花小蒔朔衣さんのレビュー一覧

百合と悪党 小説

和泉桂  花小蒔朔衣 

BL版、王子と乞食みたい

子供の頃に読んだ王子と乞食みたいな雰囲気の作品でした。
成金の御曹司で我儘で世間知らず、生真面目な執事の目から逃げ出して
楽しいことは無いかと探していたら、自分とよく似た人物を見かけ、
三日間だけの入れ替わりをすることになるが、自分の身代りを頼んだルネは
ジルを裏切り、そのままジルとして屋敷で暮らし、厳しかった執事までも
ジルを偽物の乞食だと決めつけ、ジルは途方に暮れてしまう。

貧…

4

百合と悪党 小説

和泉桂  花小蒔朔衣 

わがままおぼっちゃんの成長物語

わがままで無自覚なおぼっちゃんが何もわからないまま下町の放り出され(しかも自業自得)、どうやって元に戻るかという物語です。
最初、ジルは嫌なやつなのでちょっとしんどいなと思っていたのですが、彼がどん底に突き落とされて、そこから必死で這い上がっていくところがよかったです。
それまで豊かさを無自覚に受け取っていたジルが自分を取り巻く環境に目を向けて成長していく変化が自然で、だからこそダニエルが彼に…

4

百合と悪党 小説

和泉桂  花小蒔朔衣 

世間知らずのおぼっちゃまが成長するところは良いのですが…

どうも萌えとまではいかない作品でした。

窮屈な毎日から、外の世界に興味があったジルは、イースターのお祭りの際、馬車の中から自分とそっくりな少年・ルネを見つける。

使用人に命じて、ルネを探し出し、三日間だけ御曹司ジルと貧しい暮らしをしている庶民の少年ルネは入れ替わる事となる。

初めて1人で街中に出るジルの事を、ルネの幼馴染であるダニエルが三日間世話をする事となっていた。
パリの街…

3

つめたい恋の代償 小説

御堂なな子  花小蒔朔衣 

年下オレ様が恋にハマった訳

恋愛は面倒だと女に困った事がないイケメンクールな理系男が年上の男に恋をする、
一時の気の迷いのように男を抱いてしまい、二度と会う事は無いだろうと思った相手は
新しく来た大学教授、まさかの再会でそのまま知らないふりをすれば終わる関係なのに、
自分との事など一切記憶に無いみたいなそ知らぬ態度に逆に一夜の出来事を
口にしてしまうイケメンクールな年下男。
この時から既にいつもとは違う感じなのに、…

2

つめたい恋の代償 小説

御堂なな子  花小蒔朔衣 

初恋が年下攻めを成長させる

2007年の『涸れない男』を改題、大幅加筆修正した作品。

冷めた主人公が初恋に落ちてどんどんアツく、一途になっていく話で、
俺様な年下×繊細な年上という大変直球で分かりやすいカップリングでした。
攻め視点スキー、成長する年下攻めスキーには美味しい話じゃないかと。
受けは…よく言えば儚げ、悪く言えばナヨナヨしいので好みが分かれるかも。


セフレはいるが恋人は作らない大学生・櫂(攻…

3

ハル色の恋 小説

小川いら  花小蒔朔衣 

好きになったのがたまたま男

BL書籍的には大きなアップダウンがある訳でも無くて、普通の彼女大募集中の大学生が
悩んだり悔んだりしながらも同性同士だからダメだと思う気持ちを凌駕するほど
やっぱり相手が好きだと自覚して、ジタバタしながらも一人の男として成長していく
そんな日常にありふれたような一つの恋のお話なのですが、なんとなく親近感がわく、
ストーリーでドキドキ感は少ないけれど惹かれるお話。

女日照りの大学生が、…

1

ハル色の恋 小説

小川いら  花小蒔朔衣 

キャラ萌えはないけど、こういうのもいい。

純粋な感じの若者らしい、そしてかわいらしいお話でした。
ストーリーやキャラなどは善く出来ているとは思うのですが、個人的な萌えツボを刺激されたかというとそうではなく、いいお話だったね。止まり。
でも、幸せ色を感じるイイ話という部分を評価したいと思います。

主人公の善光は中高とバスケをやっていて背も高く、イケてないわけじゃないのに彼女がおらず、暇さえあれば友人とつるんで「彼女欲しい~!」が話…

2

臆病者は初恋にとまどう 小説

みとう鈴梨  花小蒔朔衣 

リバじゃないのに受け攻め逆転な雰囲気がする

とっても可愛らしいと言っていいものかどうなのか迷うような攻め様が登場します。
無骨とも違うし、朴念仁とも違う、読み始めた時は受け様と攻め様が違うのではと
作品情報の受け攻めキャストをまじまじと見つめてしまう程でした。

もっとも、受け様は初めからネコではなくて、ゲイのタチ専門で遊び相手はいるけれど
恋人はいらない一見すると軽いノリのタイプ。
それは受け様が育った家庭環境に若干影響されて…

3

臆病者は初恋にとまどう 小説

みとう鈴梨  花小蒔朔衣 

純な攻と遊び人な受

初読み作者さんだったのですが、
あらすじの遊び人と朴念仁という組み合わせに惹かれて
購入しました。
あとがきで知ったのですが、ルチル文庫では初めての発表とのことでした。

人違いで見知らぬ男、秋季に殴られた、射手谷。
秋季は、自分の大切な妹が射手谷と結婚しようとしていると勘違いしており、
そんな男が、男とラブホに入っていたので、浮気をしていると勘違いしたのでした。
そして、射手谷は…

3

誰のために泣くの 小説

坂井朱生  花小蒔朔衣 

めんどくさい二人

この作家さんの作品は、個人的にはかなり当たり外れがあると思っている人ですね。
そして今回の作品はと言えば、ハズレ気味の部類なんでしょうかね。
幼なじみで、親同士の柵があって、尚且つ自分の思いを素直に表せない主役二人。
互いに不器用だと思えばそれまでのお話なのですが、共鳴するには不足気味。

内容は、幼なじみと言うよりは、使用人の子供と主筋の子供が親の都合で面倒見る側と
観られる側って雰…

3
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