高星麻子さんのレビュー一覧

甘えない猫 小説

成瀬かの  高星麻子 

儚さと獰猛さを併せ持つ、アンバランスな猫

先の姐様も書かれていますが
『甘えない猫』なんて可愛いモノじゃなかった…(゚Д゚)oh

表紙の線の細い繊細そうな佇まいから想像できないほどの野性味で
シャッと爪を立てて攻撃するまでが異様に早い;;

最初のインパクトに呆気にとられてしまう反面
儚げな空気感と獰猛さを併せ持つアンバランスさから目が離せませんでした。
生き方を知らない不器用さが愛おしく感じられます。

そんな受け…

1

旦那様の通い婚 小説

可南さらさ  高星麻子 

攻めのぶっきらぼうさに心が折れそうに

東悟のぶっきらぼうさと栞の意地悪と敵意に前半は何度も読むのをくじけそうになりました。

東悟はぶっきらぼうで不器用すぎるでしょ!

もう鈴音が不憫で可哀想で。
東悟から伴侶にと言ってもらえたのに実は取引だったの契約だったの言われて、でもきちんと説明もしてくれず。
顔を合わせば不機嫌になり邪険にされ鈴音が可哀想で可哀想で。

フジさんの家で生き生きと農作業したり生きる術を身につけてい…

4

蜜恋エゴイスティック 小説

間之あまの  高星麻子 

カプよりも、親世代の勝手さにイライラする。

作家さん買いです。
一途なワンコに見せかけて、化けの皮がはがれたら、かなりの執着策士でした〜ってやつなんだけど、なんかあれこれモヤモヤ残る作品でした。
あとがきでヤンデレ初挑戦とあるけど、間之さん作品にヤンデレは望んでいないと思った…

まあ、新しいキャラに挑戦したくなる気持ちはわかるけど、なんか後半に滔々と語り出す攻めに違和感というか、理詰めで追い込む人間がそもそも好きではないので萌えず…

3

初恋ドラマティック 小説

間之あまの  高星麻子 

お伽の国の夢物語感に満ちてる甘さ

久しぶりに読みましたが、間之さん作品の中でもピカイチの甘さだと改めて思いました。
もしかすると、私が読んだBLの中でも三本の指に入る甘さかもしれません。
そしてお話の細部に至るまで、お伽の国の夢物語のようなキラキラ感に満ちてるし、きれいなんです。

なんといっても攻め様が、美しい。
金髪碧眼長身のフランス人+世界的企業のトップ+貴族というノーブルなお方で、キラッキラ。
最初に読んだとき…

0

片恋ロマンティック 小説

間之あまの  高星麻子 

セフレものとしては良かったのだけれども

アパレル業界モノが好きなので読み始めたのですが、思ったより仕事場面がなかったのが残念でした。
攻めはモデルで、しかも匿名でデザイナーもやっているという設定。そして攻めの専属パタンナーが受けという、実においしい設定。
しかしこの二人、会えば寝てばっかりでほとんど仕事しないんですよね……。
2箇所ほど、攻めがデザイン画描いてる場面があるけど、でもそれだけ。
受けがパタンナーとして仕事してる場面…

1

薔薇と接吻 小説

杉原理生  高星麻子 

妖しく麗しく美しく

評価の高さに釣られて読んでみた本作。
楽しく読ませてもらったのですが、ビビッときたかというと正直……うーん、という感じでした。
理由はただ一つ。
耽美な雰囲気に入りきれなかったから。それだけです。
攻めの前では乙女化する受けのことのも、嫌悪感などはなかったけれど「本当に攻めが好きなんだな…」と他人事として淡々と読んでしまった。
特に難などはない作品だと思うので、単純にハマる人はハマる、そ…

0

妖しい薬屋と見習い狸 小説

小中大豆  高星麻子 

狸の恩返し


表題作+短編

表題作は子狸の里(受け)が五明(攻め)に助けられ、化け狸となり恩返しをしに五明が営む漢方薬局に転がり込み、恋人になるまで。
短編は常世と現世が年に一度つながる祭で、死に別れてしまった両親兄弟にきちんと別れを言う話と二人が結ばれるまで。


<表題作あらすじ>
里が五明の元へきて1年。五明の手伝いが板につき、近所の商店街の人たちとも仲良く楽しく暮らしています。
五…

3

君恋ファンタスティック 小説

間之あまの  高星麻子 

最高!

電子書籍。285ページでイラストなし。
本当に買って良かったと思いました。最初から最後まで楽しめました。
素晴らしい作品です。


では内容について

主人公(受け)は凄く好みの性格でずっと応援したいようなキャラクターでした。嫌なところなど一つもありませんでした。
もう本当にこころから幸せになってほしいです。

攻め様は受けが一目惚れというところがツボでニヤニヤしながら読みまし…

2

片恋ロマンティック 小説

間之あまの  高星麻子 

攻め母の思考回路にモヤモヤ

母親から愛されていないと思い込んで育ってしまったために「愛」がどういうものかわからずに育ってしまった攻めと、そんな攻めに片思いをしながらも高校生の頃から体の関係を続けている受けという二人を描いています。

恋愛感情が欠落している相手に片思いしつつセフレで我慢してる受けなんて、めっちゃ不毛なストーリーに感じますが、攻めは無自覚だけど受けを執着溺愛してるのが判るので読んでて恋愛描写で辛さはないです…

2

小鳥の巣には謎がある 小説

愁堂れな  高星麻子 

有り得ないドリーム設定だが大好きな世界だ

作者の愁堂さんには悪いけれど、これってサスペンス風味のシリアスじゃなく、トンデモな部類に入るんですが…
この話のきっかけが学園内の一生徒の自殺の真相を突き止める為って経緯から入ってるので、トンデモと騒ぐのは本当は不謹慎かも知れないと騒ぐ一方で、ここまで突き抜けてくれると清々しいな、とも感じた。

旧財閥の跡取りとなる息子の為に、日本有数のVIP級の子息を集めて創設された全寮制男子校への侵入捜…

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