榎田尤利さんのレビュー一覧

獅子は獲物に手懐けられる 小説

榎田尤利  志水ゆき 

もし、ライオンが現れなかったら???

PetLoversシリーズ2作目ということで、前回の「犬ほど~」っぽいお話を想像していたのですが、まるっきり違いました。痛いです。千昭くん、あまりに我慢強すぎ!深見(呼び捨て)!完全に性格破綻者。そういう意味では、Petである真が、一番まともな人間かもね。あー、「犬ほど~」もPetの方が普通だったかな。

義兄の深見に負い目を持っている千昭が、あれこれ虐待を受けているところへ、真が参入してくる…

5

ビューティフル・プア 小説

榎田尤利  稲荷家房之介 

架空の国で

詳しい内容は、前出の方々が書かれているので、そちらを読んでいただきたいと思います。

相次いで出版された、榎田氏の「菫の騎士」と時代は違うものの国家的にリンクしていますので、続けて読まれるとトリニティアという架空の国のことがよりわかりやすくなるかと思います。

わたしもトリニティアに住みたいなぁ。

4

名前のない色 小説

榎田尤利  宮本佳野 

そう、好きなものは好き。きれいなものはきれい。それだけでいいんだ。

単なる躰の関係から始まったふたり。
水窪には忘れられない人がいるのを知りながらも、彼に溺れていく藤野。
水窪の恋人との過去に目がいくが、実はもうひとつの秘密を隠すためか。
巧妙に張られた伏線に気付いた時、「やられた」と納得。
4つも年上ながら生活能力の低い水窪をかいがいしく世話する藤野に、ルコちゃんと東海林を思い出す。もっとも、こちらはきわめて静かなトーンの作品。交互に視点を変えて描かれる…

4

秘書とシュレディンガーの猫 小説

榎田尤利  志水ゆき 

ほろり

Pet Loversシリーズの三作目です。といってもこのシリーズは、作品ごとの繋がりがほとんど無いシリーズなので、前二作を読んでなくても全然大丈夫です。
一作目の『犬ほど素敵な商売はない』には及びませんが、この作品もホロリとくるいいお話でした。てゆか一作目が神すぎたの。

祖父が死に、遺産相続のために屋敷に集められた孫三人。その屋敷には、美貌の秘書とたくさんの猫たちがいた。
遺産相続の条件は、『シ…

3

アパルトマンの王子 小説

榎田尤利  緋色れーいち 

家族愛も見所

主人公の優一は5人兄妹の長男。
父親を早くに亡くして、しかも頼りの母は今は入院中だ。
そんな中なんとか家を家族を守ろうとしてひたすらにがんばっている子。
この子がまた良い子なんです。誰よりも優しいせいで、貧乏くじを全部引いちゃってる気がする。

榎田さんは普通の人を感情的に追い込むのが上手いと思う。
がんばってがんばってがんばって、それでも駄目でもまだがんばろうとしてどうにも立ちゆかな…

2

魚住くんシリーズ(4) 過敏症 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

やっと二人に幸せが♪

「魚住くんシリーズ」の4巻。
やっと二人はエッチします!
久留米にそれを決意させる事になった経緯もまた面白いです。
いろんな人に狙われている無防備な魚住くん。
それがまた彼の良いところなんだけど、魚住の貞操の危機に慌てた久留米の動向は、焦りに焦っていて、もう面白いくらいでした。
普段が割りとクールな彼なので、なりふり構わずセックスを迫る久留米は必見です。

ほんと、この作品に通して言…

7

普通のひと 小説

榎田尤利  木下けい子 

普通って何だろう…

三十路の男が「普通」という枠からはみ出さないように必死に踏ん張る姿はどこか滑稽で、でもそれが非常に人間くさくて良い作品でした。

最初にこの作品に興味を持ったのは、ちるちるさんの特集コラムでした。
その時はまだこの新装版が出るとは思ってもいなくて、必死に探したのですけど見つからずにずっと気にはなっていたのですけど。

「普通」の人が「普通」に出会い、「普通」に仕事をして、「普通」に恋をし…

4

ひとりごとの恋 小説

榎田尤利  鳥人ヒロミ 

面白かった

榎田尤利さんお得意の、ユーモアたっぷりのラブコメです。
全体的なトーンは漫画家シリーズとか藤井沢商店街シリーズみたいな感じ。
ポップで、笑えて切なくなって優しい気持ちになれる、そういうお話です。

主人公は30歳を目前にした有能なリーマン。クールビューティメガネ受け、その心は恋愛下手のクソ真面目人間。六年半ものあいだ、親友に片思いしている。
物語は、その親友が結婚し、離婚したところから始まります。…

1

普通の恋 小説

榎田尤利  宮本佳野 

「普通」ということ

「普通」にこだわり自分の気持ちに「自然」になれないふたりを描いた前作『普通の男(ひと)』。
そして心のままに「自然」に相手を想う気持ちが、自分にとって「普通」なんだと気づいた、その後のふたりを描いた本作『普通の恋』。
どちらからでも問題ないが、出来れば順番に読んだ方が、まどろっこしい男どもの心情が追えて楽しいかもしれない。
宮本佳野の挿絵もほんのり色っぽくて、榎田尤利との相性は相変わらずバッ…

6

愛なら売るほど 小説

榎田尤利  高橋悠 

さすがというべきか

七転八倒。いろいろありますが、やっぱり可愛いな。
ラストの泉くんは本当に可愛いです。
両想いになったからというよりかは、飴屋が素直になったぶん、そのまんまの泉がみられたからというんでしょうかね。
甘える仕草が凄く可愛い!!!!!
子犬!そう、まさに子犬。

結合がないのに超がつくほど甘くて大満足です。
最後に、たっぷりねかせたら、ベッドに連れ込んで、もう寝かさないとか。
挙句には、…

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