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剛しいら 茶屋町勝呂
秋月
ネタバレ
三つのお話が収められた短篇集。表題作「帰宅」と「一枚の遺書」には読了寸前に味わう、ある共通の感覚がある。最後の文章まで辿り着くと与えられる、するりとしのび寄ってくるような悲しみの感覚。それぞれのタイトルにもなっている「帰宅」と「一枚の遺書」というキィワードが、あざやかな真実を見せてくれる、巧緻に仕掛けられた鋭さがある。 中堅俳優の佐伯は爆発事故で妻を失い、ひとり息子の尚紀も火傷と、顔面に大怪…
剛しいら 小野塚カホリ
雀影
「多重人格で憑依物。しかも舞台は何十年の時を行ったり来たりの複雑な物語」と、後書きで作者さんも行っているとおり、なかなか複雑で、展開にどきどきする物語だった。 そんな話なので、ここはあまりネタバレせずに、素直にドキドキを楽しんだ方がいい。 昨今の、いわゆるBLというセックスファンタジーとは違う、小説としてのおもしろさ。 なかなか、読み応えあっておすすめ。 ネタバレはしたくないと言い…
家業の葬儀社を継いだ溝内健二は、母校の考古学教授・的場の連絡で、的場の友人である古物商・矢島の葬儀を請ける。そこで見かけた着物姿の青年の華やいだ印象もまだ新しいうちに、ポルノ作家・羽田の葬儀で四季夏彦と名乗る謎の美青年と出会い、二ヶ月前の青年の面差しを見て戸惑う。羽田の葬儀に参列していた的場を訪ねた健二は、今度は的場の家でちがう名で居候している彼に会うが、秋彦と名乗る彼は健二のことを知らなかった。…
剛しいら Mera
弥七
幹の健気さ、真面目で真剣な様は好感が持てました。 が、攻め(西脇)は絶対悪いやつで幹をだましているんだろうと、ずっと思ってました。仕事がきっかけで出会ったわけだし。好意を持っている幹をだまして、仕事の利益をあげようとしているんだと 最後のほうになってようやく、この人は本当に受けが好きだったのか!と気づきました。 なんでしょう。攻めがカッコよすぎるのもあるし、私が疑り深い汚れちまった大…
剛しいら 山田ユギ
ミュウ
剛しいらさんの文章力には、いつも驚かされます。 シリーズによって、違う方が書いているのではないかと思うぐらいです。 剛さんの書かれるコメディー系は苦手なのに、シリアス系がいつも好みに合うみたいです。 昭和初期が舞台で、落語の噺家の話です。 落語のことがわからなくても、大丈夫です。 難しい話なのではないかと苦手意識があったんですが、読んでみたら話に惹きこまれて夢中で読みました。 …
剛しいら 片岡ケイコ
「様々な作風の剛シイラ」って、こんなノリノリなギャグでオカルトも書くんだー 心霊現象の取材をしたくて、座敷童伝承のある屋敷を訪ねた近藤。 しかし、屋敷の主は、屋敷を出て、マンション住まい中。 二人は、座敷童の取材のため、空き家にしていた屋敷に泊まり込むことに。 なんだか、とっても、エッチでかわいいお話。 このタイトルで、この粗筋で、まさか、ホントに座敷童が出てくる、オカルトフ…
剛しいら 金ひかる
むつこ
幼馴染みモノです。めちゃくちゃいいお話でした。 剛しいらさんも作風が幅広いですねー。 海の町で育った幼馴染み二人が、一緒に過ごすうちに、自然と心通わせるようになります。 でも、受けのほうは、「このままじゃいけない」と、自ら彼のもとを離れようと決意し、東京の大学へと進学する。 冒頭、祭りのために帰省してきた受けと、彼を故郷で待ち続ける攻めの、再会のシーンから始まります。 話は過去にさかのぼったり現…
剛しいら 蔵王大志
クラエス
前作は「ビターヴァレンタイン」 も神作品なんですが… 今回も神です☆ 今回は 克彦くんの女装があったり… お兄さんがまたまた登場したり… あゆみの恋が芽生えたり…? 海でヤッたり… もちろん 前作での人気商品(?) "チンチョコ"も出てきます。 個人的には すごく大好きな作品です。 蔵王大志先生好きなら きっと好きになるはず
剛しいら タカツキノボル
ミルクティー猫
美しい吸血鬼のお話は多いけれど、 概して狼男って美しくないのよねぇ… っていう思いをきれいに裏切ってくれました。 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」みたいな、 長い長ーい時間の中を生きる狼さんたちのシリアスなお話です。 舞台も現代に移って、ニューヨークへ… 優雅に暮らすセレブのゲイカップルってあたりも 半分リアルで、半分絶妙! 狼伯爵カイル君も登場して実にゴージャスな顔ぶれです…
剛しいら 柏木ヒロヒサ
子供の頃の記憶がない俊は、初めて会うはずの大庭にどこか懐かしさを感じて、大庭からも気に入られて新入社員なのに秘書扱いで、愛人として屋敷に住むことに。 俊の記憶の謎が気になって読んでみたのですが、最終的に理由が判明すると、美しく言葉を飾っているだけで、雰囲気だけという感を受けました。 二十二歳と中学生の十五歳の時の美しい思い出と称されていますが……、美しくないというか、やってはいけなかったよ…