榎田尤利さんのレビュー一覧

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

彼の「ごめんね」

 百瀬青は、青薔薇という名前で体を売る男娼です。この物語の中でも何人かの男性と体の関係を持ち、その度に心に残るエピソードがあるのですが、私は最初の高瀬との話が心に残りました。

 高瀬はゲイという自分の性癖のせいで、家族と絶縁状態のまま過ごしているのです。酒浸りの日々の中で、共同経営者でもある友人から青をプレゼントされます。
 気乗りではないどころか、青のことを疎ましく思っていた高瀬ですが、…

3

海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

ハッとします

ではさっそく表題作のストーリーをざっくりと。

最初はさっそく畠さん(黒髪の方)が癌宣告をうける所から始まります。
さらに昔の恋人の和久井と分かれてる上に和久井が結婚して子供もいてされに死んでいます。びっくりです。
こうやって文章にすると余計びっくりですね。
そして畠さんが和久井の奥さんと子供の住んでいる所に行って...という話です。
個人的な話になるんですが、私はそういう漫画の仕掛け…

4

優しいSの育て方 小説

榎田尤利  草間さかえ 

リアルさが苦手…

有名作家さんですから、榎田さんの作品はいくつか読んでいます。
が、今まで読んだ中では苦手でした。
評価はみなさますごーく良いのに、ハマれないなんて…最近こういうことが多くヘコミます。


攻めは大学生のワンコ系、栄田。
体つきは立派ですが、純情です。

受けは准教授の宮隆。
穏やかーで、まさかあんな性癖があろうとは!というギャップありなお方。


ざっくり書くと栄田の初恋相…

1

交渉人は休めない 榎田尤利100冊記念特別版 小説

榎田尤利  奈良千春 

私にとっては湿り気不足

榎田先生の本は、どれも面白くて外れがないけれど、何故か何度も読み返したくなったり、登場人物に愛着を感じたりすることがありませんでした。

この本を読み、その理由になんとなく思い当たりました。

からりとし過ぎているのです。

カバーイラストの奈良先生の絵の変遷についての話題が「答えて姐さん」に出たとき、これはより洗練されたと評されるべきだ、との意見に私は納得しました。

そして同時…

12

普通のひと 小説

榎田尤利  木下けい子 

特にアラフォー世代の方にはオススメしたい!

クリスタル文庫で発売されていた、2003年『普通の男』、2006年『普通の恋』の新装版です。
新たに2人の5年後をかいた『普通のオジサン』が書き下ろされています。
全部を一冊にまとめてあるので、中の文章も2段構成になっています。
最初は「長い!読みにくいかも⁉︎」と驚かれるかもしれませんけど、ストーリーが素晴らしいので、私は気がつけばお話の世界に引き込まれて、あっという間に読んでました。

10

「海とヘビースモーカー」コミコミスタジオ特典ショート小説ペーパー グッズ

方言萌え♪

「蜜柑の海」番外編、今の時期にぴったりな話題です。

年賀状のCMがテレビで流れ、
今はメールやLINEであっさり済ませる時代だけど
(「あけおめ ことよろ」みたいなね)
普段会わない、会えない人達と
一年に一度でも交わす便りが大事なのかもと
上京してから思うようになった継巳。
除夜の鐘を聞きながら切羽つまって書いた昔を思い出し、
亡くなったじいちゃんの事も想い浮かべて
つ…

3

海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

なんか泣けてきた

榎田さんコラボ作、榎田さんらしい作風で子供だましなファンタジーじゃないのが
心に染み入る感じで泣けてきます。
20年前の恋、事業に失敗し恋人に逃げられ友人たちは目を合わそうとしない、
そして告げられる病気の事実。

踏んだり蹴ったりで笑いしかこみあげてこない主人公。
そんな時に思い出すのが過去の1番思いで深く後悔をいつもしていた恋の記憶。
恋人の故郷に一緒に海を見に行く約束をしたまま…

10

ビューティフル・プア 小説

榎田尤利  稲荷家房之介 

美しき貧乏人。

友人に借りて読んでみました。
………最初、ちょっとトンチキ系なのかとさえ思いました。
貧乏貴族っていうのも、そんな侯爵が期間付きの身売り(?)をするっていうのもなんだかちょっと不思議だったというか。
正直、ちょっと読みにくかったというか、自分の好みから外れてたんですよね、最初の方は。
それでも、侯爵の貧乏っぷりっていうか倹約生活とかはなんだか見てて面白くて。
「侯爵」って貴族の称号は持っ…

1

海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

海にまつわる三つの物語

AGFのリブレ限定本で【海と王子様】番外編(内容については後述)を読んで以来、早く一冊にまとまらないかなーと待っていたこの「海」作品集。
全部で三つの短編が収録されています。

現実に押しつぶされそうな人々に海が見せる三つの奇跡。
ドラマティックで爽やかで、
一本のオムニバス映画を見たような充足感がありました。
収録作には「海」「遠恋」という共通のキーワードがあり、
話によりそれぞれ…

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海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

心に残る風景

また独自の自分的カテゴライズを述べてもいいだろうか?
1冊を読み終えて雰囲気や展開等々、饒舌な桃山なおこ作品、という印象を持った。
いや、桃山なおこ作品に似ているというわけではなく、そこの仲間に位置付ける作品だと思ったということです。
原作が榎田尤利ということで、きっとその原作自体があるからこその雰囲気なのだとは思うのだが、絶対間違いなく原作を隠したらわからないくらいに作者さんの作品として昇…

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