榎田尤利さんのレビュー一覧

華の闇 小説

榎田尤利  蓮川愛 

ザ・花街

榎田尤利さんは器用な作家さんだなァと改めて思いました。
舞台は遊郭なんですが、遊郭に必要な萌え要素はきっちり詰め込んだ小説になってました。
水揚げ、足抜け、頼りになる姐さん花魁、花魁道中、身請け、慕ってくる禿、etc
満足なんですが、微妙に不満かなー。
男花魁になった受けに、もうちょい苦労させたかったなァと。愛する男に水揚げして貰えるなんて、苦労が足りん。どうせなら不細工なヒヒジジイに水揚げしても…

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ギャルソンの躾け方 小説

榎田尤利  宮本佳野 

ストライクゾーンせまっ。

大財閥の御曹司でありながら、その地位をあっさり捨て
子供の頃からの夢だったカフェ経営を始めた篠宮
(見た目は紳士だが、実はSっ気たっぷり)と、
父が病に倒れたことにより、小さな珈琲店を引き継いだ
ネルドリップの天才、水樹(勝ち気な美人猫)のお話です。

文章も巧く、読みやすい作品でしたが、
水樹の家庭の事情にスポットが当たりすぎていて、
(これはこれで読ませるエピソードなのですが……

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きみがいるなら世界の果てでも 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

シリーズ最終巻

漫画家シリーズ五作目にして最終巻、一作目に登場したルコちゃんと東海林の珍コンビが主役に返り咲いて、フィナーレです。
このシリーズはどの巻も面白かったなァ。榎田尤利さんの大ファンになったシリーズでもありました。

一作目でちょっと成長したと思えたルコちゃんですが、いきなり退化してますw
東海林とのラブラブイチャイチャ生活のなかで、退行が進んでしまったんでしょうか。
冒頭から、生活能力がないアホバカな…

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吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

シリーズ四作目

漫画家シリーズの四作目です。
ついに人外モノが登場しました。
漫画オタクで、漫画のためなら何でもできちゃう藍は、人気漫画家の黒田瑞祥の担当になります。
その黒田瑞祥は実は吸血鬼である、という設定。
黒田瑞祥は暇つぶしに漫画を書いている。担当をいじめるのも暇つぶし。
暇つぶしで黒田にいじめられる藍は、何されようがメゲナイ。漫画のためならたとえ火の中でも水の中でも、コスプレでもセックスでも。
ただし藍…

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愛なら売るほど 小説

榎田尤利  高橋悠 

漫画家シリーズ第三段

シリーズ第三段です。中編が二つと超短編が一つ入ってます。
私はシリーズのなかでこの作品が一番好き。
ちなみにこのシリーズ、シリーズとはいっても、一作ごとに登場人物が変わるので、どこから読んでも大丈夫ですー。

幼馴染み・再会モノです。
大人しくて泣き虫な超人気漫画家(受)と、イケメンのモテ男だけど人を愛したことがないリーマン(攻)の恋。
二人は高校の同級生で、同窓会をきっかけにゆるゆると交流が始ま…

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ごめんなさいと言ってみろ 小説

榎田尤利  北上れん 

漫画家シリーズ第二段

榎田尤利さんの漫画家シリーズの第二段です。このシリーズ大好きだ。
榎田さんの描く、働く男たちが好きです。藤井沢商店街シリーズしかり。ちゃんと地に足がついてるというか。
センスとテンポのいいユーモアをふんだんに混じえてテンポよく進むストーリーは、ほんと最高に面白いです。

今回は、謝れない男vs謝れない男。
高飛車で俺様なハードボイルド小説家(攻)と高飛車で俺様な漫画家(受)の、似たもの同士の恋です…

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青い鳥―眠る探偵〈4〉 小説

榎田尤利  石原理 

シリーズ最終巻

ついに最終巻です。
やっぱりこういう結末だったか…という、ある種予定調和的な終わり方でした。
美貌の探偵、真音。
真音に執着するシリアルキラーの槇。
二人の過去が完全に明らかになり、長かった追いかけっこの決着がつくんですが、なかなか壮絶でした。

できたら、二人の少年時代からのエピソードを、そのまんま時系列に並べた物語として読みたかったなー。
サイコパスになってしまった槇に、感情移入しきれなかった…

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傀儡の巫女―眠る探偵〈3〉 小説

榎田尤利  石原理 

シリーズ三作目

今回は探偵の娘の過去もクローズアップされてました。
相変わらずサイコなミステリーです。
ある宗教団体が引き起こす事件。BLのシリーズの一冊のエピソードとは思えないほど練り込まれてます。さすが榎田尤利さん。
そしてその宗教団体のバックには、美貌の探偵に執着している槇がいる。

一つの強烈な示唆を残して終わるラストが、なかなかいい感じの余韻でした。探偵の本当の気持ちが少しだけ見えた。

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アパルトマンの王子 小説

榎田尤利  緋色れーいち 

ちょっと泣いた

榎田さんは文章が上手だなぁ。引っかかりなくサクサク読めて、物語の世界にスッと入りこめる。

あらすじを読んだときの印象とは、かなり違うお話でした。
金髪セレブな世羅と、大家族庶民な優一の恋です。
世羅が「庶民の暮らしを学びたい」と優一の働く不動産屋に部屋を借りにきたところから物語ははじまります。
生活能力のない世羅を優一が助ける話かなーお互いの価値観の違いを浮き彫りにさせたドタバタ劇かなと思ってた…

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理髪師の、些か変わったお気に入り 小説

榎田尤利  二宮悦巳 

究極のヘタレ攻

ひちわゆか作品でヘタレ攻萌えに目覚めてしまった私ですが、この作品のヘタレ攻もかなりのキングオブヘタレでした。
しかも大好物の幼馴染みモノ。
藤井沢商店街シリーズの最終巻ですが、シリーズ中一番好きな作品でしたねー。
最高です。
前半は受視点、後半は攻視点なんですが、前半と後半で攻に対する印象が180度変わります。笑いすぎて腹よじれるほどに変わる。
どんだけヘタレ!
どんだけドンカン!
どんだけ不器用…

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