稲荷家房之介さんのレビュー一覧

代償は獣の罠 小説

魚谷しおり  稲荷家房之介 

鬼畜? ワンコ?

攻が高校生の時に大学生だった受が家庭教師を受け持っていて、その時食ってしまった、という過去を持つ二人が職場で再会。しかも元教え子は上司。というストーリー。

前作「華族花嫁」が面白かったので続けて読んでみたのですが。
冒頭からしばらくは二人の馴れ初めと、現在の状況が淡々と説明的に綴られて行くだけで、細かな心情や人となりがまったく見えてこず、キャラクターに感情移入することが出来なくてかなり苦痛…

3

代償は獣の罠 小説

魚谷しおり  稲荷家房之介 

あれ?キャラ変わってません!?

幹部候補の年下の上司(河西)×無愛想だけどやり手の部下(田嶋)というカップリングです。
ただしこの二人は10年前、家庭教師(田嶋・大学生)と生徒(河西・高校生)という関係で、田嶋が男にフラれて自棄になった時、河西が田嶋に対して恋心を抱いていることを利用し、河西を誘惑してHをしてしまったという過去があります。

この作品は2本の中編(「あの日の影」「残された影」)で構成されているのですが、前半…

1

プラクティス 小説

ひちわゆか  稲荷家房之介 

ひちわ作品のエロとラブ

ひちわさんのセックス描写、好きな人はものすごく好きなんじゃないかなァ。
というのは、羞恥系のライトSMが好きな人の趣味ど真ん中なんですよ。言葉攻めでさんざん恥ずかしがらせて、いじめてなぶって盛り上げて、最後はグズグズになるまで優しくする、という。私の趣味からは微妙にズレるので、萌え萌えにはならないんですが、うめぇなひちわさんたら、と感嘆しながら読んでます。
導入部分はそういうエロエロセックスからは…

5

青水無月 小説

水原とほる  稲荷家房之介 

終わりなき共依存関係

病的です。
近親相姦モノです。

水原とほるさんは、共依存の関係をゴールにすえることが多いんだけど、この作品はまさにそうです。
男女の関係でもよくあるけど、「暴力的な夫から離れられない妻」みたいの。よくよく関係を見てみると、夫だけじゃなく妻にも問題があって、実は妻側がそういう関係を求めてたりする、みたいな。
これを念頭において読むと、この小説のゴール地点なんて、まさにそうだと思う。
普通は共依存関…

3

百日の薔薇 コミック

稲荷家房之介 

軍服好きな方はぜひ

主従もの。
気位の高い主受けは大好き。
そしてそれに負けないくらいの攻めの狂犬ぶりもよし。
穢されることを許されない神の器であるタキと、何者をも恐れずタキを求めるクラウスの関係は、激しくて危うくて、そして哀しい。
障害のある恋はベタだけどやっぱいいもんだ。
あまりにも自分を拒絶されることに怒り狂っていたクラウスだけど、そんなの解れよ察しろよと。
ホントお前は馬鹿だねと言いたい、私は。

3

未冷の熱 小説

柊平ハルモ  稲荷家房之介 

「未然の恋」のスピンオフ

救護院(現在の児童自立支援施設)が舞台の「先生」。
1990年代のお話だそうで、“救護院”という名称がそのまま使われてます。
同じ救護院出身者を主人公にした『未然の恋』が既に出ていますが、読んでいなくても全然大丈夫。そちらのカップルが救護院にチラッと登場しています。

父親から暴力を受け、その父を刺した罪で救護院に入っている清馬。
彼の高校受験を助けるため勉強を見てやってほしいと頼まれた…

1

百日の薔薇 コミック

稲荷家房之介 

戦争BLなのかな?

軍人で主従関係にある二人の切ない愛の話です。
主であるタキは人々から崇められる程の高貴な存在。
従者であるクラウスは主であるタキを心から愛しているのに、その愛の深さ故に、いつもタキを傷つけてしまう。すれ違ってしまう不器用な二人が良い。
けれど二人とも互いを想う心は凄まじい程に深く、繋がり合っているのです。
主従関係っていいなぁー……。

ただ全体としての流れは、ゆっくりで関係も今一つ進…

3

百日の薔薇(2) コミック

稲荷家房之介 

この世界に酔ってます…

OVAの前に読んでおこう!と読み始めたこのシリーズ…1巻でやられました。
ダメ、好きすぎるこの感じ!
クラウスはもちろん痛いんだけど、タキが…!タキが痛すぎるよ!
「神」たる存在であるタキが、拷問された血まみれのクラウスを落ち着くまで抱いてあげてたり、息が止まった時に必死に人口呼吸してあげてたりと、タキはどんなことされてもクラウスのことは信頼しているんだな、大事なんだなって感じました。
一…

4
二次創作

彼らには向かない職業 コミック

稲荷家房之介 

原作の少年ルパンはとてつもなくツンデレらしい・・・

あまりお見かけしない「ルパン三世」ジャンル。
なんと稲荷家房之介が描いていたとは・・・ルパンが昔から大好きだった私は、ほほぅとニンマリしてしまった。
カップリング的にはルパン×次元だろうか。
そうとはハッキリと表現されていないので、あくまで憶測なんだけども。
また五右エ門はルパンに心酔しており、やや次元と距離を置いている雰囲気といったところか。
もちろん次元もルパンというカリスマに引き寄…

6

愛しすぎる情熱 小説

英田サキ  稲荷家房之介 

年下の一途さに、胸をうたれます。

大切な人をうしない、再び恋をすることはないと償いのように都会から逃げてきた夏目。しかしたくましい地元の青年に出会い、無口で無骨だが毎日世話をやいてくれる年下の高津との出会いで、再び生きる喜びを感じるようになる。
そして、寂しげだったり何も欲しがらなかったりつかみ所のない夏目にいつしか引かれる高津。ストーリーの進行が夏目視点と高津視点で交互にすすむので、相手への想いが次第に深くなっていくのがわかっ…

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