剛しいらさんのレビュー一覧

誰にも言えない 小説

剛しいら  マーヤ美月 

表紙ほど怖くありませんよ!

表紙もそうですが、挿え絵にも口と前足をしばられた犬が登場するなど、ホラーというかスリラーというか恐怖をあおるようなイラストになっていますが、内容はそう怖くありません。どちらかというと、目の見えないみなと(受け)を狙う犯人を見つけるというミステリ仕立てです。

「誰にも言えない」「もう一度・・・」の二本立てです。
表題作は、地方では有名なシンガー&DJであるみなとが、ボディガードとしてやってき…

4

恋人は嘘を吐く 小説

剛しいら  亜樹良のりかず 

主人公が可愛い

主人公、有利(受け)の目線で話は進んでいきます。

記憶喪失なのですが、それなりの年と経験を経ている人間らしく、混乱することもなく淡々と過ごしていきます。最初、自分の年齢が分からなくて、鏡で見て若いなぁと思うのが面白かったですね。

初日から傍にいる鹿嶋(攻め)を完全に信じきるわけでもなく、適当に周囲を疑いつつ、それでいてパニックにならない冷静さが読みやすかったです。

記憶喪失の原因…

4

はめてやるっ!(文庫化) 小説

剛しいら  石原理 

絶対的第3者視点

いやー、面白かったです。
参った。参りましたね。こういうのが読みたかったって思い知らされた感じです。
一番は文章の硬質さ、事細かに書くのでは無く、一つに注視する(例えば花)ことで情景をイメージし易くさせる描写や、敢えて書き切らず、こちらに想像させるような書き方には、憧憬の意を表さずにはいられません。
そして、映画を見るような第3者視点。
敢えて詳しく説明を入れない事で、キャラクターの真意を…

2

肌まで愛して コミック

剛しいら  やまかみ梨由 

リーマンラブ?!

小南嗣巳(受け)は代表取締役なのでサラリーマンとは呼びませんが、バリバリ仕事しているというより名前だけ、形ばかりというところで何となく(笑)

出会って数時間でベットインするほど、互いに惹かれあっていた二人。だが、その翌日に、社長と新任部長という立場だと分かってから、ちょっとした誤解もあり、セフレのような関係になってしまいました。

黛森(攻め)と仕事面で対立することもあり、なかなか恋愛感…

2

夜王の密婚 小説

剛しいら  亜樹良のりかず 

楽園の島

読み終えての感想は、とっても面白かった!の一言です。
二段構えの文章だから読み応えたっぷりだったけど、続きが気になって、あっという間に読んじゃいました。謎解きのハラハラ感と恋の行方のドキドキ感で、読んでる間中、アドレナリン出まくりで興奮してました(笑)

お話は、国王の命を受けたアルバートや、新大陸を夢見ているジョエルや、訳ありな音楽家のルカが、好条件の仕事の募集を受けて、女が一人もいない不…

10

夜王の密婚 小説

剛しいら  亜樹良のりかず 

読み応えあるダークファンタジー

18世紀後半の欧州を舞台としたダークファンタジー。
英国伯爵が所有する謎の孤島、
そこに集められた若い男性たちもまた
それぞれに秘密を抱えており…
というミステリ風の導入から
大変引き込まれました。

タイプの違う2組のCPの恋愛が楽しめるのも魅力的。

一組目のジョエル×アルバートは
男前同士で、攻×攻っぽい雰囲気。
島でいつも一緒につるんでいるのを
周囲にひやかされる等…

15

隠したい欲望 小説

剛しいら  本間アキラ 

恋に落ちるということ

今までに読んだことのないテイスト。とても不思議な感覚にとらわれましたが、なんかくせになる面白さ的な。即行で二度読みしました。

雅博は、国税局の査察官。内偵するパチンコ店で大学生と偽って調査をしていた。隣の台のいかにもヒモ風の男に声をかけられ、情報を得るためにと話をするが成り行きでその男のアパートにまで行くことになる。
出会ったばかりの男なのになんとなく惹かれる。だけれど、まさか男と関係を持…

2

手錠 小説

剛しいら  小路龍流 

手を繋いで生きていこう

救急救命医の松浦はある日やくざの祐司に銃で撃たれた兄貴分を助けろと拉致されて監禁されてしまう。
しかし、監禁されたとしても目の前の患者を助けようとする心とその兄貴分を助けたい祐司の心に触れていつしか積極的に助けようと行動していた。
これはストックホルム症候群なのか?それとも?…

恋に落ちたと言うにはずいぶんなきっかけです。でもストックホルム症候群と片付けるのもちょっと違う。
ふたりは確…

2

描くのは愛 小説

剛しいら  朝南かつみ 

ベストパートナー

「見てきたように嘘を書くのが小説家ですが、まさにそんな話」とあとがきに書かれていますが、まさにそんなお話で架空の話とわかっていてもリアリティを感じさせるたいへん面白い小説でした。

また若くして亡くなられた朝南かつみさんのイラストがとても素敵で小説にたいへんマッチしています。
このこともあとがきで読みそう言えば夜光花先生の「忘れないでいてくれ」のイラストもそうで「サクラ咲ク」では追悼でイラス…

7

新宿探偵 小説

剛しいら  桜城やや 

途中までしかドラマが見られないような中途半端感

肝心なところでトラブルを呼ぶ探偵と、過去が謎を呼ぶ美貌の医者。
くわえ煙草の展明や夜は裸身に女物の着物を纏う凛、マッチョなナギさんとかイメージしやすく、何だかTVドラマを意識したようなキャラクター達ではある。

展明が探偵業そっちのけの勢いで夢中になっている美貌の医師・凛は、そう簡単になびかないツワモノ。
世慣れた展明が彼を無理矢理に抱いた時に指摘するように、凛には無自覚に巧妙な誘い受けっ…

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