甲田イリヤさんのレビュー一覧

あなたしか見えない 小説

高尾理一  甲田イリヤ 

古臭さを感じないので昔っぽさは心配しなくてOK!

Kindle Unlimitedで読みました。
実の兄弟ものですが、ミステリーっぽい作品。20年以上前の小説ですが内容は古臭さは全く感じません。心理描写も丁寧で、無駄と感じるところがなくて読みやすいです。

私は実の兄弟ものは背徳感を目的に読んでいるのですが、誰に迷惑かける訳じゃない、こんなに愛してるんだからと思う一方で、他人には絶対に知られてはいけないという苦しみや相手の普通の幸せを奪って…

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愛ゆえに束縛 小説

柳まこと  甲田イリヤ 

高校生の時から付きまとう!

文人は優等生で病院の跡取り息子。将来は医大に進んで医者になって、ゆくゆくは病院を継ぐのだと両親にも周囲にも言われていたが、重圧からのプレッシャーか、ある日通学中のホームから飛び込みたい衝動に駆られる。
それを転入してきたヤクザの息子、寿蔵に助けられる。
それからはなんだかんだと構われる日々。

大学に行っても、医者になっても、寿蔵のストーカーまがいの接触は止まらない。さらに寿蔵は文人のこと…

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あなたしか見えない 小説

高尾理一  甲田イリヤ 

血の繋がりのある兄弟愛…尊い

Kindleアンリミテッドになっていたので、軽い気持ちで読んでみた本作が大当たり。2000年刊行ということでレビューもないが、兄弟スキーな自分にとっては神作だった。二歳差の弟攻め。

まず正真正銘、血の繋がっているガチ兄弟。これだけでも尊い。
弟は生まれた時からお兄ちゃんが好きだと言っていて、弟が14、兄が16の時に初めて体の関係をもって以来、八年間ずっとその関係は続いている。
なので二人…

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ENDLESS RAIN 小説

水月真兎  甲田イリヤ 

商業誌として評価するなら下の方

シリーズ物ということは人気があって面白いのだろうと、まず第一巻目を購入しました。
BL小説に何を求めるかは人それぞれだと思いますが、わたしは第一に文章の読みやすさを求めます。
だってどんなに設定が自分好みであろうと、読みにくい文章であったら苦痛ですから・・・。
この本は、起こったことをそのまま書いて、それについて主人公が思っていること書いて、そしてまた次の場面になって、主人公がまたぶつぶつと…

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王子様は庶民がお好き! 小説

あずみ玲華  甲田イリヤ 

アパートに、金髪美形の王子様。

さらっと読めるラブコメBLでした。
登場する人たちが基本的に良い人ばかり。いくら小国とは言え、王子様が日本の下町で商店のバイト…なんてあり得ない話なのですが、なんだかかわいらしくていいですね。

主人公も田舎から出てきたマジメな青年で、小さな出版社でタウン誌の編集者として頑張って働いている様子にも好感が持てます。将来的にずっと二人で過ごすために、王子様がとった手段はちょっとばかし非現実的では…

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些細な出来事 小説

杏野朝水  甲田イリヤ 

子供に恋をする、説得力が欲しい

社長秘書と社長の息子という関係で、歳の差カップルです。
「世話係とお坊ちゃま」という、「身分差」のカテゴリーだと思います。もちろん、周りにバレたらリスクが高い関係。

年上で敬語の世話係が、わがままな未成年の坊ちゃんに振り回される、でも可愛くて仕方ない…というスタンダードなお話です。
こういうテイストが好きな方には楽しめると思います。

中立にしたのは、これが超短編集のため、どのお話も…

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恋は純情に愛は情熱で… 小説

火崎勇  甲田イリヤ 

読むタイミングが難しいスピンオフ作品

「恋愛取引」のスピンオフ作品であり、前作の登場人物が良い味を出しているというのに、タイトルにつながりがないですし、あらすじでも説明がないので気づきにくいです。

信田(受け)に恋した元遊び人・槙原(攻め)が主人公です。遊び人を装った信田に一人勝手にふりまわされる槙原の話です。

彼の視点でストーリーは進みます。信田の真意がわからず悩むさまが語られるのですが、「恋愛取引」を読んでいると信田の…

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密月―夙夜に虜は狂い咲く 小説

日向唯稀  甲田イリヤ 

カジノ法案談義

 非常に面白かったです。私は神評価は200冊に1冊くらいの、かなり厳しい割合でしかつけないのですが、これは神評価です。

 それぞれの立場によって意見が異なる、というのは当り前のことなんですが、この作品はそれがしっかりと描かれていてとても好感が持てました。

 読者と同じ目線である受は、最初はあまり視野が広くありません。自分の立場でしかモノが見れないんですね。
 それを先輩秘書に意見を聞…

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恋愛取引 小説

火崎勇  甲田イリヤ 

社長の息子?!×秘書

1冊丸ごと表題作です。喜多川の目線で進んでいきます。

喜多川(受け)は、社長から極秘命令を受けます。社長の息子と連絡をしてきた森村(攻め)が本当に息子で街がないのか調べるため、喜多川は会いに行きます。社長派と専務派で社内が二分される状況下、喜多川は慎重に行動をしようとしますが…。

取引という感じはしませんでした。互いに「相手を信じられるか」という点に重きを置いていた気がします。「信じて…

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密月―夙夜に虜は狂い咲く 小説

日向唯稀  甲田イリヤ 

コメディかシリアスか

赤坂プレジデントホテルのカジノ企画『ラスベガスinアジア』を軸に展開する連作『花鳥(蝶)風月』シリーズ4作目・完結です。

しかし、このシリーズは設定が段々堅苦しく(重苦しく?)なって来ます。
コメディなんだから、一応でもリアル面で凝るほどアンバランスな気がするんだけど。
まあ、単に私の好みじゃないからっていうのはあるでしょうが。

というか、こちらは『確かこのシリーズはコメディだった…

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