笠井あゆみさんのレビュー一覧

「眠れる森の王」初回限定書き下ろしSSペーパー「トワイダルの夏」 グッズ

オーレリアンの悩みとフィセの喜び

本編後の幸せそうな2人の様子が読めて良かったです。

オーレリアンはフィセを丘の上に連れてきて、遙か遠くまで咲く白薔薇を見せます。

そしてそれがどうしてなのかと、フィセに言葉に出して欲しいのです。フィセはオーレリアンが健やかで生きているだけで、幸せだから国中に白薔薇を咲かせてしまうのだと言います。
そして30歳にもなる一国の王が好きだの愛しているだの、いちいち言葉を求めるものではありま…

2

眠れる森の王 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

犬飼先生はやはり天才

物語に引き込まれてしまって一気読みしました。

薔薇王フィセと太陽の王子オーレリアンの関係が哀しくも美しくて、先生のアイデアと物語のどこにも余分な文章が無い筆力に脱帽しました。

ノリに乗ってる作家さまはこうも違うのかと思いました。

フィセが前王に謀られた絶望から黒い薔薇を咲かせて城の塔に幽閉されてから、幼いオーレリアンがフィセを慕って再び白薔薇が咲いて、これでフィセは救われるのかと…

5

華妻 小説

西野花  笠井あゆみ 

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四十路手前の攻めと一回り以上年下の専業主婦の淫乱若奥様と凶悪犯顔イラストの間男の三角関係です
性的不能者の攻めという着眼は目新しかったので買ったのですが、受けが妻設定に加えて長髪美人で名前が杏なのもあって女女し過ぎて......
BLである意味何?って我に返ると読めません

1

華妻 小説

西野花  笠井あゆみ 

よろめく美人妻

「口では嫌でも、体はイイって言ってるぜ」ってのは昭和の時代のゲスポルノでよく言われる科白で、私はこれが嫌いなんですよ。
なんで、ほぼ同じことを西野さんが書いても嫌じゃないのかなぁ……ホント不思議。

私の性癖に刺さる『よろめきもの』でした。
それもね、男と男の間でよろめくのではないんですよ。
自分が『かくあるべきと思っている貞淑な妻』と『奔放に性的快楽を享受する自分』の間をよろめくのです…

2

眠れる森の王 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

大人向け童話としては良く出来ている

犬飼のの先生の有名童話をモチーフした官能童話シリーズ5話目。
BL小説というより、完全に大人向けのグリム童話風でした。
文章が美しく、内容はディズニー映画のように色々な要素が盛り沢山で豪華で、ストーリーにメリハリがあり、なおかつブラックユーモアもきいていて面白かったです。

 ターゲット層はなかなか難しい小説だと思いました。「真実の愛」を夢見る若い女子には、なかなかシニカルな主人公像だし、…

5

眠れる森の王 コミコミ特典ペーパー 眠れる愛は永遠に グッズ

幸せであるように

本品は『眠れる森の王』のコミコミスタジオ特典ペーパーです。

本編後、フィセがオーレリアンに頼んで墓地に赴くお話です。

茨の檻から初めて出た日、フィセはオーレリアンに頼んで、歴代の国王
と王妃が眠る墓地に連れて行ってもらいます。

身も心も生まれ変わったと思える今、先王に対する感情は随分薄れます
が、それはフィセ自身の傷が癒えただけであり、彼が幼い我が子を傷つ
けけていたこと…

2

「眠れる森の王」初回限定書き下ろしSSペーパー「トワイダルの夏」 グッズ

貴方がいる幸せ

本品は『眠れる森の王』初版限定挟込ペーパーです。

本編後、オーレリアン視点でのラブラブな後日談になります。

奇跡の春が瞬く間に終り、トワイダルに夏がやってきます。トワイダル
国民の誰もが愛する夏を人でない国王オーレリアンも幼い薔薇王フィセ
と共に夏を堪能していました。

オーレリアンは雪が解けて若草の萌える大地に愛馬を走らせ、白い衣姿
のフィセを丘まで連れていきます。フィセを…

2

眠れる森の王 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

誰もが知る童話を活かした新しいモチーフ

今回は雪の王国の太陽の王子と薔薇王と呼ばれる薔薇の妖精のお話です。

初恋の騎士に裏切られた受様が攻様によって真実の愛を知るまで。

凍てつく山脈と果てしない森に包まれた王国は、夏ですら暑い日が少なく、
1年のほとんどを雪に囲まれています。しかしかの国では薔薇王と呼ばれる
薔薇の妖精によって季節を問わず香り高い白薔薇が咲き誇り、薔薇の香水を
筆頭に薔薇産業が王国を潤していました。

4

蜜華の檻 ~堕ちた麗人~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

ちょっと足りなかった

2017年刊。丸木先生にまた「してやられたくなった」ので購入したのですが、ちょっと毒が足りなかったし、攻め受けどっちにも今一つ萌えなかったので中立にしました。ひか○TVブックさんで購入、挿絵はカラー口絵1モノクロ8あり。本編+あとがき。

昭和22年、華族制度廃止により没落する一方の華倉家。金策に行き詰まり自死した父を見送り、体の弱い姉と二人、残された屋敷で暮らす千秋のもとを、学習院の同級生だ…

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兄弟の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

兄弟だからこその意味

うわ~…すごい、なるほど…!(´⊙///⊙`)
と思わず唸ってしまう兄弟モノでした。面白い!

まず1番新鮮に感じたのは第三者の存在。
兄弟モノは"家庭内の秘め事"で"誰にも知られてはいけない"というのが、やはりね、倫理観も手伝って「2人だけの世界」として描かれることが多いのですが(そんでソコが兄弟萌えポイントだったりしますが)、この作品はいわゆる間…

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