久我有加さんのレビュー一覧

君が笑えば世界も笑う 小説

久我有加  佐倉ハイジ 

お笑いオタクの一途なイケメン攻め

久我有加先生による、いわゆる「芸人シリーズ」 の1作。
他の芸人ものを読んでなくても大丈夫です。
一応背景としては「恋で花実は咲くのです」に少し出ていた若手コンビ「オレンジグミ」の馴れ初め…となっています。

のちに「オレンジグミ」となる滝本起(おこす)と都留寿志(つる ひさし)は高校生。
オコは小さい時からひーちゃんが大好きで、ずっと一緒にコンビ組んで漫才やろう、と言い続け。
しかし…

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あの日の君と、今日の僕 小説

久我有加  左京亜也 

同じ夢を見る2人

久我有加先生といえば、の大阪が舞台の作品です。言葉も関西弁。
表題作プラス書き下ろしです。

「あの日の君と、今日の僕」
主人公は大阪の地方TV局の若手ディレクター・築島健吾。
いつもはバラエティ番組を中心に仕事をしていたが、今回初めてドキュメンタリーの企画に加わる事になり東京から来たディレクターと一緒に仕事をすすめるという手はず。
しかし、その「東京から来たディレクター」とは、高校時…

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少女漫画家は恋をする ~くっつきたいし甘えたい!~ 小説

久我有加  今野さとみ 

よくある日常が愛おしい

電子書籍で読了。挿絵なし。あとがきなし。フルールのウェブ掲載だったのかな、と思います。

漫画家の優人と建設会社に勤める健太は恋人同士。セクマイが集まる定食屋さんで優人が健太に一目惚れして告白したのが始まりです。男らしくて真面目な健太に優人はメロメロなのですが、でもちょっとだけ不満があります。26歳の若さで現場監督になった健太は仕事ばかりで、会うどころかメールすらほとんどありません。自分は締切…

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小説ディアプラス創刊50号記念「書き下ろしプチ文庫」 グッズ

後日談の甘さ堪能

本編の番外編15作品の小冊子です。

本編が未読だと「ふーん仲良しだね」だったんですが、本編を読んでから読むと、後日談の二人の甘さにジタバタしそうになりました。

私が一番印象に残ったのは、「溺れる人魚」の番外編「ひとりじめ人魚」です。反省したとはいえ、遊び人の桂(攻)に本編読了後もなんとなく不安を抱いていたのですが、眞生(受)にメロメロだという心中が分かり、ホッとしました。これ、これが欲…

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疾風に恋をする 小説

久我有加  カワイチハル 

ライトですっきり

電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきあり。

無声映画からトーキーに移る頃のことは、合衆国のものをいくつか読んだり観たりしたことがあるのですが、日本でこの時代について書かれたお話はあまり読んだことがなかったのでとても興味深かったです(主役の二人よりも『活動写真のスター』竹蔵さんにえらく興味をそそられてしまったりして……)。

才能があり、真面目に取り組もうとしている若い受けさんと、年上のゆと…

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恋の二人連れ 小説

久我有加  伊東七つ生 

見守りたいふたり

久我有加さんは安定したほっこりを提供してくれる作家さんというイメージです。時代物は特定の作家さんしか読まないので比較できるほどではないのですが、久我さんの時代モノは初心者にも読みやすいと思います。

このお話の受けさんは天然を超えたド天然という感じで、共感とか応援とかそういう感じではなく、なんだか小動物を見守っているような不思議な気持ちにさせられながら読みました。

攻めは最初はともかく受…

2

恋の二人連れ 小説

久我有加  伊東七つ生 

素直って実は最強!

時代物の小説を久しぶりに読んで、いいなぁと思いました。
挿絵の雰囲気が物語とよく合っていて、適所に挿絵が出てくるので気持ちも盛り上がりました。
梓の話し言葉だけでなく、地の文の梓の心情が関西弁なのもいいです。

原稿の依頼に来た編集者の扇谷梓を、作家の間宮照市は不愛想に突っぱねるけど梓にはあまり効いていなくて、
ちぐはぐなやりとりになっているのが面白いです。
障子をそーっと細く開けてこ…

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恋の二人連れ 小説

久我有加  伊東七つ生 

その「あかん」はあかんやろ

「疾風に恋をする」に続く、大正末の大阪を舞台にした作品。
今作は、カバーイラストも、大正モダン風のタイトルロゴや、友禅風に意匠化された鳥や花に囲まれた和装とスリーピースの洋装姿の主役二人、手には帽子っていうところも時代背景をよく表していて好印象。
中身の方は、この!この!! おっとりとした古めかしい関西弁が、もう、最の、高!!で、んまに萌転がるねん。
主人公の梓くん、天然系健気受けちゃんでは…

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「恋の二人連れ」協力書店共通ペーパー グッズ

攻め視点のSS

本編の最後に、「若鮎焼いたん 食べに行きまひょ」て言ってたのを実現した時のお話です。
以下盛大にネタバレです。


受けさんの実家「滝の尾」に行ったはいいけど、二人の関係はバレバレ、滝の尾の主人(受けの兄)、古参の従業員建治からは「なんかあったら八つ裂きにしたる・・」という無言の圧力を感じる攻めさん(笑)。そりゃそうやで、この箱入りぼんぼんに、実家の目の届くところで手を出すあんたが悪い とくすくす…

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恋の二人連れ 小説

久我有加  伊東七つ生 

桃色のささやき「コンジョワル」

関西を離れている関西人必読の書と申し上げたいぐらい、関西弁に癒されるお話。久我先生の関西弁話、久しぶりに読ませていただきましたが、朝から和みまくり。ほんま、よろしおすなあ です。関西弁萌、ひねくれさんや天然・純粋ちゃんが好きな方におすすめです。関西弁が盛大にでてきて、「これ、関西圏以外の人、ちゃんと読めるんやろか」と不安に思ったので、関西弁あんまり読んだことない方は事前に他作をちら読みするなどして…

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