吉原理恵子さんのレビュー一覧

二重螺旋 2 愛情鎖縛 小説

吉原理恵子  円陣闇丸 

さらにドロドロが拡大し、執着は激しく

父の不倫・家出に母の自殺、兄と母の関係に兄と弟の関係と、泥沼の篠宮家に執着し続ける兄弟達にさらに試練の事件が!

兄雅紀をつなぎとめておきたい尚人の気持ちを利用して、関係を続ける雅紀。
また強要されているような関係でありながら、自分のものだという安心感をえる尚人。
二人のSEXは禁忌なだけに、より一層の淫猥さと深さを増しています。
一見人当たりのよさそうな尚人ですが、父の不倫相手の妹がや…

7

銀の鎮魂歌 小説

吉原理恵子  小島文美 

憎しみの愛の昇華の形

ハンカチを用意してください、できればタオル地がいいです。
自分は電車で読んでしまって危うい目に会いました(汗、、)
最初から最後まで胸を締め付けれる苦しさに、どこまで耐えられるのか、心を試されているような愛の姿がここにありました。

17歳にして王になったルシアンに「誕生日の贈り物として操をもらう」として強引に奪われたものの恋人となったキラ。
しかし、乳兄弟として育った王の妹イリスをかば…

7

二重螺旋 小説

吉原理恵子  円陣闇丸 

それぞれに執着したゆがみが起こす愛憎

一見幸せそうに見えた家族に、父親の不倫と家出によって起こる崩壊。
それは、家族個人それぞれまで壊すことになってしまった。
シリアスでドロドロした愛憎が吉原さんの心情をつづるモノローグ多めの文章が抜きんでて際立たせる衝撃の秀作だと思います。

極度のブラコンで長兄の雅紀が大好きな長女の紗也加
父親が大好きで親戚にも可愛がられる末っ子の祐太
真ん中の男の子として、中立的立場にある二男の尚人…

7

銀の鎮魂歌 小説

吉原理恵子  小島文美 

超えられない障害

攻・ルシアン(22) 帝王
受・キラ(18) 吟遊詩人

乳兄弟であったルシアンとキラ。
ルシアンは17歳の誕生祝いの席で、キラに祝いの品を求めます。
キラは「王が望むものを差し上げます」と応えたことから、ルシアンは「キラの操をもらう」と。
以来、ルシアンはキラだけを愛し続けます。

ルシアンの妹・イリスが家臣との密会のためキラに言伝を頼んだ場面に行き当たったルシアンは、キラが妹と…

7

真冬のメモリーズ ボーイズ・メモリアル 小説

ひちわゆか  吉原理恵子  佐野なづか  千本木一  ことぶきあおい 

ひちわ作品のみ薦めます

①吉原理恵子 『DOUBLE TONE』  しゅみじゃない
『陽だまりに吹く風』でも同評価を付けさせてもらいました。

②ひちわゆか 『隣りの男』  萌萌萌
ひちわさんのこの作品があるために、この文庫本を処分できません。
会社の隣りにある設計事務所にいる神谷が気になる柴田。
人の顔を覚えることが苦手な神谷に、社外で会った時に気付かれなかったことがきっかけだ。
別人のふりをして彼に近づ…

0

陽だまりに吹く風 小説

吉原理恵子  緒田涼歌 

・・・うーん

なんか読んだことあるなーと思いました。
アンソロジー「真冬のメモリーズ」に掲載された「DOUBLE TONE」という作品でした。

吉原さんの新装版って続編を加えてよりも、ただ単に話を長く引き伸ばして発売されることの方が多いですよね。
これは一応話が前へ進んでるのかな?
でもごめんなさい、最後まで読めませんでした。

吉原さんは年々文章がくどくなって、読みにくくなってきてるように思い…

1

間の楔 4 小説

吉原理恵子  長門サイチ 

おかえりなさい、イアソン様!

やっぱりイアソン様が出てくると出てこないとじゃ大違いです。本編でイアソン様が出てきた瞬間によっしゃあああああと拳をグッと握りました。

今回はリキがイアソン様の元に戻ってくるお話です。前の巻から引きずっているキリエどうこうをとりあえずうっちゃって、イアソン様が独特のやり方でリキをかわいがっていらっしゃるところが見所です。
イアソン様は本っっっっ当にリキを愛しているんだなあ・・・ということが、…

2

間の楔 4 小説

吉原理恵子  長門サイチ 

ツンツンツンもいい加減にそろそろツンツンデレくらいになってくれ

表紙にイアソンが戻ってきて久々にリキとの2ショットです。
カラー中扉は、イケメンブロンディー軍団でまぶしい!
ということで、スラムからエオスにペットとしてリキが戻ってまいりました。

クーガの息子をたぶらかし、ガーディアン地下の秘密を見た為追われることになったキリエがリキの家に籠城しておりますが、リキは一刻も早く大嫌いな彼を追い出したい。
そこへブラックマーケットの元締めスカーフェイスの…

2

二重螺旋 4 相思喪曖 小説

吉原理恵子  円陣闇丸 

3年ぶりの新刊

冒頭いきなり始まった篠宮家長女沙也加の人生論に、ああ吉原さんだなあと思いました。
二重螺旋。三年ぶり?の新刊です。
間が開いた分過去の事件を振り返ってくれるのはとってもありがたいです。
シリーズモノは新刊が出る前にたいがい読み返すのですが、今回それをやらなくても十分話わかったし。
だがしかし、その一方で話はあんまり進んでいない。
過去回想や、その時のそれぞれの登場人物の心情がこれでもかッ…

2

二重螺旋 4 相思喪曖 小説

吉原理恵子  円陣闇丸 

話が進まない…

シリーズ初期の背徳感や、ジェットコースターのような素早いストーリー展開が大好きだったんですが、ここにきて首をひねってしまいました。
話が進まない…。
吉原理恵子さんのシリーズものにはよくある話なんですが、前回までのあらすじ的なストーリーで百ページ以上も使ってました。
こうなると、多用される『どっぷり深々ため息』とか『唖然呆然絶句』などという吉原理恵子さん独特の言い回しに、疲れてしまう…。

兄と弟…

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