剛しいらさんのレビュー一覧

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

読みごたえはあるが、硬派で萌えに乏しい。

時は、戦国。
生まれてきた赤子は
色難と殺の気、魔に魅入られるという陰陽師の見立て。

武神に守られた、夜にも美しい小姓・紅丸が
妖刀に呪われ人を斬り続け、男の精を搾り取る・・・
と、いうエロエロもののようでいて
さほどエロさは感じなかったんですよねぇ。
わりと硬派なお話ですよ。

妖刀が討つ目的の武将・勝利が
そんなに大物には思えなかったなぁ。
戦国時代だから、勝利も玄奘…

1

華の涙 小説

剛しいら  御園えりい 

人生良いことと悪いことは半分づつ

パラパラっと見るだけだったつもりが、一気にいってしまった本作。
関東大震災を始まりに、身売りされてしまった少年の不幸から下剋上チックなラストまで、結構引き込まれてしまいました。

学校にいたために震災の難を逃れた乙矢ですが、浅草で小間物屋を営む家は火事で燃え尽き、家族も皆亡くなってしまいます。
そこへ現れた父の従兄という島田という男に騙されて、深川の材木商・森谷に売られてしまうのです。

2

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

耽美な時代ものは夢がある

生まれながらに数奇な運命を辿ると予言された男・紅丸と、呪われた妖刀・紅のお話。

舞台は戦国時代、難を回避させるために親元から離し刀鍛治・泰山の元に預けられた紅丸は、一緒に育った宗司とともに平穏な日々を送っていたのですが、ある日彼の美貌と剣の腕が領主・玄奘の目に留まり、小姓へと召し上げられてしまいます。
間もなく泰山が死に、遺作の妖刀・紅を贈られると、予言どおりの日々が始まるのです。

3

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

妖刀登場の戦国ものですよ。

舞台は戦国まっただ中、何やら信州らしき国が舞台で、何気にあれかな~?というのを匂わせる登場人物達。
戦いのシーンも斬っては捨て、斬っては捨て、などと時代小説らしく登場いたしますので、かなり楽しめます。
戦国萌えの皆さま、必読ですよ。
槇えびしさんの、キレイな線の白黒美麗イラストが雰囲気にピッタリ合って読み応えも充分です。

生まれた時に陰陽博士により「色難と殺しの気、魔に魅入られる」と占…

2

優しい罠 小説

剛しいら  緒田涼歌 

陰の主役・葛城教授

すごいお話でした。
愛とセックスはイコールで結ばれるのか?
愛しているからこそ傍観者になるという選択もあるのか?
年齢は愛の妨げになるのか?など、問題提起も多いお話だったと思います。

素敵なおじさま・葛城教授(50歳のゲイ)は、過去の事件の後遺症でEDになり、まだ若いくせに第一線を退いてしまっていて、第三者的目線でシナリオを作り、妄想と自分の代理育成で自己満足を得ようとしているのです。…

2

身代わり嫁の純愛 小説

剛しいら 

嫁姑問題!?

文庫「身代わり王子の純愛」のCD化記念本だとのことです。

広夢の実家「オーディオショップ・北澤」で暮らし始めた二人のお話ですが、このお話の陰の主人公は広夢の母親だと思います。
ヒカルにとったら姑ということになりますが、なかなか大したオバサンで、男嫁ヒカルの受け入れはいいものの、従順なヒカルはいいように使われているので、広夢がやきもきするという・・・

そして、ふうふ生活もあれこれ気にし…

1

身代わり王子の純愛 小説

剛しいら  周防佑未 

ムリな展開を無理なく読ませる

ガライ王国の駆け落ちをした王子の代役に、現地人の王子のそっくりさんダンサー・ヒカルと日本人の声帯模写芸人・広夢が立てられます。
王子を探し出すまでの代役のはずが、王宮内の陰謀に巻き込まれ・・・

先日、先にCDを聴いたのですが、やっぱり原作の方が数段出来がよかったですね。
何が良かったって、やっぱり背景の描写の詳しさが全然違いますから。
CDだけでは説得力に欠けた部分が全て納得のいくもの…

2

ムーンライト 小説

剛しいら  金ひかる 

設定がケータイショーセツみたいで…

月明かりの下、浜辺に倒れているのを見つけた美青年は、記憶を失っていて、さらに心臓病。
ようやく素性がわかったら、母親が他殺体で見つかったと、、、、
ここまででも充分てんこ盛りな設定で、さらに
この美青年を見つけたのが、大学病院で医師になりたての男。

これでもかのケータイショーセツ風設定、さすがに剛先生、文章は読みごたえあるし、読みやすいし、まあ、悪くはないです。
一樹の彼女としてちゃ…

0

青い薔薇の男 小説

剛しいら 

たまには悲恋も読んで欲しい

先日発売されたノベルズ「愛を描く男」のサイドストーリーです。

本編は日本人の贋作師と鑑定士のお話ですが、こちらはその贋作の元になったイギリス人の夭折の画家、アドレー・ポイズンと、そのパトロン、ジョージ・ハンプウェルトン卿のお話。

恵まれない環境で育った14歳のアドレーが、得意な絵を生かせる仕事を探して教会に行った時、たまたま出会ったのがあちこちに浮名を流しているハンプウェルトン卿でした…

6

狼王 ~運命のつがい~ 小説

剛しいら  タカツキノボル 

100年を共に生きる人狼の物語

面白かったです。
でもこれには前の巻があることを、あとがきを読んで知りました。
ちょっと調べればわかるのに、うかつ者です。
でもちゃんと一冊の独立した物語になっていますので。初めてこれを読んでもなんの問題もありません。
スペインの王族アナシス×エジプトで神の子として育てられたガレーシャ。500年を生きる人狼の物語です。
アナシスはガレーシャを生涯のつがいとしてつくしますが、ガレーシャの方…

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