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18/20(合計:196件)
尾上与一 牧
marun
ネタバレ
既刊『天球儀の海』に続く戦争を背景にした命の儚さ、 人の弱さを否応無く感じさせる作品でした。 『天球儀の海』の受けの琴平希の兄が優秀な操縦士として出てくるスピンオフ 更に番外編のように『天球儀の海』の二人の話も収録されていて、 今回の作品と是非セットで読んで欲しいと思える作品になっていました。 個人的には戦争ものは実は苦手、尊い命が呆気なく散っていく話は BLに限らず映画でも文学小…
緑
前作「天球儀の海」は、ちるちるさんのランキングで上位に入っているのが気になり、読んでみました。 しかし、欠損表現が地雷の私には読むのが辛く、高評価であっても私には合わない作品でした。 そのため今作は購入するつもりがなかったのですが、フリーペーパー「羽ばたく日」を読み、気が変わって、購入に至りました。 とはいえ欠損表現と並び、死ネタもかなり苦手なので躊躇はありましたが、思い切って読んでみました…
茶鬼
こちらは、販売店(ちるちる)限定の特典ペーパー。 出版社特典とは違った話が載っているので、こうしたエピソードは本編を補完するのに更に役立つような気がします。 題名が【すみません、うちの操縦員が。~カメとプロペラ~】 ~以降は置いておいて、この前についた”すみません、うちの操縦員が”って何だか六郎がおかんみたいでありません? やんちゃ坊な息子・恒のしでかすことに謝ってるみたいな(笑)誰に謝っ…
橘盾
面白かったです。 先のレビューを読んでから、本書を開きました。 話の内容は先のレビュアーさんが書かれているので省略しますが、この初読作家さんの文章はとても読み易く、主人公達がとても好ましかったです。 地形の説明~シンプソン湾や花吹山、帝国軍・南方最重要基地ラバウルの景色が浮かんできます。 なにより、主人公達が死ななかったのが1番良かったです。 はじめ、『天球儀~』のあらすじを読ん…
常夏の島ラバウルの七夕の雨の夜、六郎と恒のかみあっていないようでいるような、恒流の情緒に丸めこまれる六郎。 だけど、甘いひと時を思わせるエピソード。 雨降りで星が見えないので六郎は、織姫と彦星は今夜は会えなくて残念だな、と言うと 恒は「何で?」と問いかけ、織姫と彦星じゃなくて具体的な星座と星の話をする。 恒が星が好きだから振ったのに、現実的な星の話、しかも、ベガとアルタイルは日本兵で、…
『天球儀の海』のスピンで希の兄・恒のお話。 待ち遠しくて待ち遠しくて、本を手にした時興奮のあまり目が滑ってまともに読めませんでした。 すみません、自分、海軍オタなんです。。。 だからラバウル航空隊が舞台だとか、二式夜間戦闘機月光乗りだとか、ラバウルの五連星と呼ばれるとか知り、ドキワクが収まらず、頭の中にラバウル小唄(!?)が流れてくる始末(汗)・・・本当は作中は宮沢賢治の星めぐりの歌ですが・…
千寂
『天球儀の海』スピンオフです。そちらの主人公・希の兄である恒(酒のラベル送ってきた五連星の兄ちゃん)の話。 舞台が太平洋戦争も佳境に至って以降の最前線・ラバウルである以上、”死”は前作より更に近く、常に懐に抱え込んでいるようなもの。その”死”に磨り減らされた…磨かれた人の心、物語のどこまでも美しい純粋さが哀しくて、胸が引き絞られました。 美化し過ぎだと笑うことすら出来ません。存分に、敬虔に…
木原梨乃
お好きな方には申し訳ない評価ですが、正直な感想です。 もちろん人の感じ方はそれぞれ。誰かの意見を否定する類のレビューではありません。 何の他意もない、至極個人的な意見です。 この作品を読んで思ったのは、なんぼーBLって言うても間違った日本の戦争の描き方をしちゃ駄目でしょうということ。 私は別に右翼とかじゃないけど、自分の国の確かにあった悲惨な時代のことを、 こんなふうに別次元に描くの…
なぺっぺ
わたしが読みたかったものをカタチにしてくれた、というような素晴らしい一冊でした。 いやはや……読んだ後の余韻………こんな体験をしたのは初めてです。 素晴らしいです。素晴らしい。 年齢差。初恋。健気受け。執着攻め。時代背景。シチュエーション。文。 尾上先生の作品は初めて読みました。 完全に心奪われました。完全にです。天球儀の海、ただのBLなんて言っていいものじゃありません。まさに名…
galoo
尾上与一さん、初読みです。 第2次世界大戦が舞台のBLは初めてです。 とても綺麗な純文学のような文章を書かれる作家さんでした。 希は幼い頃に命を救ってもらい、憧れた資紀の身代わりとして特攻に行く事を決めます。 卑屈な気持ちは全くなく、むしろその使命を誇りに思って。 ここら辺からもう切なくて悲しくて本を読んでいる間、始終泣けました。 しかし、5歳の時に会ったきりで、やっと再…