雨澄ノカさんのレビュー一覧

夏の雪 小説

葵居ゆゆ  雨澄ノカ 

心の再生へ繋がる出会い

歳の差カップルで、受け様はかなりヘビーなトラウマ持ちで、挙句肉親からの
冷たく残酷にも感じてしまうような環境のなかで心が壊れてしまう寸前なのです。
受け様の事だけを考えたらなんてひどい母親、両親なのだろうと思うけれど、
子供を失くしてしまった愚かで悲しい母親も共感出来ないけど気の毒に感じてしまう作品。

大好きだった可愛い弟が亡くなり、自分の責任だと思い込んでる受け様。
祖母と弟と3人…

5

エンペラーズ・コネクション 小説

妃川螢  雨澄ノカ 

殿コンビに、なるほど~

タイトルにもなっているエンペラーを示すのが主役二人のお名前で、帝に御門!
ホントにエンペラー、日本風に言えば殿コンビ、お互いに刑事で更に同期。
警察学校時代からライバルなのですが、面白いのは気が合わないのに意見が合う。
確かにそんな事ってあるよな、なんて納得しながら楽しめる刑事モノ。

しっかり地固めしているようなこの作家様の細密な設定には毎度感服致しますね。
それに、どこかセンスの良…

2

エンペラーズ・コネクション 小説

妃川螢  雨澄ノカ 

上手くまとまっているので安心して読めます。

ただ『あれ?』と思う程度ですが、まず一つ気になったことが。
タイトルにもなっている「エンペラーズ」という呼称……実際、そんな言葉はどこにも出てきません。作中で二人につけられているあだ名は「殿様コンビ」です(笑
その殿様コンビという呼び名にしろ、ほとんど話に出てこないので、タイトルとあらすじに「エンペラーズ」という語を持ってきていることにかなり違和感がありました。

それに対して登場が多いの…

4

銀狐の想い人 小説

夏乃穂足  雨澄ノカ 

ファンタジーなんだけどファンタジー色が薄い不思議

夏乃さんの外ファンタジー2冊目。
この作家さんの特徴は、やけに背景にリアルがあってファンタジーなのにあまりファンタジーを感じさせない不思議があります。
人外も当たり前のように存在しているし、だれも恐れはしない。
そういう設定なんだよ、と言ってしまえば元も子もないが、ファンタジーで夢を見たい人には肩すかしかもしれないし、現代とファンタジーの新しい融合というとらえ方も?
多分にこれも両極分かれ…

1

銀狐の想い人 小説

夏乃穂足  雨澄ノカ 

半分ファンタジー

あらすじはmarunさんが書かれているので割愛させていただきます。

夏乃さんのファンタジー?と思って手に取りました。でも実際は半分ファンタジーという感じで現実感もしっかりある不思議な作品でした。慧(受)の行動の不可解さなどから謎解きの部分も多く、ミステリー要素もたくさん含まれています。
かなりシリアスな内容だからか、潮が半狐の格好になっても もふもふ感はあまり感じられませんでした。慧を取り…

1

銀狐の想い人 小説

夏乃穂足  雨澄ノカ 

ケモ耳シッポだけどもふ感無し

人外ものとまでいかないような、狐神と人間のハーフが攻め様で、受け様が神子さま。
二人は親戚関係で子供時分から攻め様が受け様を慕っていたと言う設定です。
内容は、狐神の住まう森を代々守る旧家の娘が行くへ不明になり、見つかった時には
攻め様を身ごもっていたが、それを承知している幼なじみと結婚し、命と引き換えに
攻め様を生んで早世した母親、後半で母親の死の真実が明かされる。
攻め様は義父や義祖…

2

君のいない夜 小説

和泉桂  雨澄ノカ 

永遠にめぐるーぷ

何度も言うよ君を愛してる~
というわけで、何度忘れられても愛すなんて、
究極の愛ですなぁ~。

しかし今回のこのお話、なぜか自分はあまり盛り上がれませんですた。
なんでかわかりませんが、どうにも和泉先生の作品は好きな作品とあんまり食指が動かない作品とに完璧に分かれてしまいます。
今回は全く食指が動かなかったなぁ。やっぱり変身の唐突さ?
これがどうにもダメだった気がします。
ファンタ…

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いろいろ読めて楽しいv

「how to count kiss」谷崎泉
学生時代にキスをした仲だった新名と城島。
けれど、決して恋仲だったわけでもなく。
偶然に城島が社内の移動で再会して。
新名の反応に城島が当時の疑問をぶつけて。
でも、ここまで来てもどちらもはっきりとしたものを持っていないのか内を明かしていないのか。
告白とかはないんですよね。
なのに、これからもキスする仲ってなんか不思議だけどなんか萌える…

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恋愛未満 小説

椎崎夕  雨澄ノカ 

大人の切なさ

全般的に起伏の少ないお話でしたが、淡々とした中にも「狡い」一歩手前の大人の駆け引きがあり、テンポ良く読めました。

受けさんの一方的な気持ちなのかと思っていましたが、最後に両思いで、お互いがお互いを静かに想い合ってるのね~と、ほわ~んとした気持ちで読み終えられました。

最後まで読んだら、「なんか・・・攻めさんは最初から好きだったんじゃないか」と妙に納得できて、BLという括りのお話だけど、…

3

追憶の残り香 小説

松雪奈々  雨澄ノカ 

ごくごく普通の・・・残り香は残りませんでした・・・

デビュー作品でヒットを飛ばした作家さんだけに、次に出る作品、次の作品と、ハードルが上がってしまうのは仕方ないだろう。
いろんなレーベルで出されているので、それだけオファーも多いし、色々なタイプの作品を書く事のできる、もしくは現在チャレンジ中なのかもしれない。
しかしながら、読者がそういった過去作品をリセットしてみても、どこかに強く萌えたとか、どこかに印象的な部分があるとか、切なさ溢れて、とかそ…

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