榎田尤利さんのレビュー一覧

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  志水ゆき 

さすがだなぁと思いました

「犬ほど素敵な商売はない」というタイトルから漂う自嘲めいた感じやコミカルさはなく、ガチの犬っぷりに途中ビビりました。
ワンちゃんごっことか、ワンコ受けみたいなかわいいものではなく、「犬になる」契約をした受けが最初は反発しながらも、途中心底、攻めの「犬」としてなりきるというか「犬そのもの」になっているところは、もはや洗脳&マインドコントロールされまくってるとしか思えず、なんつー恐ろしい話なんだ………

5

はつ恋 小説

榎田尤利  小山田あみ 

生きなおして人として成長していく主人公の軌跡を読む

時間をおいてしばらくするとまた読みたくなる作品の一つです。
榎田作品は再読したくなることが多く何度読んでも面白く、時間を経て受け取る感想が変わったり登場人物への思いも変化したり新たな発見があるものです。

以前読んだときは久我山の自己中でオレ様なところが嫌いで、こんな男が過去に戻るという不思議体験くらいで急にいい人になるのか?
なんて思いもしましたが、17歳のガキの強がりや知ったかぶって人…

2

threesome スリーサム 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

サラッと

短編集で読んだ後、楽しみにしていました
皆さんの感想にもありましたが大きい事件よりも3人でのラブラブシーンが多い印象です

エチシーンがエロくて良かった〜

受けの辻さん、エロエロしいのに侠気あってモテるのわかるわーってなりました

攻めですが私は基本的に大人の攻めが好きなので短編の時は敬語攻めのこちらが好みでした
反してもう1人の攻めはワンコ攻め、こちらはあまり普段から惹かれない…

2

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

榎田先生の作品で一番好き 夏の子供と二冊通してのレビュー

榎田先生の作品は何作か読みましたが、この作品が一番心に残るものになりました。

まず、装丁が素敵です。きれいで透明感があり、でもどこかつかみどころのない感じが、主人公魚住のようでした。本を開く前に眺め、読みおわった後にまたじっくりと眺めたくなるような、そんな装丁です。

二冊ともかなりボリュームがありますが、一冊の中に、様々な登場人物にスポットを当てたいくつかの短編が時系列に沿って連なって…

2

nez[ネ] 小説

榎田尤利  湖水きよ 

交渉人シリーズにハマれなかった人にもおすすめ 4冊通してのレビュー 

榎田尤利先生の作品で初めて読んだのは、交渉人シリーズでした。1巻を読み、さすが高評価作品だなというくらいやはり面白くて、2巻目も手に取りましたが、主人公芽吹のキャラ構成に違和感を感じてしまいました。1巻では、頭が良くて正義感が強く、基本的には明るいけれど、過去の経験に対するトラウマによって少し影も差しているという人物だったのが、2巻では、少しの影による儚さのようなものや知性は私には感じられなくなり…

3

華の闇 小説

榎田尤利  蓮川愛 

吉原だからこそと感じられるお話

はい、吉原もの、大好きです!

一般やBL、ジャンルに限らず吉原ものが好きです
儚さや、哀しさ、愛しさ、美しさ、憎らしさ

全てが詰まっている気がしてですね……

こちらも大変楽しく読ませて頂きました
おはぐろどぶに沈む姉女郎の遺体を胸に、受けである暁芳が語りかける言葉に嗚咽が漏れました

ああ、なんてなんてツライ……

エッチシーンも確かにエロエロではありますが、随所に垣…

1

erotica 小説

榎田尤利 

どれも性癖に突き刺さる良作

どの短編も面白かった!

まず、1つ目の短編
『痛い靴』

攻め、初めからチラチラ垣間見える執着がなかなかクセになる……
はじめから受けを落としに来てるのが伺えます

引き抜き、孤立、ストレスからの罠に嵌めて落とすまで

もう、最初から逃げようがなかったんでしょうね受け不憫……!

でも、こちらなかなかどうして攻めと対等な変態に育ちそう……そう思わせるラストで面白かったです…

2

ハンサムは嫌い。 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  小椋ムク 

榎田尤利先生の初期作品集

大御所・榎田尤利先生の初期作品集の新装版です。
2作品プラス書き下ろし作です。

「ハンサムは嫌い」
女たらしでゲイ嫌いのノンケxゲイのカップリング。
美容室が舞台となっていまして、主人公はヤリ手の女性美容家の息子で店長の真壁。
真壁は片っ端から(と言っても一定のレベル以上の女性)を喰いまくる女好き。と言ってもヤルだけで心の事なんか何も考えていないクズ男。
この真壁が、まあイヤな男で…

1

聖夜 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  ヨネダコウ 

読み応えのある2作品収録

2作品の収録。
そして2作品とも既婚男性が重要人物となります。要するに結果的に浮気・不倫案件。

「名前のない色」
年下出版社編集者・藤野と、ゲイのイラストレーター・水窪のカップリング。
元々初恋を引きずる水窪に身体から恋をしてしまった藤野の苦悩の物語。
水窪は身体は許してくれるけれど、心は妻の元に戻ってしまった前の恋人にあって、夏の暑さで仕事もスランプの水窪に振り回され…
モノクロ…

4

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

幸福で溢れる作品

『夏の塩』『夏の子供』榎田尤利先生 読了

BLですって一言でくくってはいけない一作でした。これは愛と、孤独と、憎み、それから温もりで詰まった、生きる感覚を蘇る人間の物語なのです。

そもそもBLってなんでしょう。私のイメージでいうと、今時感が溢れる男、あるいは男の子たちの恋愛話にあたるものです。BLとなると、やはり個人的にある範囲のファンタジーが許されるので、それもBLの楽しみの1つ…

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