碧雲
『追憶忌憚』―このネーミングセンスが好きすぎる!
只今ダダハマリ中の作家・辰巳ドロ子さん。
フルカラー作品も美しいが(『誑惑遊び』『癖になる液』等)
本作品や『醒めない夢』『恋文』等、モノクロでも素敵。
昔の邦画のような、ときに水墨画で描いた幽霊画のような?
独特のノスタルジー溢れる作風が堪りません。
本作品は、妻を病気で失った男が
義弟に妻の面影をみて、執着していくとい…
「君の血は…何かおかしい」
見るたびに包帯が増えていくクラスメイトの直樹。
苛められているのかと心配した哲也が聞けば、
なんと家庭教師に血を舐められていると。
家庭教師が言うように、本当に直樹の血には中毒性があるのか。
エスカレートしていく家庭教師の性的虐待を
見かねた哲也は、「俺が舐めて確かめてやるよ」と…。
まるで怪談話のような奇妙な味わいに、
ラスト1頁の衝撃…
【※冒頭にちょっとしたグロがあります※】
丸尾末広さんや、古屋兎丸さんと比べると可愛いものですが
食事中の方はOOPSとなること請け合いなのでご注意下さい。
特に麺類は危険です。
「誑惑遊び 」の後編。
若松は、自分と身体関係にある上級生を使って
容子さんを陵辱、写真を撮らせます。
怒った竹下に、若松は
写真を返してほしければ自分を抱けと言い出し…。
前編で、竹下…
フルカラーにつき鮮血注意(特に表紙)。17ページと短い中でもストーリー性があってきちんとまとまっているので、辰巳ドロ子さんを初めて読むのに適した作品だと思います。ガロ系好きにはたまらない作家さんです。現時点で発行されているすべての作品を読みましたが、BL的なハッピーエンドは皆無に等しく、今後もあまり描かれないのではないかと思います。バッドエンドだったり哀しい終わり方だったり、読者によって意見が分か…
初めて読んだ辰巳ドロ子さん作品がこれ。
レトロでホラーな作風に、丸尾末広を思い出しました。
あそこまでグロくも壮大でも無いのですが、
暗く幻想的な作風は、近いものを感じます。
時代は、女郎屋が残っていることや
人々の服装から判断するに、昭和初期あたりでしょうか。
女郎屋の息子で、内に狂気を抱える若松と、
若松に見初められ、
堕ちていく若き教師・竹下のドロドロ愛憎劇です。…
怖い話、哀しい話が多いドロ子さんの作品の中では
比較的救いがあり、結末にホッと息をつける作品。
(しかし冷静に考えるとやっぱり怖いですw)
8歳のとき、遼平の目の前で誘拐された、幼馴染の幸人。
10年後、遼平は近所の子供たちから
「ゆきと」という青年がドヤ街に越してきたと聞く。
荒れ屋を訪ねてみると、そこには成長した幸人が。
誘拐犯の男・黒田を「父さん」と慕っていた。
…