尾上与一さんのレビュー一覧

彩雲の城 小説

尾上与一   

何度も読み返したくなる

私は悲しい物語だと思います。藤十郎と伊魚の幸せを願わずにはいられない…。二人にはそれぞれトラウマがあって出会うことで少しずつ乗り越えていくそんな健気さに目が離せません。伊魚がモールス信号で藤十郎の名前を呼んでいるのが切ないようなもどかしいような場面も印象的で好きです。冗談交じりの会話にたまに笑ってしまいます。このハッピーエンドにはどんな悲劇でも乗り越えていけるんじゃないかと思ってしまいます。
ま…

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蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

相手を想う気持ちに落涙

尾上さんの書かれる1945シリーズはいつもランキングでも上位に上がり評価の高い作品ですが、個人的にどうしてもツボに入らず、4作目にあたるこの作品も手に取るのをためらっていたのです。が、腐姐さま方のレビューを拝見し読んでみたくなり購入。

いや、よかった。すごく良かった。このシリーズで初めて泣きました。レビューしてくださった腐姐さま方、ありがとうございました。さて、内容はすでに書いてくださってい…

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蒼穹のローレライ くまざわ書店オリジナルペーパー グッズ

今夜のために必要なものは?

くまざわ書店限定ペーパー。
ネタバレであらすじを記します。

          :

「俺だけのものになるか」と塁に言われ、
塁とならばそうなりたいと願い、夢のように嬉しいと思う三上。

心の中でひとしきり嬉しがったあと、具体的なことに思いを馳せる。
まずは身を清めよう。そして……
契ると言ったって塁は何をするのか分かっているのかと
心配になる。

そういう三上自身今一…

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蒼穹のローレライ 初回特典ペーパー グッズ

ラブレターへの返事

三上徹雄は、最愛の人の遺した懐中時計と一緒に暮らしている。

本編で、城戸の息子が届けてきた一通の手紙。
18年の時を超えて届いた、塁の真実の思いに
人前であることも忘れて号泣した三上の、そしてその夜。

ラバウルから大切に持ち帰り、戦後修理をして
毎夜眺めている塁の懐中時計に、月の光の中で語りかける三上。

その三上の一人で語るセリフが美しい。

戦後落ち着いた時代を迎え…

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蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

切なくも優しい涙が溢れる

1945シリーズ、4作目にして零戦乗りが主人公。
そして、シリーズ中最も深く心に沁みる物語だった。

キュッと口を結んだ碧眼のまだ若い青年が一人の表紙。
この美しい表紙の彼は、何故一人なのか……

          :

神様のいたずらか、純粋に日本人なのに青い瞳で生まれた浅群塁。
それだけでも大きなハンデキャップを背負った人生だったのに
17歳の時に一家を襲った酷く陰惨な事…

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蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

BL予測変換が無効な話

※激しいネタバレ有り。読む予定の方は注意※


1945シリーズ4作目。
今回は初の整備員×零戦乗り。
私は床と天井でも萌える腐り方してますが、これが実際に雲の上と地上とで離ればなれになると何とまぁ切なくて、有り体に言えば泣きすぎて呼吸困難起こしました。

毎回毎回しつこいほど泣かされてるシリーズなんですが、作者のここで泣かせるぞエヘン! みたいな意図が見えないので好きです。
物語…

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蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

恋しい気持ち

尾上与一先生の待望の新刊、発売が本当に楽しみでした。
ネタバレがありますので、お気を付けください。


あらすじで塁の戦死が分かっていたので、覚悟して読みました。
もしかして?と淡い期待を抱かずにはいられませんでしたが、やはりあらすじ通りの最期です。

塁の最期の言葉に胸が締め付けられますが、それでもずっと名誉の戦死だけを望み続けていた塁が、三上と出会ったことで、三上のもとに帰りたい…

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蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

リアルすぎた

注意!!話の核になる部分のネタバレあります。
予備知識程度では済まないので、それでも良い方のみお読みください!



1945シリーズと名付けられたこのシリーズ。同人誌「プルメリアのころ」を含め全て読んできました。戦争関連のお話に昔から惹きつけられ、尾上先生の書くこのシリーズがとても好きです。

ただ・・・。蒼穹のローレライはハッピーエンドではなかった。塁が死んでしまった。実は死んで…

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彩雲の城 小説

尾上与一   

表紙が印象的なシリーズ

購入したものの、ゆっくり時間が出来たときに大事に読みたいと思い寝かせていましたが、我慢できずにあっというまに読了。
【碧のかたみ】に続き、今回もラバウルが舞台です。
ちょこっと月光ペアも出てきたのも嬉しかった。

今回は内地で婚約者に逃げられ、失意のうちに逃げるようにラバウルへとやってきた藤十郎と、同じく内地で想い人に捨てられ、左遷のような形で厄介払いされてきた伊魚の話です。
同じような…

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碧のかたみ 小説

尾上与一   

このペア凄い好き

【天球儀の海】のスピンオフです。
前作主人公の希のお兄ちゃんである恒編。
【天球儀の海】では、恒はラバウルで戦死、という結末になっていたので、久々のJune的バッドエンド覚悟で読み始めたのですが……。


やっぱりBLはハピエンだからBLなのだと感心しました。


それをご都合主義だとか予定調和と言ってしまったら元も子もないのですが、こんなにハピエンで良かったと思った作品も珍しいで…

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