五百香ノエルさんのレビュー一覧

Gene(9) 天使はうまれる 小説

五百香ノエル  金ひかる 

最後に肩透かし感はあれど、終わりよければ全て良し?

これぞBL大河といってもいい大長編シリーズ。
10年ほど前の作品ですが、古臭さは全く感じません。
現代ものはやっぱり小道具等で時代を感じることもありますが(でもそうゆう懐かしさも好き)ファンタジーにはそれがありませんね。
9巻まである作品ですが、シリーズトータルとしてのレビュー・感想とさせて頂きます。

まず、設定だけで見るともう主人公のイリの流転する人生の壮絶さにびっくりです。
滅亡…

1

接吻のナイフ 小説

五百香ノエル  榎本 

愚かで美しい受け

KISSと海賊の世界観をそのままにしたような、もう一つの物語です。
帝国軍が敵では無く味方側での出来事で、帝国軍が世界制覇をめざしている最中。
森の王国を帝国軍が無血状態で手に入れ、もっとも辺境の地であるオロブナ領内
その森に住む少数民族イァイエン族の元へ、新しく領土を納めたのがエルマン伯爵。
新しい領土を視まわりする為に帝国軍人と帝国の聖騎士団長を庇護者に置く
神聖稚児のリオンと伯爵が…

2

王子様は魔法使い 小説

五百香ノエル  唯月一 

下品でエロな魔法王子が妙にツボ

取りあえず下品気味なエロとコミカルなシュールさが妙にツボにハマる
そんな五百香作品で10年弱前になるのですがエロエロ魔法王子が
出てくる学園ものではあります。
魔法と出てくるからファンタジーではありますが、夢見るような
ファンタジーを期待したならあまりの下品さに撃沈するような内容です。

本当に三流ポルノも真っ青な笑えるエロを主役の二人が延々している。
アア~ン、気持ちいいっ!、もっ…

1

デッドリー・デッドエンド 小説

五百香ノエル  なるしまゆり 

これは恐ろしい

世界大戦後、世界が一つの連邦国家となっている時代の学園もの。
かなり過激である種の怖さを感じる、
主役はスペクター(恐ろしい怪物)と呼ばれる教育委員会推奨監察官で
司法特権を持って問題を抱えた学校の生徒や教師を処断出来き、
その罪の重さから暴力や殺人まで認められている、そんな設定でした。

かなり怖いですよね、悪質の度合いにもよるけれど問答無用で罪を侵した
生徒が射殺されたりして事件…

0

優・等・生 番外編ペーパー「優等生のお買い物」 グッズ

愛情のリハビリ訓練かな?

良が退院して、その退院祝いを選んでほしいと先輩にお願いし一緒に買い物に来ている場面のエピソードです。

まだ完全に結城との出来事から抜けきってはいない良の精一杯の先輩への恋人としての態度を感じ取って、
傲慢そうで愛情表現がちょっと苦手そうな印象を本編で受けた先輩がそれなりに良を思っている姿と、傲慢で意地っ張りな姿の影に良を思う愛情が感じられて、安堵感を覚えるお話でした。
先輩は彼の精一杯で…

3

優・等・生 小説

五百香ノエル  六芦かえで 

思春期の闇

96年の作品の改定文庫版なのですね。
五百香ノエルさんの描く独特な痛みを持つ主人公達は決して嫌いじゃありません。
一見突飛そうなんですが、実は自分にはすごく近しいものを覚えてその傷を抉るような共感を覚えるような姿に、どことなくむしろリアルを感じてしまうのです。
今回のこの作品に登場する主人公も、同室だった結城も、主人公が好きになる先輩も、現実を突きつけるような、綺麗事だけですまされない感情や…

6

優・等・生 番外編ペーパー「優等生のお買い物」 グッズ

不器用な恋人の精一杯

新装版になって嬉しいのが、新しい書下ろしショートが読めるのも良いものですね。
恋愛ごとにクールと言うか面倒くさいと平気で云い放ってしまうような
オレ様な恋人の匳に愛されている自信もなにもない良の小さなお願いごと。

他人に傷つけられ、自分の弱い心や醜い心をさらけ出して、かなり心にダメージを
おってしまった良が退院することになり、その退院祝いに自分の服を選んでもらう
そんなささやかなお願…

1

優・等・生 小説

五百香ノエル  六芦かえで 

悩める青少年たち

随分懐かしい作品の文庫化ですね、10年一昔と言うけれどこの作品はそれ以上で
17年以上前の作品なのですが、古さを感じさせない学園ものになります。
この作品は五百香ノエルさんの代表作にもあげられる作品なのですが、
萌えをどこかで感じるような軽い作品からはかなり離れていると思います。

全寮制の高校を舞台にした作品で、主人公である良が入院している病院から物語は
始まるので、いったいどんな物…

6

優・等・生 番外編ペーパー「優等生のお買い物」 グッズ

いつか優等生から逃れられるように

本編後の二人。
退院した良の服を選ぶため買い物に出かけます。

ドロドロした本編のあとに
こんなホッと一息つける後日談が読めてよかったです♪

他人の悪意に傷つけられたトラウマが抜けない良は
恋人の筐にも服を「買って欲しい」でなく「選んで欲しい」と
どこか遠慮してしまう。

消極的で、いつも筐の顔色をうかがっている良に対し、筐は
良なら絶対選ばない派手なパーカーを勧めたり

1

優・等・生 小説

五百香ノエル  六芦かえで 

狂気の世界

96年に新書版として発行された『優・等・生』の文庫版(改訂・書下ろし有り)。

カタカナで書かれる奇声・嗚咽・呻き声がとても不気味でした。
(古くは夢野久作など、カタカナ多用は病んだ世界の演出にピッタリだと思うのです…)
恋愛より、いじめや登場人物の病み具合の描写に力が入っている印象。
書下ろしとペーパーまで読んで、ギリ萌えが見出せるかどうかという感じです。

女性への侮蔑的表現、ヒ…

4
PAGE TOP