高遠琉加さんのレビュー一覧

好きで好きで好きで 小説

高遠琉加  佐々成美 

切ない…

もうあらすじ読んだだけで泣きそうになったんですが(高遠琉加さんになら裏切られないで済むと完全に信じてるもんで)、中身もヤバかったです。
号泣号泣また号泣で、涙腺が決壊しました。
ちなみに高遠琉加さんの本は、読むのを封印してる本が何冊かあります。理由は、もったいないからwちびちび読むのだ。もし私が今日事故死したら、「た、高遠さん…」と言い残して死ぬと思います。棺桶には未読本を入れてやって下さい。でな…

3

唇にキス 舌の上に愛 ~愛と混乱のレストラン 3~ 小説

高遠琉加  麻生海 

幸せな読後感

幼い頃、父に連れられて行った高級フレンチレストランで置き去りにされてしまった過去を持つ主人公・理人は何を食べても「おいしい」とすら思えない。
彼の生きがいは件の店「ゴルド」をいつか自分の手に入れること。ディレクトールを務める店ル・シャルダン・デ・レーヴは、そのための踏み台に過ぎなかった。
そんな彼にシェフの久我は「皿の上には命が載ってるんだ」と言う。
生きることが苦痛でしかなかったかのような…

6

唇にキス 舌の上に愛 ~愛と混乱のレストラン 3~ 小説

高遠琉加  麻生海 

ごちそうさまでした!

待ちに待った3巻では、修司が欧州へ渡ったいきさつ、
フランスでの修業時代がチラリと語られました。
グッとくるエピソードが満載で、泣きツボを押されること多々。
こういう経験が今の久我修司を作ってきたのかと思うと、
修司がとても愛しくなりました。

そして1巻では「素敵なおじさま、理想の上司」でしたが、
2巻でなにやら不穏な動きを見せ……
今回の3巻では、やっぱり!そういう人だった!!…

14

愛と混乱のレストラン 小説

高遠琉加  麻生海 

食べ物の描写が秀逸

傾きかけたレストランを盛り上げる為、
力を合わせなければいけない支配人(鷺沼)とシェフ(久我)ですが。
二人の意見は真っ向から対立・衝突の連続です。

食べる事を嫌悪しているかのような鷺沼。
そんな鷺沼に料理を愛する久我は『食に携わっていて欲しくない』と。

しかし後半になって明らかになる、鷺沼の過去。
なぜ彼は食べ物に興味がないのに、食に係わる仕事をしているのか。
それが語られ…

4

ホテル・ラヴィアンローズ 小説

高遠琉加  北上れん 

シリーズ化してほしいぐらい秀作です!

タイトルの「ホテル・ラヴィアンローズ」にまつわる短編が三話収められています。
「ホテル・ラヴィアンローズ-青-」
滝口を密かに思っていた久住は、そのことを化学教師の崎田に知られ、証拠のデジカメを返して欲しければと行為を強要される。好きだという気持ちを隠したままいつしか滝口と親密になりそんなある日、事件を起こしたと滝口が久住をたよってきて、二人は逃避行することになった。読後、青春映画をみたような…

8

楽園建造計画 1 小説

高遠琉加  依田沙江美 

青春群像劇

格安アパート「パレス・シャングリラ五反田」に暮らす大学生達のお話。
住人達は皆、個性的で。何となく訳アリな様子。
そんな彼らの事情や恋愛が描かれて行く訳ですが。

今回はシリーズ第一作目。
まだ導入部分ですので、恋愛描写はほぼないです。
しかし学生が抱える葛藤や胸の内を丁寧に描いていて。
読んでいて胸の奥が熱くなるというか、切ないです。

アパートの住人は学部は違いますが全員、桜…

4

楽園建造計画 1 小説

高遠琉加  依田沙江美 

ひりひり

やっぱ高遠さんの小説、好きです。
まず文章が好きだ。くどさがない。大事な場面もさらっと書いて、だからこそ余韻が残る、みたいな。
この第一巻は、恋愛的な要素はほぼないです。その前段階かな。
一つのアパートに住む六人が、これからどうなっていくのか楽しみです。
表題作以外に「さよならを教えたい」という短い物語(こっちも続いていく)が入ってましたが、これはズギューンと来ました。私のど真ん中ドストライクでし…

3

楽園建造計画 2 小説

高遠琉加  依田沙江美 

読んでいて辛かったシリーズ第二弾

一作目で血を吐いて倒れた「パレス・シャングリラ五反田」の住人。
事情があり極貧で、作者からは「シンデレラ」と呼ばれる
苦労人・響川が、今回の主人公です。
そして青春小説風だった前作よりも、BL色が濃くなってきました。

繊細な美貌の響川は、奨学金とバイトで大学に通う苦学生。
ぎりぎりの生活の中で誰とも触れ合わずに孤高を守り、
自ら「幸せ」から目を背けて暮らしている風です。

そん…

2

楽園建造計画 2 小説

高遠琉加  依田沙江美 

胸が震えた

なんだろうこの喪失感は。ページを閉じたとき、胸に穴が空いてる気がした。
二巻は一巻よりも過去の話です。一巻より格段に面白かった。
アパートのメンツは同じです。
主人公は響川。
借金を抱えて、自分をいじめるように無茶苦茶に働いてる。それを志田が助けようとする。
この二巻のラスト、志田の悔しさに共鳴して、思わず泣いた。絞り出すような志田のセリフのひとつひとつに、しびれた。
切ないです。
あ、あと、峰岸…

2

楽園建造計画 3 小説

高遠琉加  依田沙江美 

彼は僕のすべてだった

体を売ってまで金を得ようとした響川。
彼が背負ってきた重い荷物の中身が今回、明らかになります。
響川が背負っているモノは、ハンパな荷物じゃないだろうと予想はしていましたが。
やはり………重かったです。

志田は勿論ですが。
アパートの住人が響川に優しいのに、胸がほっこり・じんわりします。
住人達の温かさと繋がりが、独りきりで頑張ってきた響川の心を、
優しく癒していきます。あの響川の…

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