円陣闇丸さんのレビュー一覧

太陽は魔狼に耽溺す 小説

鹿嶋アクタ  円陣闇丸 

3000年の時の果てに

今回は北欧神話の神を殺した魔狼と
北欧神話の神に命を狙われる大学生のお話です。

攻様と神の因縁に巻き込まれた受様が
攻様の番として幸せを掴むまで。

受様はごく普通の容姿で
ごくごく普通の暮らしをする大学生です。

大学入学で親元を離れ3ケ月、
人恋しさからあわよくば彼女をと
ゼミの飲み会に参加します。

しかし恋愛下手な受様の成果はいま一つ、
それでもいい気分でアパ…

3

暁に濡れる月 (上) 小説

和泉桂  円陣闇丸 

この昼ドラテイストがたまりません!

続けて読むと体力を消耗する様な気がして、だいぶ寝かせてしまっていた『清澗寺家シリーズ』。
終戦直後から始まる第二部は、私的には第一部よりも非常に好みでした。
もう読んでいる最中、ウキウキして仕方がなかった。
あとがきで和泉さんは、ここからでも読めるように書いたとのことですが、このシリーズを目一杯楽しむためには絶対第一作から読んだ方が良いと思います。
その方が「え、あの人がこんな感じで絡んで…

3

百年の恋 小説

高尾理一  円陣闇丸 

受けの人格が同じ

この作品を読んだ前日に「傲慢君主の専属契約」を読んだのですが、受けの職業が違うだけで他は全く同じだと思いました。
2作品とも完成度は高いと思いましたが、私はどっちかを読めば十分だなと、両方を読んでしまうとテンプレートかよ!と思ってしまって逆に価値を下げるような気がしました。

独特のバタ臭い表現とか、仕事に誇りを持っているところ、仕事で実力があり評価されているところ、攻めに最初は不当に酷い扱…

4

太陽は魔狼に耽溺す 小説

鹿嶋アクタ  円陣闇丸 

ハラハラドキドキする展開にページを捲る手が止められない。

作家買い。

鹿嶋さんは個人的にあまりハズレがない作家さまなのですが、今作品も超面白かった。鹿嶋さんの新刊は鹿嶋さんがお得意とするファンタジーもの。北欧神話がベースになっていますが、北欧神話についてさほど知らなくてもきちんとわかる展開になっています。

という事でレビューを。






主人公は大学生の太陽。
太陽、と書いて「ひなた」と読む。
彼は高校生までサッカーに明…

8

好奇心は蝶を殺す 小説

北ミチノ  円陣闇丸 

ラストがっ!

『寄宿舎学校で不慮の死を遂げた従兄弟の死因に疑惑を抱いたアルベールが、以前からその学園にいた幼馴染み(ジェレミーも含めた3人で大変仲の良い関係を築いていた)レイヴィスと一緒に、その真相を探る』というミステリです。

5つのカップル(1つは『カップル』と言って良いのかどうか解りませんが)と、それに絡んでくる2人の愛憎が書かれていますが、それらの関係性が『1対1が6つ出てくる』という感じなので『複…

12

好奇心は蝶を殺す 小説

北ミチノ  円陣闇丸 

繊細に綴られる、少年達の恋と成長の物語

こちら、名門寄宿学校を舞台に語られる、少年達の恋や成長を描いた物語で群像劇になります。
群像劇は群像劇でも、同じ場所、同じ時間軸を舞台に、少年一人一人の視点でそれぞれの物語が語られるー。
で、最終的に一つの真実に繋がると言う形なんですけど。

視点がコロコロ変わるので読み辛く感じる方もおられるかも知れませんが、個人的にはこの手法に、大いに楽しませてもらえました。
最終的に一つに繋がり、見…

11

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

なぜ今まで読まなかったのか…!

購入してから結構経ってしまいましたが、今年続編が出るとのことでしたので、満を持して読みました!
結果、どうしてもっと早く読まなかったのか〜〜!!!(*>Д<)
今回の主人公は甘い水で当て馬だった篠口氏です。
当て馬と言えど、ソフトな当たりとスマートな対応力に当初からかなり気に入っていたキャラでした。
そんな彼が受けで主人公なんですから、それはもう最初からポイントが高いに決まって…

14

愛に跪く時 小説

英田サキ  円陣闇丸 

自分的にハードル上げすぎてしまいました。

決して悪くない。
面白いんですが、
英田さんの作品だと思って読んだからか、
読み終わって物足りない感が押し寄せてきました。

なんというか、
ハラハラ感が足りないというか、
ドキドキ感が足りないというか……
いや、ドキドキはけっこうあった気はします。
ドキドキというか、らぶらぶvvv

素直になれない受けのせいで、
プンスカ喧嘩してましたが、それも愛ゆえ。
お互いの気持ち…

2

阿仁須先生の淫らな診察 小説

砂床あい  円陣闇丸 

なかなかいじらしい吸精鬼

悪魔が攻めなら絶対俺様なんだろうなと思いながらも
円陣さんの麗しいイラストに苦手意識が負けました。
やはり俺様でした(結論早!)が、
後半、強引に体を繋げたことにより主人公・穂純に嫌われたと
文字通り弱っていく姿がなんともいえず可哀想で…。
穂純のものじゃないともう受けつけないって本当だったんだね。
穂純も獲物としてしか求められていない事が悲しいほど
丞司を好きになってしまったからツ…

2

この罪深き夜に 小説

和泉桂  円陣闇丸 

スパイスが効いた主従関係に読み応えがありました

人気の清澗寺シリーズの文庫版の一巻を手にしました。もともと時代物好きなだけに、どハマりしました。特に大正時代は浪漫溢れ、古い物と新しい物が入り乱れた活気のある時代に感じられ、惹かれてしまいます。数ある大正時代を舞台にしたコンテンツのうち、この作品は華族からの目と労働者からの目の両方を通して時代の歪みを描かれている所が興味深かったです。
和泉先生の作品は、ロシア革命の時代が描かれた「タナ…

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