岩本ナオさんのレビュー一覧

魚住くんシリーズⅡ プラスチックとふたつのキス 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

魚住くんにわずかに表情が…

魚住くんシリーズ2作目。
情報がたくさん詰まっている文体なので、そんなにサクサク読める作品じゃないと思うのですが、面白くて早々に読了しました。

魚住の育ってきた環境がまた少し明らかになって、魚住という人物を形造ることとなった背景がまだぼんやりとですが見えて来て、少しだけですが魚住に近づけたような気になります。
別に死ぬ事など怖くない、感情をどこかに忘れてきたような魚住が久留米や友人たちと…

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魚住くんシリーズⅠ 夏の塩 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

じわじわと浮かび上がる恋心

初めて読んだ作者さんの小説。
普段コミックス派で、BL小説はまだほとんど読んだことが無い者のレビューです。
現在シリーズ3冊目まで手元にありますが、まずは1冊目を読み終えての感想を。

全く生活力がなく、おまけに感情表現も下手でとにかく"残念な美形"魚住くんと、元同級生でサラリーマンの久留米のお話。
2人を取り巻く脇役も数人出てきますが、どの人物も個性的でひと癖あるけ…

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魚住くんシリーズⅠ 夏の塩 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

シリーズ通して神評価

未読だった為、文庫で全て揃えてシリーズ読破しました。
交渉人やnezを先に読んでいたのですが、作品としてはかなり違いました。
デビュー作と言えるくらい古い作品の為、時代背景も少し古め。それが気にならないくらいすぐに世界観にどっぷりとなり読み進められます。

1冊目だけではBLとしては物足りないと思います。
ですが出てくるキャラクター全てが魅力的です。
今以上に偏見が大きかった時代だと思…

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魚住くんシリーズⅠ 夏の塩 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

読了後、時間が経つほどに満足感が溢れてくる不思議な作品

※シリーズ読破した上でのレビューです。

小説とは面白いもので、初読時の感想がずっと変わらないものもあれば、その一方で
「最初に読んだときは正直あまり印象に残らなかったのに、その後、時折ふと思い出しては読みたくなる作品」
や、
「読んだときはすごく面白く感じたのに、その後、しばらくしたらどんな話だったかすら思い出せなくなる作品」
なんてものがあったりもする。
本作から始まる魚住くんシ…

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魚住くんシリーズV 夏の子供 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

魚住くんも男なんだな

魚住くんシリーズ最終巻です。
「リムレスの空」は、これまで断片的に窺えた、幸福ではなかった魚住くんの子供時代がもう少しだけ、分かります。
感情が目覚ましく豊かになりつつある過程で魚住くんが見る、忘れていた切ない頃。土管から見えたリムレスの空。
久留米が住んでいたボロアパートがついに崩壊し、実は研究者として優秀な魚住くんにアメリカ行きの話が持ち上がる、今までのものが変わっていこうとしている、変…

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魚住くんシリーズIV 過敏症 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

魚住くんと久留米

魚住くんシリーズ4巻目にして、本当に(攻)久留米充、(受)魚住真澄、になります。ときめくラブ満載の一冊です。
ついに二人が一線を越える「過敏症」、これには魚住くんに一目惚れしてしまう明良が登場して、萌え萌えの展開になります。
明良は伊東の同級生で、久留米が通いだしたパソコン教室の講師です。久留米と明良は意気投合して飲みに行くようになり、そこで明良は片思いの相談を久留米にします。
明良が一目惚…

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魚住くんシリーズⅢ メッセージ 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

沁みていくメッセージ

魚住くんシリーズ3巻目、これまではほんのりとしたときめきに止まっていた魚住くんと久留米の関係が、この巻でいよいよ大きく動きだします。
季節は冬、もうすぐクリスマスという時期に、濱田の繋がりで大学病院の子供病棟で天使のボランティアをする魚住くん。
そこで無愛想な女子中学生のさちのちゃんと出会い、何となく不思議な感じで二人は友達になるのです。
HIVキャリアのさちのちゃんは学校で辛い目に遭って…

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魚住くんシリーズⅡ プラスチックとふたつのキス 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

魚住くんは美貌ゆえに・・・

魚住くんシリーズ2巻目です。私が買った時点での帯に、「エンタメにして文学。これが恋愛小説の進化形」とありますが、正にそうだなと。しみじみ納得なのです(因みに夏の塩の帯は「いま、一番読みたいキャラクター文芸はこれだ!」でした)
手紙形式から始まる「プラスチックとふたつのキス」、これはドキドキしました。
魚住くんは凄い美形にも関わらず、感情のネジが何個か欠落してしまってるような、ある意味子供のよ…

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魚住くんシリーズⅠ 夏の塩 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

魚住くんが好き過ぎて

リアルタイムで魚住くんシリーズを知らない私は、入手しやすい文庫版になった恩恵を受けた一人です。
ページ数253、文庫としては薄いくらいの一冊に「夏の塩」から「鈍い男」の五編が収録されていて、読んでいく毎に魚住くんに心を掴まれました。
美形だけどいろいろ変な魚住くんと、リーマンの久留米の物語は「夏の塩」で淡々と始まります。
大学時代からの友人、魚住くんがふっと久留米のアパートに転がりこんで、焦…

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魚住くんシリーズV 夏の子供 小説

榎田ユウリ  岩本ナオ 

成長したふたりが見れます

魚住くん最終巻。

突然のPTSD発作に苦しみながら生活する魚住くん。
久留米もそれをすごく心配しているけど、会えて会いにいかない。そして魚住くんもあえて頼らない。
この二人の距離感が最初の頃はもどかしかったけど、お互いの気持ちをしっているから安心して読めます。

でも魚住くんのアメリカ留学の話が持ち上がり、微妙な雰囲気が。
どうするんだろーと気になっていたところ、突然アメリカ留学に…

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