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44/50(合計:491件)
尾上与一 牧
siragiku
ネタバレ
伊魚は今までにない「静」の子。 養子として、転々と家庭を渡り歩き、 養子先の家族に優しくされながらも、愛情に飢えている。 ようやく得たと思った、愛情は、裏切られ戦地に送られた。 藤十郎は、逆に「社交的」。 どうして 伊魚が 孤立するかがわからない。 さんざん藤十郎を 振り回すが、 振り回しても自分についてきてくれる 藤十郎を 一緒に家に住みたい「家族」 と認定。 此れも呪い…
茶鬼
前作『碧のかたみ』と同じラバウル航空隊を舞台に、前作同様、操縦員と偵察員の組み合わせで描かれた本作。 前作と比較するならば、前者が”生への執着”ならば今作は”死への憧れ” 但し決してその姿はネガティブでもなければ絶望でもない。 そして、戦争の時代という死と隣り合わせな一見すれば悲愴な環境と時代を舞台にしながらも、主人公達は生き生きと物語の中で生き抜く。 操縦士と偵察員という関係は前作も…
グラ
巷では評価が高いので期待しすぎたのかもしれません。 どうにも、物語の肝である主人公が攻の身代わりとなって特攻に行く理由が釈然とせず。 5歳の頃、初恋とはいえたった1回だけ会った人間の為に身を投げ出せるもんなのでしょうか? 読み進めるにつれ、理解できると思いましたがそれもなく。 産み育ててくれた家族との別れもあっさりと感じました。 そこが健気と感じる人もいるんでしょうが、この時代とはい…
みおゅ
この本はここまででいいやと思って付箋を貼って私なりのラストにしました。燃料が尽きて海に落ちるのを待つだけよりは、と敵機に突撃していくシーン、p241の6行目、「不思議と心は静かだった。」まで。 正規ラストも含めるとあちゃー…と思ったんです。が、この本が私に語りかけてきてくれたことはここまででいいんだな、とここで切ることにしました。神評価です。 史実を臭わせるパラレルワールドの世界のお話と受け取…
絵夢
天球儀の海の琴平希の兄、琴平恒とその相棒、厚谷六郎の物語。 希と恒の性格の違いがそのまま天球儀の海と碧のかたみに反映されたように思う。 とにかくこちらは元気が良いというか青春小説そのもので物語の背景が戦時下というのを忘れてしまうくらい明るい雰囲気に包まれている。 しかし、ついには、ふたりを乗せた「月光」は落ち恒も六郎も負傷する。 敵に必死に恒の命乞いをする六郎・・・ そして、敵国に助けら…
琴平希は幼い頃に助けてくれた成重資紀の身代わりに特攻へ行くことを決心します。 物語は希が成重の家に向かうところから始まっています。 幼い頃から慕い続けた資紀の身代わりとして何の迷いもなく特攻へ向かおうとする希。 そんな希に対して冷たい態度と感情を向ける資紀。 互いが互いの想いを伝えることなくその日を迎えようとしたときに希を守るために資紀のとった行動が切なすぎる。 日本にはそういう時代が確…
尾上与一 黒沢要
アイリーンアドラー
尾上さんの作品は「二月病」は私的に一番ウルッときました。 「蒼のかたみ」「天球儀の海」より泣けました。 受の蒼司は親友で女子にモテモテな攻の千夏にずっと叶わぬ思いがあり、ずっと諦めようとしていたが、卒業前に思わず千夏に吐露しちゃう。 千夏は蒼司の想いに全く気付いておらず、それを知っても「蒼司が女だったらいいのに」とやんわり断り、このまま一番の友人でいようと収める。 が、翌日、蒼司が学校…
sere
まず、時代背景、当時の描写が色々とツッコミどころ満載で・・・。 例えば受け様と攻め様の出会いのきっかけ、幼い頃に描かれた風景に登場する「防空壕」 本土空襲が本格的に始まったのが終戦の1年ほど前、サイパン島を米軍に奪われてからです。 10年以上前、アメリカとの戦争さえ始まっていない状況で防空壕・・・?? と、この時点でううう・・・と思ってしまったのが正直な感想。 細かいところかもしれません…
㍉
レビューを見たのがきっかけで読んだ本でした。 切ない系で戦争が絡んでくるという内容だったので、ちょっと自分には合わないかなー…と思いながら読みました。全然そんなことはなかった…‼︎ 何度も死に直面しながらも、必死に生きる2人の姿に心を打たれました。悲劇的な場面が多いのかと思っていましたが、生きようとしている人達の力強さが伝わる場面の方が多かったです。BL小説としても、ただ小説という面で見てもと…
むぼち
商業誌の番外編同人誌に、本編と同じ先生が表紙絵を描かれているだけでも、大変嬉しいのです。 さらにこの本は、表紙の続きの場面を描いた絵が中ほどに収められていて、読んでいる途中でそれを見つけた時には、思わぬ贈り物をもらったような気がしました。 きれいな表紙をめくると、尾上先生が作られたらしき戦闘機模型の両面ポスターが折りたたんであり、物語を読む前の気分を盛り上げてくれます。 本文も、「碧…