尾上与一さんのレビュー一覧

彼岸の赤 小説

尾上与一  コウキ。 

仏門トラジコメディ

恐ろしくネガティブで自虐的な受けに、ほぼ寺の中と周辺で進行するストーリー展開。
良く言えば繊細、悪く言えば閉鎖的で気詰まりな世界観で
随所に「赤」のモチーフが登場するにも関わらず作品のテーマカラーは中間色のような、
ぼんやりした印象がぬぐえない作品だと個人的に感じました。

この陰鬱な空気感の中にあるそこはかとない可笑しみは
文学的とも言えるし、ほのぼの/コメディ系のカテゴリにも分類で…

7

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

架空のルポルタージュ

1998年、香川県で起きた鉄塔倒壊事件。あの事件の裏にこんなドラマがあったら…という仮定のもと描かれるミステリー仕立てのお話で、かなり読ませます。

私の二月は、三日足りない…という台詞が意味深な2013年の冒頭。
そこから始まる15年前の物語。
家族の死とともに姿をくらました少年と、
鉄塔からボルトを抜き取り、黙々とある場所へ運ぶ少年。
ある事件に巻き込まれた二人の運命と、互いを救い…

8

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

BLの域を越えた一冊


新書二段………開いた瞬間に掻き立てられました。
あ、これは、やられるなと。もちろん不確かな直感ですが。

まさかこんなに重い話だとは思ってませんでした。BLを読んでいることすら忘れそうになるくらい作品に引き込まれました。

登場人物の感情が苦しいほどにわかりやすく描かれているし、若田のキャラクターもいい。死を間近にして事件に巻き込まれながら愛情が恋情に近しいものだと気づく千夏。ずっと…

4

天球儀の海 小説

尾上与一   

読んだ後の余韻が尋常ではない……

わたしが読みたかったものをカタチにしてくれた、というような素晴らしい一冊でした。
いやはや……読んだ後の余韻………こんな体験をしたのは初めてです。

素晴らしいです。素晴らしい。
年齢差。初恋。健気受け。執着攻め。時代背景。シチュエーション。文。

尾上先生の作品は初めて読みました。
完全に心奪われました。完全にです。天球儀の海、ただのBLなんて言っていいものじゃありません。まさに名…

5

天球儀の海 小説

尾上与一   

上下巻にして欲しかった

尾上与一さん、初読みです。
第2次世界大戦が舞台のBLは初めてです。
とても綺麗な純文学のような文章を書かれる作家さんでした。

希は幼い頃に命を救ってもらい、憧れた資紀の身代わりとして特攻に行く事を決めます。
卑屈な気持ちは全くなく、むしろその使命を誇りに思って。

ここら辺からもう切なくて悲しくて本を読んでいる間、始終泣けました。

しかし、5歳の時に会ったきりで、やっと再…

4

天球儀の海 小説

尾上与一   

普通に読んでしまった(汗)

皆さんのレビューを見ていると涙が出たとか色々書いてあったので、
結構期待していたんですが、なんだか普通にすらすらと読んでしまいました。

戦争ものってものすごく難しいテーマだと思います。
分かる人が読んだら評価がガラリと変わる内容だと思います。
しかも読み手の持っているイデオロギーと関係してくるので、とても複雑で重いテーマだと思います。

読んでると違和感が色々と。

命を投げ出…

27

天球儀の海 小説

尾上与一   

期待し過ぎたみたい

ここでの評価が凄く高かったので、期待して読み進めました。途中から、自分が何を読んでいるのか良く分からなくなりました。
衝撃的なシーンには目が覚め、涙腺を刺激されましたが、また読み進めていくうちに、先程の涙は何だったのか…という気分にさせられてしまいました。

萌評価にとどまった理由は3つあります。

予想を裏切られる結果に一時は興奮したものの、ああやっぱりね、に落ち着いてしまったこと。

17

天球儀の海 小説

尾上与一   

だが、それがいい。

初のレビューです。
よろしくおねがいします。m(_ _)m

尾上さんの作品ははじめて読みましたが、いやー、よかったです。
皆様がビシッと懇切丁寧にレビューを書かれていらっしゃるので、(私の文章力がショボいので)
そのへんはこれ以上は書き込みは必要ないかと。

でも私の感想をちょっとだけ書かせていただくと、皆さんと同じく資紀の希に対するはじめての出会いからそこまで執着する経緯というか…

14

天球儀の海 小説

尾上与一   

インパクトはあるんだが…。

はい。予想通り、神評価がズラリと並ぶ結果になっております(苦笑)。

尾上与一先生の作品には色彩や音がうまく織り込まれていて、非常に詩的で美しい。
かといって、本作を大絶賛できるかというとちがうかな。

第二次世界大戦中を背景とした、という点においてはかなり斬新だし、
タブーに近い挑戦かもしれないんですが、
逆にそれがBLに『悪用』されているような気がしてしまうのはワタクシだけか?

36

天球儀の海 小説

尾上与一   

狂気を孕んだ一途さ

暗い時代背景の中、鮮烈な物語だったと思います。

太平洋戦争の末期、九州大分の名家跡取りの海軍士官・資紀。
面子を立てる為に特攻隊員を出さねばならない家に、
資紀の身代わりになるべく養子に迎えられた、天文学者の家の四男坊・希。

希は幼い頃に資紀に命を助けられた経験があり、以来ひたすら彼を想っている。
心優しくまっすぐな希の、資紀の為ならば命も惜しまぬ健気な恋心。
しかし、彼以上に…

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