雨澄ノカさんのレビュー一覧

追憶の残り香 小説

松雪奈々  雨澄ノカ 

香りが呼び起こす淡く苦い思いが幸せの香りになる

淫魔でイロモン的な印象がなかなかぬぐえない作家さんなのですが、今回のお話は
長い時間をかけて初恋の相手と再会し、すれ違っていた思いを通じ合わせる、
そんな切なくも甘くて思わず金木犀の花の香りが漂ってくるようなお話でした。
正統派なラブストーリーって言う感じが1番しっくりくるような内容でした。

前半部分は攻め様視点で、現在と過去が描かれていて、後半書下ろしは受け様視点。
前半部分で、医…

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恋愛以上 小説

椎崎夕  雨澄ノカ 

好きで好きで好きで、壊れるほど好きだから逃げるのです

高校生だった二人の再会ものラブで、片方が一方的に音信不通になって、10年の月日が
流れてからのお話になります。
どちらも意味合いはちょっと違うのかも知れませんが、かなり執着度が高い二人。

二人は高校時代の親友同士、真面目で優等生の攻め様と、やんちゃで行動力のある
受け様ですが、二人の仲が急速に親しくなったのは高校2年からなんです。
それも、孤高の人みたいに、いつも一人でいる事が多かっ…

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恋愛以上 小説

椎崎夕  雨澄ノカ 

逃げクセのある主人公

とことん臆病で逃げるのが上手い主人公に、いったいどうやってケリをつけさせるのか?
よくある本当の恋には臆病になる、同級生再会ものではあるのですが、
初回ざっと流し読みの時には、はずしたか?と思い放置してしまったのですが、じっくり読みの時には思わず引き込まれてしまった、評価が上がった作品でした。
最近萌えは?と聞かれると、この作品もどこに萌えるというのはないのですが、物語として読み手があ…

4

君のいない夜 小説

和泉桂  雨澄ノカ 

何度でも愛す

実に摩訶不思議な「運命愛」の物語でした。
いや、運命と書くとお手軽さを感じてしまうから、一途に貫き通す愛と言い換えた方がいいかもしれませんね。
主人公の前に行き倒れで現れた金色の瞳を持つ綺麗な男・凛
瑛人は、彼が豹に変身しても怖いと思わなくて受け入れている。
彼は覚えていないのか?と問うのだが、自分には何も思いだせず。
そして、キリエと名乗る謎の金髪の男が現れて凛を傷つけて去っていく。

0

君のいない夜 小説

和泉桂  雨澄ノカ 

切ないラブストーリー

以前読んだ「凍える吐息」が歪んだ恋愛でしたが、今回は切ないラブストーリーでした。

過去の記憶が曖昧な大学生の瑛人(受)のもとに現れる、美青年の凜(攻)。
凜は心から瑛人を愛しているのですが、ある理由からいつも瑛人と引き離されます。そのときに瑛人は記憶を消されてしまうので、再会するたびに凜は瑛人と初対面です。
何度忘れられても絶望しても瑛人のことを一心に思い続ける凜の気持ちが切なくて、読ん…

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君のいない夜 小説

和泉桂  雨澄ノカ 

何度忘れられても愛してる

不思議なお話なんです、受け様は子供の頃の記憶があいまいで、
自分では物忘れが酷いと思っているのですが、ある日見知らぬ行き倒れの
攻め様を介抱して自宅で接するうちに、その攻め様から自分を覚えていないのかと・・・
相手は受け様の事を知っているようで、でも受け様には覚えがないのです。
でも、受け様はいつも何か自分には欠けている部分があると常に思っていて
そして、目の前で攻め様が豹に変身した姿を…

4

ドレスダウン 小説

神楽日夏  雨澄ノカ 

成長し続ける服を君に

ファッションに疎いとこのタイトルになかなかピンとこないです(笑)
モデルさんなんかが服を着崩して独自のセンスを見せるような感じでしょうか。
ドレスアップと反対の言葉ですが、この作品もコンセプトはファッションです。
攻め様が元有名モデルで、映画監督も俳優もこなすマルチな才能を持ってて
常に先を行っているような人物、その攻め様が新たにチャレンジするのが
デザイナーなんです。
そして受け様は…

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ドレスダウン 小説

神楽日夏  雨澄ノカ 

切磋琢磨の相乗効果です

今回は、あまり自己主張は強くないが天性の品の良さと素地をもちながらも、読者モデルの延長で男子ファッション雑誌のモデルをしている大学生の主人公と、
元モデルで、映像にも手腕を見せ今度自らのファッションブランドを立ち上げようとするマルチな才能を持った男性との
仕事を通して互いが影響しあい成長していくお話でした。

ネガティブな面はほとんど見受けられず、神楽さんらしいポジティブな姿勢が貫かれてい…

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