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国枝彩香
ふばば
ネタバレ
国枝先生によるダークでヘヴィな作品。 ですが、今までのいわゆる「国枝スタイル」的なダークさとは種類が違うと感じた。 これまでの国枝先生のダーク系は、ベースが耽美というか。そして哀しみがある。 しかし、本作には耽美の匂いは無いですね… そして、はっきりとした暴力。 それはプレイとしてのSMの陰に隠れて、日頃抑えつけているイラつきを発散させる行為としての。 そこに哀しみや情緒は感じられませ…
この表紙! 「番人」系?怖い耽美?怨念?因習? …といういかにもな絵柄なのですが、読んでみると国枝先生の高い画力や構成力に裏打ちされた技巧を凝らした作品が詰まっています。 必ずしも万人受けするかはわかりませんが。 「箱庭」 表紙の、美しく妖しくて儚げな「何か」。 「彼」は人の血によって生きる「人ならざるもの」。 前の優しい主人は亡くなり眠りについていたのに、嵐の夜に空き家だと思っ…
「低温ブランケット」の2巻目。 大輔の彼女・カオリンが大活躍…ていうか出しゃばってるゥ〜… 悪い子じゃないの。明るくて積極的で、結局大輔がはっきりしないからこんな所まで出しゃばってるワケで。 なら大輔がキツく当たるとそれはそれでちょっとかわいそうだったりして。 ほんと、女子が出てくるとロクな事がないわ。 一方ホーイチの上司のイケオジも食えない男で、この人は何がしたいのかわかんない思わ…
おお〜〜?2巻ものじゃないですか。 いかにもな国枝スタイルの低温な美形。と思ったらタイトルも「低温ブランケット」。 これは国枝スタイルの集大成か?と期待大で読み始めたのですが… 内容も低温だったような…… 高校生の大輔が、両親の海外出張のためにしばらく叔父(母親の年の離れた弟)のマンションに居候する、という始まり。 国枝スタイル的に、甥・大輔はちょっとブサ系。叔父・芳一(よしかず・大…
2002年発表の「夏時間」と2004年発表の「ため息の温度」を合わせた新装版的な一冊。 「夏時間」 母親が事故で亡くなった後、出さなかった手紙を発見した16才の智(さとし)。 その手紙の宛先の男性を訪ねていくが… …という話なのですが、これがなんともドラマで。いい意味で、です。 こういう展開か…とつくづく感嘆するというか。 男の呼ぶ女性の名前、忘れさせてほしい、忘れてやる…別れの後…
2011年発表の短編集。 ダークというよりもはやホラーとも言える怖い作品も入ってます。ただしラストは「耳たぶ」の2人のドタバタも収録。 「春に孵る」 視点は幼い女の子。名は佳苗。 両親はすでに事故で亡くなり祖父母に育てられていたけど、祖父の入院の間の2週間だけ叔父の輔(たすく)に預けられたのだった。 そして輔はアパートで世話をするということにしてある別荘に佳苗を連れてきた。 その別…
「耳たぶの理由」(2009年発表)の続編、プラス短編2編収録。 「胸の鼓動」 あれから何年経ったのかな。スッキリした涼やかなイケメンの山口は随分と締まりがなくなった…というと言い過ぎかしらん、隣に石川がいることに満足しきってるかーんじ。 で、頭の中もちょっとお花畑風で、共通の友人の結婚式に出てすっかり結婚願望が。 いや、結婚願望じゃないな、結婚「式」願望だな… …という感じでかなり軽…
ヘヴィでダークで耽美で死ネタ、プラスギャグの国枝スタイルを久々発表年順に読み直していて、この作品までくると「うわー王道だ〜!」と逆にびっくりしてしまう。 ブサイク/コワモテの攻めやら、妖しい魅力の受けやらに慣れてきていると、本作の受け・石川がもうむちゃくちゃ可愛らしくて萌える! 物語としては、長身スッキリ系のイケメン山口が、小柄で子リスちゃんぽい石川を溺愛してはうるさがられる、というお話なわけ…
2002年発表の「未来の記憶」、2004年発表の「風の行方」を合わせて2008年に発表された新装版的な1冊。一組のCPの出会いからが描かれています。 初めて読んだのが2014年頃…その時からの神作品で再読の今も泣ける…! 物語としては、カタブツでノンケの化学教師がプロポーズに失敗。失恋したところを遊び人のゲイに喰われるが… …と始まって、その相手の美形ゲイが学校の臨時美術教師として同僚に…
2007年発表の短編集。 良く言えば耽美。地雷の人にとっては怖い死ネタの物語が多い。 「番人」 視点はなんと死人。のっけから殺人シーンで、死んだ斎原胤彦(さいばらかずひこ)のモノローグで物語が語られます。 登場人物はリアル感は薄く、人里離れた別荘に隔離されているアルビノの弟・霞、弟の世話係の屈強な使用人・加納、暴君の当主・胤彦の3人の密室劇。 胤彦は霞を憎んでいる。 自分を愛してく…