高緒拾さんのレビュー一覧

海鳴 コミック

高緒拾  神室晶 

これが本当の大人

読み終えてまず思ったのが、「なんだこれは!?」
どうしてこんな秀作がこんな評価なの????

短編集ですが、どれひとつとっても隙がありません。この完成度は稀有。素晴らしい。

「海鳴」
表題作。田舎の港町にやってきた美術教師と教え子のお話。

「十六夜の月」
いい年齢の修と大学生の愛人・和偉。和偉は後輩の康平が気になっていて。

「合鍵」
会社員の明夫と大学講師の幸ちゃん。…

1

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

素晴らしい!

この執着堪りません。

2

梔子島に罪は咲く 小説

綺月陣  高緒拾 

読み手をかなり選ぶ

気安く手を出して、軽く後悔した作品です。
綺月さんの作品は初読みだとは思うのですが、文章もカチッとしてますし、読み応えがあり、生意気な書き方ですがうまいのだなあとは思うのですが…


攻めは有名デザイナーの諏訪。
友人に連れられ、梔子島へ。

受けは梔子島の男娼・崇生。
島の外も人間としての暖かい関わりも知らない、美少年。


女には事欠かない諏訪は、訪れた梔子島で男娼である…

2

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

愛と憎しみが紙一重どころか、同時に襲ってくる

そんな作品。
私にとって、大河内に驚くほど感情移入ができないお話でした。
普通主人公に少なからず共感してしまうのに、冷めた感情しか湧きませんでした。
大河内がライバルである植木の部下というだけで、青池に存在を無視するように酷くあたった。その事実が明らかにされた時点で、大河内に同情しようという思いは最後までありませんでした。
青池が可哀相で仕方がなかったです。青池好きな私の意見ですが。

17

梔子島に罪は咲く 小説

綺月陣  高緒拾 

転落の果ての愛

◆あらすじ◆

人気デザイナーの諏訪慎也(30歳)は、高校の同窓会で梔子島(くちなしじま)なる離島を訪れ、そこが売春島であることを知ります。
女に不自由していない諏訪は、気乗りしないまま少年の男娼・崇生(たかお)に引き合わせられますが、まるで虫が梔子の花の強い芳香に誘き寄せられるように瞬時に彼に魅せられ、彼の虜に。そして、島を出たことがない崇生を東京に連れ帰ります。
しかし、梔子島とセック…

5

HARU×NATSU Summer×Summer side:c THE2ND-SENJI INTERMISSION コミック

高緒拾 

ただハルを待つ

いきなりですが、心の雄叫びをひとつ。
ハル!!!
好~~き~~だ~~~~~!!!!!
…失礼いたしました。
はぁ、スッキリ♪

高緒拾先生の絵、BL漫画の中では一番好きです。
そして、この『三月某日、クマを拾った』『七月の交差点』、読めば読むほど好きになります。
最終巻が出た頃には、全部ひっくるめて「神」になっていると思います。
う~~ん、この好きさをどう書けばいいのかわからん……

1

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

SMにならない監禁モノ

ストーカー男×性悪男の、がちんこ勝負な壮絶監禁凌辱ラブストーリー。
監禁凌辱な部分は共通項の「熱砂と月のマジュヌーン」は好きだった私ですが、この作品の青池と大河内には共感皆無でした。当然、萌えもなし。
でもこの作品に萌える人は萌えるというのも、分かります。
たしかに萌える要素は意外に詰まってる…ただとにかく地雷だらけなので、地雷を踏んでしまうと全て吹っ飛ぶという。

この作品、攻めによる…

3

HARU×NATSU Summer×Summer side:c THE2ND-SENJI INTERMISSION コミック

高緒拾 

どうしようもない想い

コミック『七月のクロスロード』に収録されていた「サマサマside:a」の後に当たる話しだそうです。
本当にどうしてbがないのかな?って思ったんですが、どうやら寝かし中だそうです。

夏休み、美大の予備校タマ研もその寮も夏休み。
皆帰省したり旅行に行ったりして、寮にはハルとナツの二人だけ・・・のはずなんだけど、講師の久也もおります。
せっかくハルと二人きりのはずなのにナツの渋い顔(笑)

2

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

あとがきまでが作品でした

好みからすると「しゅみじゃない」なのですが、
そんな、自分のものさしや尺度を捨てざるを得ないような、圧倒的な力のある作品です。

まず、自分の中の「鬼畜」のイメージがいかに甘かったかということを実感。
驚愕の連続で、心臓がバクバクいいっぱなしでした。


特に後半激しくネタバレします******************

自分本位で人を見下し、職場の後輩の青池(攻め)を徹底的に苛…

20

修羅の華 小説

水原とほる  高緒拾 

自ら選ぶ己の道

東洋のどこか小さな国にある町が舞台の物語。
年中太陽が照り、寺院が人々の拠り所となり尊敬される僧侶がいる、そんな場所はタイ・ミャンマー・カンボジアやバングラデシュあたりを連想するといいか。
残念ながらどこかの外国モノ設定ではあっても、その国の空気や風や匂いを感じる異国情緒は薄めかもしれません。

両親が亡くなり、叔父・叔母に引き取られて暮らしていたアーシャだが、生活が苦しくなり寺院に預けら…

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