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尾上与一 牧
ゆずコ
ネタバレ
楽しみにしていた尾上さんの新作。 でもその時代背景と特攻の文字に、ちるちるさんから届いた本を開くのがためらわれ、タオルを用意して思い切って読み始めたのを思い出します。あれから二週間、何度この本を読み返したでしょうか。そのたびに、希と資紀の一途さに心を打たれ涙が出てきて、タオルを手元に引き寄せています(笑) ネタバレ有りで。 幼い頃自分の命を救ってくれた名家の坊ちゃんである資紀をずっと…
せっこ
待ちに待っていた、尾上さんの新作。 ちるちるさんから本が届いた日、上京せねばならず後にしようかと思いましたが我慢できず、新幹線の中で読み始めました。 相変わらずの不穏な始まりと、美しい情景描写に胸がときめきます。 あとはもうこの作品の世界に没入していました。 大宮駅について、ギリギリに気が付いて慌てて降りましたが。 乗り換えで湘南新宿ラインの電車を待ちながら、彼らの佳境へ。 …
marun
天球儀、右手のホクロ、シリウス、片思い、反転、いくつかのキーポイントの言葉が 後半に怒涛のように押し寄せてきて唐突に真実が降り注いでくる。 う~ん、訳が分からない滑り出しですが、読み終えると浮かんでくる言葉の数々。 幼い日の二人の偶然の出会いが、その後の二人の一生を左右する事になります。 時代は戦時中、終戦間近の年代の神風特攻隊と言われていた航空特攻を背景にしてる話で 村の旧家で地主…
茶鬼
戦争末期の特攻を背景にしたお話。 そう聞いただけで、脳裏には過去june作品にあったような魂との再会や、生き延びてしまった恥を感じて病むとか、または体が不具になりという、悲しいお話を想像してしまいます。 しかし、これは現在のBLです。 戦争・特攻という背景をうまく使い、互いの、互いを想う気持ちのスレ違い、しかし深い想いという、愛情をきちんと真ん中に据えた安心して読めることのできるお話です。 …
尾上与一 コウキ。
ofnotice
尾上与一さん。今後、炸裂する「何か」がある作家さんゆえ、 少し、辛口レビューといきましょうか。 この方の作品はまだ二作目ですが、「なんだなんだ!?BL版梶井基次郎か!?」と 思わせる強烈な色彩感覚と、独特なシュールさはありますが、 下手すっと破綻寸前の危なっかしさが残る…。 風景の書き出しは非常にいい。 「二月病」では寒々とした田舎の風景、本作では山寺のゆっくり流れていく時間が体感…
尾上与一 黒沢要
ある種、幻想的な作品、といったらいいのか。 四国の田舎で起きる唐突な事件、それにたった一人で向かう青年。 そしてそれを苦々しくも甘い思いで見つめる元・新聞記者。 およそ現実的ではないシチュエーションの数々なんですが、 無機質な鉄塔と、切ないほどの思いの対比が素晴らしい。 なんか映画でこういうのあったよなぁ~…と思わせる。 四国の片田舎で、高校生・蒼司は謎の集団に捕えられ、監禁さ…
坊さんには一切萌えを感じないもので、最初はためらっていたのですが、『二月病』があまりにも素晴らしかったので、勇気を持って読み始めましたら。 夢中になりました。大変面白かったです。仏教の教えが大変わかりやすく書いてあり、しかも登場人物たちのありようがまさに深く仏教的なのです。 「恋慈って変な名前だなあ…」って思っていましたら、その謎が彼の生い立ちによってわかり。恋慈が幸久を一見誤解…
「この作品を書くために小説家になった。」という言葉を時々目にしますが、一作目にして、この作者のこの作品への熱い思いが全編から感じられ。 読後は、「久しぶりにいい小説よんだなあ…」という充足感でいっぱいになりました。 五條瑛さんの『プラチナビーズ』の雰囲気が少しあります。 BL小説というよりはJUNE小説に近い気がします。 だからなんでしょうか。新作なのに懐かしく。けれど、今ま…
2月にホーリーからデビューした作家さんの今月はドルチェから。 視点や表現が独特でユニーク(面白いと言う意味ではなく)なんだと思いました。 「二月病」では少し切なさが表立った作品だったのですが、今回も切なさやりきれなさが満載かとおもいきや!? その理由や事柄は悲惨であるものの、対照的な生き方をする二人が主人公であったために、そして何よりラストでの或る意味ドンデン的な展開。 絶望的な僧侶以外は…
ハイ爺
攻めの幸久はかなりいい人です。ヤクザには偶然もかさなり、たまたま引きずられて、なってしまっただけというか。つい人に譲ってしまう性格が災いしてきた、常識人です。 人の罪をかぶって入った刑務所から出ても失職してて。でもまあ人生を再出発だ、というところで受けの僧侶:恋慈に、飛び降り自殺に間違われ、大怪我をします。 恋慈のお寺で過ごすうち、攻めの幸久は恋を自覚し、告白するのだけど、恋慈は幸久に惹かれ…