久我有加さんのレビュー一覧

頬にしたたる恋の雨 小説

久我有加  志水ゆき 

「わしはおまえが かわいらしいて いじらしいてたまらん。」

時は昭和初期、漫才の黎明期。

老舗の三男坊の文彦、藝名もずは、ようやく中座に上がり落語家の端くれとなったが
なかなか笑いを取ることができず、芸がどんどん萎縮してしまっていた。
そんな時、席亭(寄席の主人)である瀬島から万歳(まんざい)への転向を勧められる。
当時万歳は、落語より格下の色物と見られていた。
文彦は落胆し抵抗しながらも、やがて時代の求める新しい藝・万歳の道を歩み出す…

9

頬にしたたる恋の雨 小説

久我有加  志水ゆき 

大阪弁萌え

舞台は万歳黎明期の昭和初期。
落語家をやめ万歳師への道を歩むことになったもずと、影になり日向になり文彦を支える興行主の瀬島の、物語。

えっちシーンはついでのよう(ちゃんとエロいですが)に思えるくらい、もずが万歳師として成功していく王道展開が面白かったです。
BL的には、ノスタルジックな上下関係が好きな方にオススメします。

時代背景を活かした内容も良かったですが、時代設定に合わせた表…

4

ポケットに虹のかけら 小説

久我有加  陵クミコ 

脇役が気になる!

家族を相次いでなくし、残った闇金融への借金のカタに
ヤクザの息のかかった探偵事務所でただ働きさせられている亮介。
自分が直接手を下す訳ではないけど、後味の悪い仕事も少なくない。
そんな日々の中、調査のマルタイ(対象者)として小学校の同級生アリトモに再会するが、
ヤクザ絡みの事務所に舞い込む依頼なんて、碌なもんじゃないに決まっている…
身分を隠して接触していくうちに、アリトモに会えることが…

4

ポケットに虹のかけら 小説

久我有加  陵クミコ 

純粋な思いを忘れない、二人を繋ぐ虹の欠片

読み終わるとほんわかしてくるような作品なのですが、内容や設定はシリアスと
スリリングな展開でもあり、人の弱さと忘れられない思い出をうまくミックスして
読み応えのある作品になっていました。
それに・・・個人的な気持ちとしては標準語のストーリーは読みやすかった(笑)
関西弁が嫌いと言う事は全然無いし、学生時代は4年間大阪に住んでいたので
馴染み深いのですが、なんと言うか独特の地域性が感じられ…

2

海より深い愛はどっちだ 小説

久我有加  阿部あかね 

そら、受け入れる側やん

と、
私は思ってしまったわけですが。

この作品、イラストが阿部あかねさんだって言うのがすごくヒット。

同じような体格で、同じようにいなかの高校でサッカー部の主将を経験して、タイプは違うけど、どちらもイケメン。
そんな二人が、お互いに好きあっていたと知った時、自分が攻めだと信じて疑っていなかったから、さあどうしましょう?

阿部さんの描く二人は、かわいいとか、色っぽいとは無縁な男…

4

ポケットに虹のかけら 小説

久我有加  陵クミコ 

希望と勇気のお守り

最近はあらすじも見ずにぶっつけ本番みたいに本に挑むことが多くなったために、物語の意外性とかドキワク感が増したような気がする自分ですw
この本もまた、それを充分に満たしてくれる作品で、更に番外編においてもビックリ!!なものに、非常に満足感を覚えました。
やっぱり萌え属性とかそんなじゃなくて、二人の結びつきとか展開とかそんなものに惹かれます。

家族でやっていた水産加工工場が、父親が病気に倒れ…

6

わがまま天国 小説

久我有加  楢崎ねねこ 

ニワトリの卵茹で機がラブリー。

おおっ久我先生がアイドル!? 変化球で攻めてきたか?
と思いきや、やはりいつもの久我作品でした(笑)

このお話の萌えツボはズバリ、卵茹で機です。
これが良い場面で出てくるのです。癒しの小道具ですね。

攻めの映一は、かまって欲しい病の大きな子供。どれだけ我が侭を許してくれるかで、相手の愛情をはかる困った奴。

対する受けの雄大は、文句を言いながらも我が侭を受け入れてしまう、まさにオカンです。

1

わがまま天国 小説

久我有加  楢崎ねねこ 

意地っ張り年下攻め!

 居酒屋でバイトをしているところを、トップアイドル・鷲津映一のマネージャーとしてスカウトされて以来、彼に振り回されっぱなしの雄大。
 実は、映一は相当なワガママで、年上の雄大を呼び捨てにし、「あれが食べたいお前が作れ」と言いたい放題。
 ところが、彼の才能は素人目に見ても、本物で悔しいけれどカッコよくて、ついつい雄大でさえも見とれてしまうことが多々。
 文句を言いつつも、世話を焼いていた雄大…

1

普通ぐらいに愛してる 小説

久我有加  橋本あおい 

ヘタレ×ツンデレ

 イベント会社に勤務している広記は、仕事を通して、高校時代の同級生・北條と再会する。
 北條は、毎日のように広記に対して「好き」だの「きれい」だの言ってきたくせに、高校卒業後、一度も連絡をよこさない男であった。
 再会後、仕事の打ち合わせであるのに関わらず、高校の頃と変わらない調子で口説いてくる。
 けれど、その言葉のあまりの軽さに、もちろん広記は信用できない。
 だからついうっかり口にし…

1

短いゆびきり 小説

久我有加  奥田七緒 

関西弁が素敵

特に、敬祐の使う関西弁の敬語がとっても素敵。
関西弁というか、大阪の言葉にも、ちゃんとビジネス用の敬語とか、丁寧な言葉が存在していて、それを敬祐が、至極当然のように使っているところが、なんとも心地いい。
お話の進み方も、敬祐の言葉使いのように、丁寧でゆっくり。
12年も片思いし続けた恋だもの、この位、ゆっくり、じれったく進むくらいがちょうどいい。
そして、昇の弟の登場が、敬祐が二人の恋の次…

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