火崎勇さんのレビュー一覧

理不尽な求愛者 小説

火崎勇  駒城ミチヲ 

面白いと思いました

1冊すべて表題作で、清白(受け)の視点でストーリーは進みます。
大学で起きた殺人事件の捜査と共に、二人の仲が進展していくという内容です。

清白はちょっと変わった教授・一色(攻め)から一目ぼれだと口説かれ、最終的には受け入れるのですが、清白の視点なのに、清白自身の「犯人が逮捕されるまでは」という気持ちが隠されていたのが面白かったです。

ただ、続編「理不尽な恋人」の方が二人の関係や各々の…

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ブリリアント 小説

火崎勇  麻々原絵里依 

画家だからこそ

表題作と続編の中編2作品が収録されています。
本の裏表紙と同じ「あらすじ」では飾沢(攻め)が主人公っぽいのですが、どちらも紺野(受け)の視点でストーリーは進みます。

「ブリリアント」はある理由から逃げる紺野を飾沢が追いかけて恋人同士になる話、「グレイス」はその後の不安になる紺野の話です。

紺野の理由やアレンの正体は王道的な展開で先が読めるのですが、画家であることを求められているのに叶…

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それからの物語 小説

火崎勇  岬ありあ 

「タラコ」からスタート

1冊すべて表紙カップルの話で、中編・短編5作品収録されています。
東野(受け)がメインですが、朝倉(攻め)の視点もあります。一人称に慣れていると、その入れ替わりがちょっと戸惑うかもしれません。

「最初の物語」
東野は、会社の先輩である朝倉と同居しています。朝倉に「嫁にしたいくらい好き」と告白されますが、朝倉は酔うと記憶をなくすタイプなので翌朝には覚えておらず…という話です。

「その…

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望まない迷宮 小説

火崎勇  海老原由里 

攻めに文句を言いたい

1冊すべて表題作で、八窪(受け)の視点でストーリーは進みます。

八窪は百舌(攻め)が好きだったのですが、高校時代に百舌は弟・光と付き合いますし、現在は仕事上で対立する状態です。それなのに、百舌は「お前は俺のものだ」と手を出してきて…という話です。

ううーん。火崎先生の作品にしては、珍しい感じを受けました。
こんなに文句を言いたい攻めは初めてです(笑)
すれ違いというより、全部おまえ…

3

ぬくもりインサイダー 小説

火崎勇  みずかねりょう 

主人公についていけるかどうか

表題作の長編と、ショートの2作品が収録されています。
どちらも姫井(受け)の視点でストーリーは進みます。

「ぬくもりインサイダー」
姫井は、物の残留思念を感じ取る能力を持っていますが、周囲には隠しています。ぽやぽやとした姫井が、ある日引き取った服から自分を愛してくれている相手がいると分かり、市田かなぁと思ってドキドキしていたら彼には恋人がいて、独り相撲にしょんぼりしていたら実は長谷川(攻…

5

ムーン・ガーデン 小説

火崎勇  須賀邦彦 

仕事モノ好きにお勧めです

1冊すべて表題作で、北条(受け)が主人公です。

一方だけの視点ですと、終盤で相手の怒涛のような「実は…」の告白に白けてしまう場合もあるのですが、この作品は北条は気が付いていないけれど、読者には分かるという伏線がしっかりあって良かったです。

初回で北条のカラダを求めるという忍足(攻め)ですが、それ一回限りで尾を引きませんし、仕事の姿勢も真面目。遊び人ということもなく、あらすじや表紙イラス…

0

火曜日はもう待たない 小説

火崎勇  yoco 

もう一人欲しかった

1冊すべて表題作です。長門(攻め)の視点でストーリーは進みます。

長門はバーで加藤(受け)と知り合います。
口説いて、抱いて、加藤も自分に好意を抱いているはずなのに、会うのは火曜日だけ。名前も連絡先も教えてくれず…という話です。

特にここだ!という派手な展開は思いつきません。長門はずっと加藤についてあれこれ考えたり相談したりしています。加藤が明かさない理由だけをキーポイントに、1冊読…

1

解放 小説

火崎勇  石原理 

「解放」してくれたのは…

とぅるとぅるーっと読めて、物語のバリエーションが豊富で、一冊につき一度は萌えさせてくれるので、ついつい手にとってしまう火崎作品。ガッツを感じるこの作品を読んだ時、やはりベテラン作家さまなんだなと惚れ直しちゃいました。暗くて重くて…。このお話は元高校同級生同士の捻じれ愛とでもいうのか、ある意味純愛なのかなと思いました。

高校卒業式の日、一度だけ不堂と関係を持って冷められてしまった海江は、彼のこ…

3

お届けにあがりました! 小説

火崎勇  山田シロ 

お届けというより

1冊すべて表題作。羽守(受け)の視点でストーリーは進みます。

父親の病気の都合から転職してバイク便ライダーとして働く羽守は、訪問先で緒方(攻め)と再会します。

早い段階から、緒方の言動は羽守への友情じゃない好意を感じさせます。
しかし一方で、遊び相手が複数いることや、大切にしている「優一」の存在が羽守を不安にさせます。

ラストがタイトルに絡んだ「お届け物」としてきれいにまとめら…

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傷だらけの恋情 小説

火崎勇  梨とりこ 

パンツの辺りが好きです

1冊すべて表題作で、亮司(受け)の視点でストーリーは進みます。

亮司は、ろくでなしの兄に殴られ、金を奪われる日々を送ります。隣人の笹子(攻め)と知り合い、恋愛感情を抱きますが、兄にヤクザへ売られてしまい…という話です。

亮司は傷だらけの不憫な状態になりますが、笹子が原因でないですし、強姦も未遂なので、痛い系が苦手な私にも読みやすかったです。
亮司を痛めつけた者達はそれぞれ懲らしめられ…

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