羽生有輝さんのレビュー一覧

シガレット 小説

羽生有輝  湖水きよ 

ファザコンの方、必見

タイトルに惹かれまして。『大人の恋』なのかな?と思ったんですが……
いやいや、主人公の飯田、全然大人じゃなかった。
仕事してボルダリングのジムに通って一緒に暮らしている父を看取って、とやっていることはちゃんと大人しているんですけれどもね。でも一皮むけば父親に愛されたいと必死で叫ぶ子どもなんですよ、この人。

ただ、飯田の様に感じる気持ちは解らない訳じゃない。
そりゃあ若い頃よりは減りまし…

1

イエナイコトバ 小説

羽生有輝  穂波ゆきね 

すれちがい好きにはたまりません!

1冊丸ごと表題作です。
七瀬(受け)の目線でストーリーは進んで行きます。

七瀬は、片思い相手の桐谷に頼まれて、従弟の秀平(攻め)と同居することになります。隠しているつもりだったのに、桐谷にバレていて挙げ句に「気持ち悪い」と言われて七瀬はショックを受けます。それを優しく慰めてくれる秀平と過ごすうちに、秀平を好きになってしまいますが…という話です。

秀平が七瀬を好きで、桐谷に嫉妬している…

4

シガレット 小説

羽生有輝  湖水きよ 

牧と飯田のキャラが魅力的で大好きです!

表紙絵に惚れて買った後、何度も読み返している大好きな作品です。
スピンオフ作品だと知らず、後で『チョコレート』も読みましたが、『シガレット』だけでも充分楽しめます。

ウジウジと悩む飯田がずっと心の中に抱えている不満、分かる。よく分かる。分かってしまうんです・・・
自分よりも親や周囲にも愛されている(ように兄には感じられる)弟に対する嫉妬、僻み、卑屈感。だけど、けっして弟のことを嫌いなわけ…

3

好きになるのが、怖い。 小説

羽生有輝  穂波ゆきね 

この話は好きです!

受に感情移入できるかどうかで、私は羽生作品の好き嫌いが別れるみたいです。

楓が会社をクビになりたくないけどチャリティーは何をすればいいか分からないところとか、慰問先をあみだくじとダーツで決める軽いノリとか、実際に慰問に行っても積極的に行動したがらないところとか、そういうの分かるなぁと思いました。
逆に神田は、いちいち言うことは正論だし、丁寧に見えるけど上から目線っぽいし、そりゃぁ楓はいい印…

4

シガレット 小説

羽生有輝  湖水きよ 

恋人と父親と弟と

家庭愛と恋愛を織り交ぜた心理描写の丁寧なお話。
作者さんのデビュー作のスピンオフとは知らず…。でも読んでいて特にわからない箇所はなかったのでこれ単品でも大丈夫かと思います。

主人公の真澄が、ジムで知り合った牧にアプローチされ、最初は断りながらも惹かれていく様と、ゲイの弟を受け入れず追い出した事を後悔しながら亡くなった父親への思いが描かれています。
恋人、弟、父親と、周りの男性への複雑なわ…

4

シガレット 小説

羽生有輝  湖水きよ 

攻めも受けも大好き☆

このお話、すごく好きです。いじっぱりな受け様がすごくかわいい。攻め様も、軽い感じにみせつつ必死だったっていうのがたまりません。攻め様が浮気していると思いこんで受け様が泣いてしまうシーンがあるのですが、その時の攻め様の「泣くな、どうしたらいいんだ」ってセリフがもう!キュンキュンしました。受け様を本当に大切に思っていて、大事にしたいのが伝わってきました。強引にぐいぐい来る感じなのに優しくて、強がってる…

5

チョコレート 小説

羽生有輝  湖水きよ 

文体がひじょうに好みの作家さんでした

電子書籍を物色していた時に目を惹かれた表紙でした。(体格差にビシビシ惹かれました)
しかしその時は購入せず、後日紙媒体で購入。
シャイノベルズさんの味のある表紙で(表紙と裏表紙が一枚絵です)、紙で買って正解でした。

**********************
受けの純は、女子人気は高いもののそれを面倒に感じている美大の二年生。
カメラにハマり、写真専攻の予定。
ただいま、歳の離れ…

2

好きになるのが、怖い。 小説

羽生有輝  穂波ゆきね 

感情の成長物語

無気力、無責任、無感動。
人になにも期待しないで生きていくことが楽だと思っている受。
母親との死別が深層心理に見えない傷を作り、その傷を自身が
知らないまま人とかかわることを無意識に避けて成長。
攻との出会いで感情が生まれ、四季を知り、初めて他人を認識
したのではないでしょうか。
楽しい、気になる、欲を知るなどの感情の成長を黙ってよりそって
くれた攻にも傷はあります。
その傷は受の…

3

イエナイコトバ 小説

羽生有輝  穂波ゆきね 

じ、じれったい…!

焦らされるお話は嫌いじゃないのですが、
「いや!明らかにそれは攻めの嫉妬でしょ!」とか分かるのに
受けが自分の気持ちにいっぱいいっぱいで気が付かない、という…。

イラストレーターの七瀬はその収入だけでは安定していない為
自宅で絵画教室をやっている元美大生。
かつての仲間・桐谷に片想いをしていて
会えればいい、話が出来ればいいと言い聞かせますが
突然桐谷の従兄弟との同居を頼まれ断れ…

7

イエナイコトバ 小説

羽生有輝  穂波ゆきね 

ネガティブ性癖

自分の性癖をかなりネガティブに捉えているが故に恋心を一生懸命隠しながら
それでもばれるのではと臆病な程オドオドしている受けの七瀬がちょっと面倒な
感じがして好きキャラでは無かったですね。

前半の引っ込み思案な感じは魅力のカケラも見当たらない七瀬ですが、
読み進めると初めの印象よりはよくなります、それが片思いしていた相手に
偶然立ち聞きが元で失恋してしまう所からですね。
片思いの相手…

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