宮本佳野さんのレビュー一覧

DOG DAYS コミック

宮本佳野 

表紙のブンがきれい

宮本作品の同人で始まった長いシリーズものは、サイドストーリーをいろいろ同人誌で出していたりします。
書籍化されたり、コミックスの新装版が出たりする度に、その一部は収録されるのですが、必ず全部入るとは限らないわけで、、

宮本作品に飢えると、避けて通れない同人誌
ブンのセミヌードも美しいこの本には
「DOG DAYS」
コミックス「NOT/LOVE」収録「LOTTA LOVIN’」に続く…

2

名前のない色 小説

榎田尤利  宮本佳野 

そう、好きなものは好き。きれいなものはきれい。それだけでいいんだ。

単なる躰の関係から始まったふたり。
水窪には忘れられない人がいるのを知りながらも、彼に溺れていく藤野。
水窪の恋人との過去に目がいくが、実はもうひとつの秘密を隠すためか。
巧妙に張られた伏線に気付いた時、「やられた」と納得。
4つも年上ながら生活能力の低い水窪をかいがいしく世話する藤野に、ルコちゃんと東海林を思い出す。もっとも、こちらはきわめて静かなトーンの作品。交互に視点を変えて描かれる…

4

RULES 1 コミック

宮本佳野 

新たな物語の始まり

ハイドラ→ラバーズ・ソウルズ→ルールズと続く、長い物語のルールズ編第1巻
ハイドラで高校生だった平良ヒカルが、すべての愛憎がもう過去になった大人の状態で登場。
新たに始まる、高校生ユキとアトリの物語、
ユキとヒカルの出会い編です。

同級生のアトリが好きなユキ、
同性を好きになることに悩んでいたユキは、アトリへの思いを振り切るために、処女を捨てることを決行します。
二丁目で、ヒカルに…

1

愛さない男 コミック

宮本佳野 

not「愛せない」、bty「愛さない」

恋愛するのに臆病な人というのは、得てして過去に手痛い失敗をしているもの。

この作品の主人公・佐原も例外でなく、ノンケの男との恋愛で手酷く振られた経験が、加速する愛情にブレーキをかけてしまいます。
臆病な大人同士の恋愛ももちろん良いものですが、
この作品ではまだ未熟な青年である瀬戸に、まっすぐすぎる愛情をぶつけられた佐原が、
だんだんと自分や相手に対する「素直さ」を取り戻していきます。

4

RULES 2 コミック

宮本佳野 

交錯点

トオルとアトリの出会い編
ヒカルさんと付き合うようになったユキ。
アトリは男同士の恋愛がどんなものか考え始める。
興味本位で、ユキとセックスのまねごとをして、ますます混乱したアトリは、ヒカルさんに相談する。
そこで、トオルを紹介されて、、、
2巻目では、ユキとヒカルさんは恋人同士として落ち着いて、トオルとアトリの物語が始まります。
最初は興味本位の体の関係だけで始まった二人ですが、だん…

2

愛さない男 コミック

宮本佳野 

八木沢が色っぽい

表題作は「手をつないで、空を」「甘やかな棘」と同じ世界で進行する作品だが、どちらかと言えば「棘」側の物語。
「棘」の八木沢と同じ出版社に勤務する営業の佐原(ゲイ)に、装丁デザイナーの瀬戸(ノンケ)が猛アタックする図式になる。
宮本佳野の作品はいつもマイノリティであるが故の肩身の狭さや、身を竦めながら生きている様子と言うのを必ずきっちりと描いてくれるので、ついつい作品にリアルを感じてしまう。

6

手をつないで、空を 宮本佳野作品集 コミック

宮本佳野 

壁を乗り越えていくふたり

ビブロス時代に単行本化されていた表題作+未収録作と大ボリュームの一冊です。

【手をつないで、空を】
ネグレクトのトラウマから極度の潔癖症を抱える高校生・真希。
元小説家だがプレッシャーなどから小説を書けなくなっていたライターの晴也は、
真希と向き合う中でスランプから脱する切っ掛けを得る。
一方の真希も、晴也との出会いから、前向きに生きる術を身につけていく…。

二人が出会ってから…

3

RULES 3 コミック

宮本佳野 

ルールズ、最終巻

ハイドラ→ラバーズ・ソウルズ→ルールズと続いた長いシリーズも、一応これが最終巻
長いこと、絡み合ってきた糸も、それぞれの道へと広がっていく。
特に、「ラバーズ・ソウルズ」であんなことになっていたトオルが、アトリと前向きに生きていくラストににホッとする。
そして、ヒカルさんサイドからの、ユキとの出会い話でこの3冊分のお話の輪が閉じる。

0

NOT/LOVE コミック

宮本佳野 

ホルモンの奴隷

宮本作品は同じ登場人物のお話が、いろいろ展開するところがすき。
特にこの便利屋ブンのシリーズは、ブンの楽天的な性格もあって、ユルい感じで話が進むから、読みやすい。
この本の前半は、ラブ風味、ブンと大介の出会い編・再会編
後半がミステリ風味の便利屋稼業編
新装版にするにあたって、いろいろな本をまとめたので、前半と後半では味付けがかなり違う。
でも、「エンジェリック」とこの本が出たことで、ブ…

1

普通の恋 小説

榎田尤利  宮本佳野 

「普通」ということ

「普通」にこだわり自分の気持ちに「自然」になれないふたりを描いた前作『普通の男(ひと)』。
そして心のままに「自然」に相手を想う気持ちが、自分にとって「普通」なんだと気づいた、その後のふたりを描いた本作『普通の恋』。
どちらからでも問題ないが、出来れば順番に読んだ方が、まどろっこしい男どもの心情が追えて楽しいかもしれない。
宮本佳野の挿絵もほんのり色っぽくて、榎田尤利との相性は相変わらずバッ…

6
PAGE TOP