剛しいらさんのレビュー一覧

匣男 小説

剛しいら  吉村正 

これもある種のフェティシズム

「匣男」(はこおとこ)と読みます。
何やら乱歩の「人間椅子」を連想してしまう淫靡な題名♪
果たしてその中身は・・・オオー!ビックリデェース!!
なにやらヘンタイの匂いもプンプンさせながら、そこに執着やらトラウマも入って丸きりの二人だけの世界。

旧財閥系の家に育った為に、周囲の期待に添えずに幼いころから閉所での閉塞感に安息を見つける風宮。
その風宮を幼いころから見続け、唯一の理解者たる…

2

煌めきは貴族を陥れる 小説

剛しいら  海老原由里 

ご先祖様、登場!

学生時代の同級生が、自分の父親の愛人!?
そんな設定にぶっ飛んで、購入を迷っていたのですが、『紅茶は媚薬』絡みのお話ということで読んでみることに。

罰ゲームの流れでファーストキスを奪った相手を、あそこまできれいサッパリ忘れているのが反って、傷の深さを感じました。

が、妹たちがダニエルに惹かれているのを見て、イライラする自分の気持ちの正体になかなか気づけなかったり、狩りに出て、ダニエル…

1

紅の大王 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

すっごくおもしろいだけにもう少しボーイズラブ!を!!!

『黒衣の公爵』の続編・・・
『紅の大王』とタイトルがつけてありますが
引き続き『黒衣の公爵』のお話だったように思いました。
前作でもシオンが“黒衣の大公”と呼ばれるようになった悲劇についての
記述があったのですが、まだあったんだ・・・。

愛する者すべてに死が訪れるというシオンと
ジンクスやタブーをはねつけるたくましい王・天人。
ふたりは、ともに愛し合い婚姻まで済ませLOVEの部分…

3

黒衣の公爵 小説

剛しいら  珠黎皐夕 

美しいっvまさにSFファンタジーの世界たっぷりで王宮趣向v

資源を吸い尽くした地球を離れ
2千人という人数で惑星へブンへと移住した人間たちの5百年後の世界です。

人間たちは、“アダム”と“イブ”という人工生命体に管理統制され
“アダム”の統制する南紅大国と
“イブ”の統制する北青王国とふたつの国に別れ暮らしているのです。

地球での失敗を繰り返さぬように、宇宙を旅する科学がありながら
懐古主義な暮らしをしている人間たち。
でも、ロボット…

7

愛玩人形 小説

剛しいら  小山田あみ 

人形から人間が自立するお話です。

同じ作家さんで「人のかたち」という人形師の話がありましたが、今回の人形師の話はまたちょっと違った切り口と展開で大変楽しめるものになっています。
ただ人形というのは、人の心を映すものなんだなという点は同じ位置づけであります。

主人公・琴耶は姫丸家の唯一の男子なのに両親の元から離されて祖父母の家で人形を造って、ほとんど引きこもりのような生活をしています。
話相手は人形だけというちょっと変わっ…

2

人のかたち 小説

剛しいら  小笠原宇紀 

魂が容れ物をえたことにより、その魂は永遠になる

”ひとのかたち”とかいて人形、その人形を作った人間サイドと、その人形のモデルになった人間サイド、その双方の物語が絡み合っていくこの小説は実に興味深く、面白く、のめり込ませました。
限りなく神に近い萌えです!

気が強く、奉公しても三日ともたない三次が口利きの才蔵から紹介された先は、人形師の立松の家での奉公でした。
皆に蔑まれ優しさというものを母親以外に与えてもらったことのない三次は、人とし…

4

美しい犬 小説

剛しいら  亜樹良のりかず 

”竹を割ったような”Hというのはおかしな比喩ですが

「美しい犬」題名や表紙カバーから連想されるものは、何だかちょっとエッチな感じでエロ?エロよね?と思うのですが、
読んでドスコイ!エチシーンはありますが甘くない、エロくない、こんな爽やかで、まさに”竹を割ったような”エチものは初めての経験かもしれません。何といっても受け様がほとんど喘ぎませんからネww
ガチンコではあるのですが、「イレサセロ!」勝負なガチンコじゃなくてどちらが犬か、といった性格ガ…

2

煌めきは貴族を陥れる 小説

剛しいら  海老原由里 

戯曲のような仕上がり

英国ミルククラウン社の19世紀末のお話。
シリーズものみたいですが、時代が飛んでますから全く単品で大丈夫。
舞台は主人公アーネストの屋敷と船の中、茶園のあるインドと3か所だけ。
2/3は屋敷と船中なので、そこでダニエルとの恋愛が成立する部分がギュっと凝縮されていますし、登場人物の喋り方、小説の文体が翻訳ものの海外小説のような風体なので、まるで戯曲のようでした。

インドに大きな茶園を持ち…

2

おもちゃの王国 小説

剛しいら  緋色れーいち 

スパイ?最後は心も身体も・・・

おもちゃ会社社長の泰明は買収したい会社の聖に一目惚れ。
経営難の聖の会社に、就職してしまう。
経営難でも、父親を支えながら、健気に働く聖にときめく泰明。
聖の幼なじみの嫌がらせで、泰明の正体を知らされる。

1

御足をお舐め 小説

剛しいら  門地かおり 

門地さん表紙買いシリーズ

これは、自称「作風がバラエティに富んでいる事で有名」な、剛先生のお作品。

出だしからして、超絶アホアホなっていうか、
んなアホな!なノリの、
ありえへんセレブ学園の、ゴーカな生徒会室で、学園創設者の孫で生徒会長が
「美堂様のお御足…。なんて…美しい」
なんて言われながら、庶民出身の特待生に、お御足を舐めさせつつ、
最近赴任した、気に入らない教師を、どうにかして追い出そうと、、、

2
PAGE TOP