辰巳ドロ子さんのレビュー一覧

子捕り コミック

辰巳ドロ子 

子を捕る

子捕り=人攫い、
子供の拉致から始まる、悲しいことの連鎖。

終りはメリバだった。

面白い作品を描く作家ですね。
短いけれど インパクト強い内容で、耽美風の結末。
一度読んだら、多分忘れられない。

作品数が少ない作家で、pixivに「Mドロ」のIDで頁があるけど、
最近の更新はないみたい。

0

誑惑遊び 辰巳ドロ子◆作品集 コミック

辰巳ドロ子 

愛と執着と狂気は紙一重な異色作品集!

表紙からして、怪しげで耽美な雰囲気を醸し出していますが、暗い淫靡さがただよう近代日本を舞台にした作品は、「愛と執着と狂気は紙一重」とゾクゾクさせられるものばかり!


●「誑惑遊び」
女郎屋の息子である清は、学ランを着ていても女郎のような色気がある。
その学校に着たばかりの教師・竹下は、教師として清のことを気にかけると、清は竹下を自分のものにしたくなる。
そして自分に夢中な男達を使って…

1

誑惑遊び 前編 コミック

辰巳ドロ子 

学生服に緋襦袢のコーディネイトが素敵すぎる

前後編合わせて40ページの短編なので、前編にまとめてレビューを書きます。

◆あらすじ◆

時代は曖昧にされていますが、背景の横書きの看板が左から書かれていることからすると、戦後でしょうか。ただ、雰囲気はとてもレトロ。「女郎屋」も存在する「昔の日本」です。
中心になってくるのは、家が女郎屋のせいか妙な色気を漂わせている生徒・若松清(受け)。教師たちは誰も彼に関わろうとしませんが、新任教師…

2

追憶忌憚 コミック

辰巳ドロ子 

追憶と代償

『追憶忌憚』―このネーミングセンスが好きすぎる!
只今ダダハマリ中の作家・辰巳ドロ子さん。

フルカラー作品も美しいが(『誑惑遊び』『癖になる液』等)
本作品や『醒めない夢』『恋文』等、モノクロでも素敵。
昔の邦画のような、ときに水墨画で描いた幽霊画のような?
独特のノスタルジー溢れる作風が堪りません。


本作品は、妻を病気で失った男が
義弟に妻の面影をみて、執着していくとい…

3

癖になる液 コミック

辰巳ドロ子 

傑作ショートショート

少ないページ数を生かしきったという点で、爽快と言ってもよい掌編です。

内容は、爽やかさからは程遠いものの、美しい絵が紡ぐ退廃的な物語が、これ以上長くても短くてもいけない、読み手の呼吸にぴたりと合わせて終着するのが、本当に心地良い作品です。

途中でオチに気付いてしまいましたが、それさえも、語り手には織り込み済みではないかと思わせるほどの、完璧な話運びです。

これは是非、単行本にまと…

2

癖になる液 コミック

辰巳ドロ子 

癖になる後味の悪さ

「君の血は…何かおかしい」

見るたびに包帯が増えていくクラスメイトの直樹。
苛められているのかと心配した哲也が聞けば、
なんと家庭教師に血を舐められていると。

家庭教師が言うように、本当に直樹の血には中毒性があるのか。
エスカレートしていく家庭教師の性的虐待を
見かねた哲也は、「俺が舐めて確かめてやるよ」と…。


まるで怪談話のような奇妙な味わいに、
ラスト1頁の衝撃…

2

誑惑遊び 後編 コミック

辰巳ドロ子 

堕落の過程【※グロ注意※】

【※冒頭にちょっとしたグロがあります※】
丸尾末広さんや、古屋兎丸さんと比べると可愛いものですが
食事中の方はOOPSとなること請け合いなのでご注意下さい。
特に麺類は危険です。


「誑惑遊び 」の後編。

若松は、自分と身体関係にある上級生を使って
容子さんを陵辱、写真を撮らせます。
怒った竹下に、若松は
写真を返してほしければ自分を抱けと言い出し…。

前編で、竹下…

4

癖になる液 コミック

辰巳ドロ子 

陰鬱な耽美の世界

フルカラーにつき鮮血注意(特に表紙)。17ページと短い中でもストーリー性があってきちんとまとまっているので、辰巳ドロ子さんを初めて読むのに適した作品だと思います。ガロ系好きにはたまらない作家さんです。現時点で発行されているすべての作品を読みましたが、BL的なハッピーエンドは皆無に等しく、今後もあまり描かれないのではないかと思います。バッドエンドだったり哀しい終わり方だったり、読者によって意見が分か…

3

誑惑遊び 前編 コミック

辰巳ドロ子 

耽美でダークなエログロサスペンス

初めて読んだ辰巳ドロ子さん作品がこれ。

レトロでホラーな作風に、丸尾末広を思い出しました。
あそこまでグロくも壮大でも無いのですが、
暗く幻想的な作風は、近いものを感じます。

時代は、女郎屋が残っていることや
人々の服装から判断するに、昭和初期あたりでしょうか。

女郎屋の息子で、内に狂気を抱える若松と、
若松に見初められ、
堕ちていく若き教師・竹下のドロドロ愛憎劇です。…

4

子捕り コミック

辰巳ドロ子 

優しい狂気

怖い話、哀しい話が多いドロ子さんの作品の中では
比較的救いがあり、結末にホッと息をつける作品。
(しかし冷静に考えるとやっぱり怖いですw)


8歳のとき、遼平の目の前で誘拐された、幼馴染の幸人。
10年後、遼平は近所の子供たちから
「ゆきと」という青年がドヤ街に越してきたと聞く。

荒れ屋を訪ねてみると、そこには成長した幸人が。
誘拐犯の男・黒田を「父さん」と慕っていた。

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