宮本佳野さんのレビュー一覧

RULES 3 コミック

宮本佳野 

人の心の揺れ動きが繊細に丁寧に描かれていました

四人の登場人物、二組のカップルが登場しましたが、BL作品で良くある○○キャラ・例えばワンコ系、ツンデレ系のような簡単に分類できる登場人物が一人もいませんでした。
分かり易い○○キャラがいないので、必然的に各キャラクターの性格を読み掴むところから始める必要がありました。

現実世界でも早々わかりやすい人間はいないので、私たちは他人に対してあれこれ色々な事を推測しながら接して生きていると思います…

4

RULES 2 コミック

宮本佳野 

まだまだ続く

自分がもしかしたらゲイではないかと揺れ動くアトリと元恋人を事故で亡くして以来、刹那的に生きている男娼のトオルを中心に描かれていました。

アトリがまっすぐでいい子です。
事故死したトオルの元彼の写真を見た時に、嫉妬ではなく、写真の中で笑っているこの人はもうこの世には存在しない、という喪失感で泣いてしまうアトリ。
他人のことで泣けるアトリと、自分のことだったのに泣けなかったトオル。
そんな…

2

RULES 1 コミック

宮本佳野 

小説みたいな読み応え

私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews

で教えていただいたのがこちらの一冊。

同級生のアトリに恋をするゲイのユキ。
男が好きな自分は異常だと悩み続けて、中学生の時に自殺を図ったこともある。
アトリへの思い…

5

FLOWER CHILDREN コミック

宮本佳野 

『FLOWERS』番外編

コミックス『FLOWERS』のその後が描かれた同人誌です。

作者の作品ではキャラのヘアスタイルが変わっていくのがお約束で、それが楽しみのひとつでもあります。コミックス終盤では誠がロングヘアをばっさりカットしていたのですが、表紙手前は髪を切った誠ではなくナンノでしたね。奥は亮。同じ人を好きになり、複雑な心境のときもあったふたりが表紙を飾ります。※以下、内容をだらだらと書いています

さて、…

3

FLOWERS コミック

宮本佳野 

作者独特の空気が流れる一冊だと思う

久しぶりに読みたくなって読みました。やっぱり好きだ!
共同風呂が一回100円、管理人を含め3人が住むボロアパートに越してきた大学3年の亮(21歳・表紙左)。彼は自分のセクシュアリティについて悩んでいますが、ここに来るなり"フンイキのある"男同士のキスシーンを目撃しちゃって悩む暇もない・・・という始まり。※以下もネタバレ含みます。

<主な登場人物>
・亮(表紙左・21歳…

2

普通の男 小説

榎田尤利  宮本佳野 

普通と自分

ノンケ同士の恋のお話。
「普通ってなんなの?」という事を考えさせられていく2人。
でもそんな重いテーマじゃなくって、ただその事を
ゆるゆると日常生活の流れのテンポの中で少しづつ逃げ場なくして
そして恋に続いていく2人のサラリーマンのお話。
デキる営業マンと、再就職でイチからやり直しながらも前向きに頑張ってる編集。
そこに色んな人が関わっていて、読んでて楽しかったです。

そう、「普…

2

RULES 1 コミック

宮本佳野 

丁寧な葛藤

登場人物1人1人の心理描写を丁寧に描いており、恋愛漫画なんだけど、ヒューマンドラマ的なお話です。甘~いBLって感じではないです。
重くはないんだけど、ゲイである事やそのことについて周りの反応や本人の葛藤が描かれています。

主人公のユキはゲイであり、そのことで長年悩み、命を絶とうとしたこともあって、じぶんはひとりだとおもいこんでいます。
ノンケの友人を好きになり思い悩んだ揚句、衝動的にタカ…

4

愛さない男 コミック

宮本佳野 

タケシ登場。

続いては八木沢の職場の後輩、編集者・佐原の物語。ここで『バニラ・スター』のタケシがチョロリと顔を見せてくれるんですけど、『バニラ…』から読み始めたわたしとしては彼の物語については既に知っているので、メインの二人にしっかりと集中せねば!でした。。

佐原はゲイで、これまでノンケに本気になっては捨てられ、パートナーと一生添い遂げることに懐疑的。ノンケには二度と手を出さないと決めていたのに、その決意…

3

甘やかな棘 コミック

宮本佳野 

シリーズで一番好きな八木沢さん

が主人公の物語。わたしにとっては痛い系のお話でした。タイトルにある「棘」は彼の身体と心の両方に刺さっているもの。八木沢の過去には一体何があったんだろう?知りたくってたまりませんでした。

作家の伊藤とセフレの関係を解消後(八木沢は伊藤のことを少なからず思っていたようですが)、新たに和泉恭一という作家の編集担当を任されることになった八木沢。しかも作家本人からのご指名だった。和泉は八木沢より年下で…

5

手をつないで、空を コミック

宮本佳野 

始まりはこうだったのね。

東京から車で一時間半、海辺の田舎町にある一軒家で一人暮らす作家の伊藤晴也。編集担当の八木沢とは大学時代からお互い慰め合う仲で、恋人ではないが地味に十年続いている関係だった。小説が書けず「ライターズ・ブロック」に陥っていた伊藤は、ある日海岸で真希という若い男と出会う。この少年との出会いが彼を変えていく…

『バニラ・スター』で終結するオムニバス第一作目。やっぱり切ないです。登場する人物が数珠繋ぎ…

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