高遠琉加さんのレビュー一覧

楽園建造計画 3 小説

高遠琉加  依田沙江美 

一段落

2巻から続いた響川と志田のお話が一件落着。
1巻の三木のストーリーよりドロドロだったので、この巻の前半で終わるのかと思ったけど上手くまとまりましたね。

響川が必死にバイトしていた理由もわかったし…。
親の借金かと思ってたのが(そうなんだけど)想像していたよりも「どうしようもない」事が理由だったのが何だかやるせない感じがしました。普段つんつんしてるし誰も受け入れようとしない響川だけど、必死…

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楽園建造計画 2 小説

高遠琉加  依田沙江美 

前回よりも

「楽園建造」って言葉の意味が、なんだかこっちのカップルの方がしっくり来ました。

1巻で分けあり住人だった響川と志田のお話。大学も行って、生活費も稼がないと…というのは1巻の三木と同じですが、こっちの方がもっとどろどろして苦しい展開です。

三木は苦しんだりトラウマがあってもどこか「温かみ」のある悩みだったんで安心感を持ってられたんですが、響川は何でこんな辛い目にあっているのか、終着点はど…

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楽園建造計画 1 小説

高遠琉加  依田沙江美 

ゆっくり読みたい作品

楽園建造計画というタイトルから、どんなお話かしら?と思っていたらアパートのお話でした。(作家買いだったので内容を見てなかった…)

寮でも下宿でもなくアパートなんですね。
でも雰囲気は一昔前の貧乏学生下宿に近いです。気楽な仲間が集まって、ファミリーのような生活、という設定は大好きです。そこに馴染まない子がいたり訳ありな子がいたり喧嘩したり病気したら看病しあったり…
お話としてはとても好感が…

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世界の果てで待っていて -嘘とナイフ- 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

寸止めのエロス

 BLとエロは切っても切れないもの。そもそもエッチシーンなしでBLが成り立つのか?

 そういう議論になるといつもこの作品のことを思います。この一冊の中で主人公の2人、櫂谷と黒澤の接触はキス以上には進みません。シリーズ前作「天使の傷痕」では、一度だけ関係を持つシーンがあります。裏表紙の作品紹介では「甘い一夜の記憶」とあるけれど、私には到底「甘い」とは思えませんでした。
 当時2人の関係は、も…

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葛城副編集長の最後の賭け 小説

高遠琉加  高永ひなこ 

好きな人一人自由にできない

前作は未読ですが、楽しくよめました。
多分他の作家さんならそこまでピンときたお話じゃなかったかもしれません…が、高遠さんの文章がやはり語感がよく綺麗なので小説として惹かれるものがありました。

設定は遠距離恋愛で主従で幼馴染で…好きな相手は自由にならない檻の中にいて、主人公はそこから奪いたいと思っているのに自分にはどうすることもできないと長年距離を置き、でも最後は「お前が望むなら連れ出してや…

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この胸をどうしよう 小説

高遠琉加  笹生コーイチ 

恋はいつか終わるもの

面白かった~。読み始めた最初はよくある幼馴染ものかな…という印象でしたが、面白くて、何より作者の感情を揺さぶられる文章に引き込まれていってしまいました。

幼馴染で同棲中の架と耀一。架は耀一が好きだけど、耀一は恋多い男性で、恋人が出来て別れて…の繰り返し。けれど耀一は「架には恋をしない」と言い切っています。耀一いわく「恋とは終わるものだから」だそうですが…。

一番そばにいたいという思いか…

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唇にキス 舌の上に愛 ~愛と混乱のレストラン 3~ 小説

高遠琉加  麻生海 

大好きな作品

愛と混乱のレストラン3巻目。1巻からいっきに全部読んだんですが、1巻のラストでは泣かされ、2巻のラストではハラハラし、上手くまとまるのかしらとドキドキで読んだ最終巻です。

ル・ジャルダン・デ・レーヴの描写が本当に素敵。上手くい言えないですが、一人きりだった子供時代を送っても、最終的にホームと呼べるものが出来ればそれが最高なんじゃないかと思いました。
修司の過去話から始まり、3巻まるまる通し…

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天国が落ちてくる 2 小説

高遠琉加  祭河ななを 

蜜月


このシリーズの良さは1巻レビューで既に書かせて貰ってますが、中でも2巻は特にお気に入りです。

もちろん、やっと想いが通じあったカオルと秋広のHシーンがとってもきゅんときて、そこだけでも神評価を付けたいのですが・・、
なんと言ってもこの2巻の素晴らしさは、カオルの恩人でギタリストの桐島千暁と、彼とかつてユニットを組んでいたボーカリスト樋口英輔のお話が書かれた「蜜月」だと思います。

1

天国が落ちてくる 1 小説

高遠琉加  祭河ななを 

優しい子守唄


一言で言うなら、とってもとっても優しい作品で、読んだ後はきっと音楽が好きになります。

主人公の秋広は、一見高校生に見えちゃう童顔の音楽雑誌ライター。優しく心が綺麗だけれど、芯は強く強情な一面を持つ子。
一方お相手のカオルはワガママで傍若無人、でもさみしやがりで、孤独な売れっ子アーティスト。
実はBLの好みで言えば、全然好きじゃない組み合わせなんですが、気付けばこの作品に深く入り込み、…

1

君は僕の初恋の人 小説

高遠琉加  小椋ムク 

初恋、そして再び。

「壁の中の嘘と秘密」のスピンオフ。
前作で気になっていた大人組の過去と現在。

高遠作品は大好きで、基本作家買いなのだけれど
これは前作が今ひとつピンとこなかったので、ちょっと躊躇していたのだけれど
こっちは好みででした。


山の中の寮制の男子名門高校、
そこに勤める社会科教師棚橋は、明るい二枚目の人気者。
一方同い年で寮監も勤める数学教師の朝倉は、三白眼で無愛想。
そんな…

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