久我有加さんのレビュー一覧

疾風に恋をする 小説

久我有加  カワイチハル 

(英介が)格好よすぎか・・・!

久我先生の現代ものも好きですが、個人的にはより時代ものの方が好きです。
今回は大正時代の大阪を舞台に、役者二人の活動写真への熱い情熱と、ちょっとしたお家騒動。そして花開く恋と言ったお話です。

内容ですが、震災後、東京から大阪に移ってきた新人役者・英介。現代劇を志していた彼は、大阪の時代遅れの旧劇に不満を抱き孤立するも、人気役者・半次郎の人柄と実力に触れ認識を改めていき-・・・と言うものです…

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恋で花実は咲くのです 小説

久我有加  草間さかえ 

芸人シリーズ、裏方編

いわゆる「芸人シリーズ」の1作。
でも他の作品を読んでなくても大丈夫。私自身もこの「芸人シリーズ」は読み順バラバラに読んでます。

「恋で花実は咲くのです」
時間軸は、「芸人」1作目の「何でやねん!」のCPコンビ『バンデージ』が40代の大物になっていてる頃。
主人公・芝山隼斗は漫才コンビ『スパークファルコン』のツッコミ、29才。
しかし、いまひとつ芽が出ないまま、父親が倒れたのを機に実…

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何でやねん!(2) 小説

久我有加  山田ユギ 

相方で、恋人で。

「何でやねん!」の高校時代の2人から、若手漫才コンビのホープ「バンデージ」の2人になった土屋と相川の物語。

「どないやねん!」
ルックスのいい2人。漫才師以外にもお互いドラマ出演などしてぐんぐん人気が上がってくる。
大阪と東京と行ったり来たり、色んな仕事の掛け持ち、ネタを練るのも稽古も睡眠時間もどれも中途半端で、意地悪な先輩芸人、わがままな若手女優、いつも優しすぎる土屋…そんなあれこれが…

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何でやねん!(1) 小説

久我有加  山田ユギ 

『バンデージ』誕生編

久我有加さんお得意の、関西弁BL。
それが「漫才コンビ」が題材となればその関西弁が必然だから、より久我さんの関西弁遣いとしての自在さが生きてくる。
そして本作は高校生同士の、進路とも関わる恋物語です。
主人公は、土屋来と相川仁。
土屋は幼稚園の頃から将来は漫才師志望。
対して相川は、転校時のトラウマで「笑い」が大嫌い。
実は土屋は土屋で、自分の辛い思い出から人に笑顔になってほしいという…

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片恋の病 小説

久我有加  イシノアヤ 

片恋をこじらせて

もう何作目になるのかわからない、大阪芸人シリーズの、現代版編の新作です。
シリーズの前作で登場したコンビやキャラがそこかしこにいるのが楽しい。
しかし、シリーズも長くなってくると、BLとしての恋愛パターンに行き詰まりを感じてくるというか、なんというか、
今回のお話は、片恋を隠すことに囚われすぎて迷走するツッコミ担当と、鈍感なんだか天然なんだか何考えているのかわからないボケ担当との、10年以上…

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恋で花実は咲くのです 小説

久我有加  草間さかえ 

シリースで一番コミカル?!

新刊「片恋の病」をきっかけにシリーズを再読しています。

お笑いを舞台にした作品では一番これがコミカルだなと思いました。
「片恋の病」も、「何でやねん!」「月も星もない」もシリアスでぴりぴりしたものを感じるのですが、こちらは支配人×元芸人という支える立場だからか、ふははと笑えました。

コンビでないカップルだからか、仕事ではともかく恋愛ではそう言い争いにはなりません。芝山が口に出さず、腹…

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わがまま天国 小説

久我有加  楢崎ねねこ 

超オレ様はひざまずかない!でもラブラブ

同じ一組のCPで、中編2編と短編1編が収録されています。

「わがまま天国」
わがままを言い放題の人気アイドル・映一の無茶振りを、関西弁でツッコミながらもグッと耐えている現場マネージャーの雄大。
冒頭の映一のわがままは本当に酷くて、読んでて「何コイツ⁈」感ハンパない。
ただ、映一の周囲が「あいつは気に入った人ほどわがままを言う」から見捨てないでね、みたいに言ってくるので、雄大は段々見方が…

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嘘つきと弱虫 小説

久我有加  木下けい子 

匂い立つ『濡れ場』

電子書籍で読了。挿絵有り。

学生当時の告白に、その時の理由があったにせよ「気持ち悪い」発言をしてしまい、友人づきあいすら消滅してしまった後の再会ものです。
自分の気持ちに気づいた後の小暮くんは、若干グルグルしますが、きちんと筋を通そうとする所など潔く、気持ちがよい。好感が持てました。

特筆すべきはその後の色っぽさ!
小暮くんが『地図マニア』という、オタクと言っても枯れている分野(偏…

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片恋の病 小説

久我有加  イシノアヤ 

お笑い芸人シリーズ

久我有加さんの関西弁芸人BLシリーズ、今回は既シリーズでもちょろちょろ名前は出てきていた結成13年目の中堅コンビ、「表面張力」のお話です。
前作までの登場人物が何人か出てきたりもしますが、筋には絡まないので未読でまったく問題はありません。

カップリングはボケ担当の天然イケメン攻め×やや毒舌なツッコミ担当が受けです。
受けは結成して間もない頃からずっと相方が好き、でもその相方は婚歴もあるノ…

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片恋の病 小説

久我有加  イシノアヤ 

根っこにあるのは、ひたすら純粋な気持ち

芸人シリーズ最新刊です。今回は現代物。
全国漫才コンテスト、通称「全漫」での優勝を目指す、中堅お笑いコンビ「表面張力」。そのツッコミ担当・由の相当拗らせた片思いの物語です。

二人が出会ってコンビを組んだばかりの頃は、ただ「一緒に漫才をやりたい」というキラキラした純粋な気持ちだったはずが、10年以上の長い片思いを経て、どうしようもなく大きく膨らんだ、自分では制御出来ない「病」のようなものに・…

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