ができます。

栗原薫に「泉鏡花のような、といっては褒めすぎながら、現代のBL作家の持たぬ
こってりとした味わい」と評された濃艶な文章が大きなの特徴の作者ですが、
シリーズ1冊目の「桜の頃を過ぎても」あたりは生煮え感があって
かなり…

6

花がふってくる 小説

崎谷はるひ  今市子 

地味なんだけど…

だいぶ前に読んだ時には崎谷作品として過大な期待をもって読んだものの、主人公の受け様のネガティブな性格も合いまってあまり好評化を抱きませんでした。
私は年に1度、読み返さないだろうと思われる数百冊の本を一気に処分するのですが…読み返すわけでもないのに毎年何故か捨てられない1冊でした。

そんなこんなで数年ぶりに読んだのですがこのしんみり感はいいですね。
なぜ素直に面白かったと思えないのに未練…

2

サーカスギャロップ 小説

崎谷はるひ  今市子 

BL的な面白さは感じられませんでした。

これは、とにかくレビューで『おかしな女が!』というのと、スピンオフ元(?)の『花がふってくる』が私はどうも今ひとつだったこともあり、なかなか手が伸びなかったんです。

機会があって思い切って読んでみたんですが、とにかく美久(メインCPの2人と第三者の男と三股掛けてた女)がどれだけ酷いんだ、と覚悟していたせいか『あ~、こんなもんか』という感じでした。

ただ、未読の方のために言っておきま…

0
非BL作品

鏡花あやかし秘帖 非BL コミック

今市子  橘みれい 

微妙・・・

今市子さんは好きなので購入。

ですが、好きとは言え、今市子さんのマンガって、ときどきよくわからないというか、それがナニ? みたいな理解不可能な展開があったりして、ファンとはいっても戸惑うことが多かったので、原作付きならそんなこともないかな、と思ったんですが、今市子さんはやっぱり今市子さんでした。

原作は未読ですが、ノリや雰囲気がすごく既視感があって、今市子さんが書くことに違和感がないと…

2
非BL作品

鏡花あやかし秘帖 非BL コミック

今市子  橘みれい 

あやかしの帝都に、たゆたう。

文豪・泉鏡花を主人公にした帝都怪奇譚。
同作者の「百鬼夜行抄」や「幻月楼奇譚」のような、不思議で味わいのある物語三編と、おまけを収録。
BLかどうか微妙な気もしましたが、鏡花先生担当の新人編集者くんが、純粋に先生を崇拝していて、鏡花もそれを憎からず思ってるようだし。
三話目の御者は、絶対に坊っちゃまラブだと思うし。

ただ、鏡花のイメージは…自分の中では、日本画家の鏑木清方が描いた洒脱な…

0

サーカスギャロップ 小説

崎谷はるひ  今市子 

サーカスギャロップ

ずっと読むかためらっておりました。
レビューでも、ためらうことも記載してあり、
表紙もちょっと地味かな・・・と思い、数年おいておりましたが、
このたびやっと、読みました。

ストーリーは、今さらだと思うので、触れませんが、
読んだあとの感想は、「こわっ!!」でした。
彼女がここまでしてしまった理由は何だろうか?
少しも彼女の弁が出て来ないので、本当におかしい人なのか、
何か深い理…

4

花がふってくる 小説

崎谷はるひ  今市子 

地味…ですが切ないです。

皆様の評価は高くありませんが、地味話好きの私は高評価です。
数ある崎谷作品の中でもベスト3に入ります。
決して涙脆くはない私がホロリとさせられました!!
読んでいてBLだという事を忘れてしまう位、淡々とした普通の話でした。ですが、何でだろ?妙に心に響くセリフがあるせいか、切なくなるんです。

同い歳の従兄弟・涼嗣(攻ノンケ)に長年片想いをしている秋祐(受ゲイ)。
作中に出てくる蛍の儚さが、秋祐と重…

3

いつか天使に。 小説

白城るた  今市子 

オカルト的な方がメインです。

 あったこともない、曽祖父の葬儀に呼ばれ、亮は伊豆沖のある島へと向かった。
 どうやら亮の曽祖父は、かなりの資産家で島に住みながら本島の経済を動かしていた人物らしく、祖父の葬儀の後に、遺産についての遺言が発表される、ということであった。
 ところが、発表された内容は、「第一ひ孫である巳也と巳也を引き取ったものにすべてを譲る」というものであった。
 巳也なんて親戚の名前は、居合わせた親戚の誰も…

0

眩暈 小説

五百香ノエル  今市子 

歪んだ執着愛

これを切ないというには、あまりに苦しくて、
これを痛いというには、あまりに切なくて、
複雑なモヤモヤした感情が渦巻く物語なのは確かなのかもしれない。
98年の新装版なのだが、それに多少の手を加えた箇所があるのかどうかは不明ですが、その文章が、作者さんの若さというか情熱をぶつけて、作品の世界にのめり込んで書かれたものなのかなーという印象は大きく見受けられます。
それはラストに挿入された新たな…

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