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3/3(合計:30件)
栗本薫
むつこ
いやー、面白かったです。 下巻になって主役が変わります。 かつて今西良と同じグループにいて、良への劣等感からグループを離れ、転落人生を歩む透という男が主人公となる。 ストーリーは、上巻の裏側をなぞるようなカタチで進んでいきます。 上巻が光当たる場所での出来事なら、下巻は闇のなかでの出来事だ。 血ヘドを吐くような透の人生は、あまりにも悲痛だ。 常に前に立ちふさがっていた良に、愛憎あまりある感情を抱い…
以前掲載依頼した小説の掲載がキタので、書き置きしてたレビューのうpをば。 図書館で借りた本は、書き置きしとかないとダメですね。 作曲家の風間という男が主人公です。 彼は、みずからが作曲した歌の歌い手である良に傾斜し、執着していく。 いささか衒学趣味チックでもある小説なんだけど、そのすべての知識を『良』という男を修飾し賛辞するために惜しみなく使っているのがスゴイなと思いました。 音楽の知識、神話や…
酸いも甘いも噛み分けた線の太いオトナの男二人の対決に、心の底からゾクゾクした第三巻でした。 恋愛面よりコッチのほうが面白かったです。 ある意味邪道な楽しみかたをしたわけですが、読んでよかったです。 骨の太い戦いです。 闇の世界、裏側の世界でしか生きられない滝の論理と。 光の当たる場所にしっかり根を生やしてる結城の論理と。 どちらも真っ向勝負で、どちらの論理にも共感できてしまう。 途中、この魅力あふ…
この作品は、まだBL市場(BLという用語も、ヤオイという用語もなかったんですが)がなかった時代のものです。 作者の栗本薫さんは、出版してもらえるかどうかも分からずに書いていたといいます。書きたいから書いた、書かずにはいられなかったから書いた、と。 この執念の小説は、出版されたあとに版を重ね、著名な評論家に取り上げられ、ベストセラー入りしました。 こういうジャンルに興味のない男性書評家がこれを読み、…
濃かったです。 最近のBLがあっさり和風スパゲティなら、この作品は脂ギトギトこってりステーキって感じ。 芸能界の描写も古くて、正直最初のほうは萎えかけました。 でも、後半になるに従って面白くなってきて、三巻は無我夢中で読みました。 栗本薫さんは、今西良という受けにかなりこだわりがあるんだなと思いましたね。 『風と木の詩』を読んだときも、「竹宮恵子さんは、とにかくこのジルベールという少年を描きたか…
栗本薫 吉田秋生
睦美
再読です。 これは私がBLにハマるきっかけとなった作品です。 読み返すといろいろと古い。話が行き当たりばったりな部分もある。けど、圧倒的におもしろくて、ぐいぐい引っ張る力がある。 主人公は二葉くん。 その美人すぎる容姿のために暴走族のリーダーの女にされ、挙げ句巻き添えくらって少年院に送られ、そこで公衆便所になってしまう。 二葉はクラスメイトの優等生くんに片思いをしている。優等生くんはめちゃくちゃい…
なにこのラスト。 何なんですか、この巻のラスト数ページの神っぷりは。 いや、この話に不満はいっぱいあるんです。二葉のキャラ設定がゆるくて、一巻の一話目と性格が変わってきてやしないかい?栗本さん得意の行き当たりばったり?みたいな。 でもそんなの、この巻のラスト数ページで吹っ飛びました。 アホみたいに号泣している自分がいた。 切なすぎて死にそうです助けてママン。
昔、栗本薫は「魔界水滸伝」とか「グインサーガ」をよく読んでいた。初期は面白かったけど、途中から劣化に耐えられず脱落。 BLにハマったのをきっかけに、当時は興味がなかった彼女のBL作品を読んでみた。 最初は、ダサくてついていけなかった。不良少年の描写が古臭くてイタイ。 でも読むうちに引き込まれてしまった。 竜一と二葉は最強のツンデレコンビではなかろうか。 ああやっぱ、この頃の栗本薫は凄かったよなァ問…
再読です。 やっぱりこの作品は傑作だと思いました。 「時代を感じさせない傑作」ではなく「時代を感じさせる傑作」ですが。それがイイ。 設定や使ってる語句は古臭いけど、読みやすさは保証します。 ついに心を通わせた二葉と竜一ですが、結局離ればなれになってしまうところまでです。 あんなに鬼畜だった竜一の豹変っぷりに萌えます。 でもエッチはしない。お互いにしたくてたまらないのに、キスもしない。 それまではレ…
栗本薫 定広美香
カノアマスミ
読んでみて、一言感想「これが多分鬼畜受けだっっっ!!!」ってマジ思いました。 つか・・・・・読んでる途中から? ちょうど私これ読んだ時「鬼畜受けとは何ぞや?」って考えてた時期だったんですね。 「鬼畜受け」って良く言う人はいるものの、どーもそれ私にはまだ全然良く分からないジャンルだったんです。まぁ・・・そんなこんなで「鬼畜受け」に対しての予備知識とか全然なかったんですが・・・・・コレはなん…