野原滋さんのレビュー一覧

泣きっ面にキス 小説

野原滋  森原八鹿 

諒一の描き方にちょっと不満

野原さんの初読み作品でした。

受けの翠は幼い頃に両親と妹を事故でなくし、姉とふたり暮らしの美大生。
その事故で心に傷を抱えているのですが、誰にも打ち明けられず苦しんでいます。

攻めの諒一は翠の姉の婚約者の兄。
こちらも兄弟ふたりで、弟をまるで父親のように見守ってきた独身のリーマン。
体面を重んじ融通のきかない性格のため、親戚の手前上、式は盛大にさせたいと考える頑固者。

翠が…

5

愛されたがりの嘘つき 小説

野原滋  香林セージ 

大人の駆け引き、でも本当は・・・

社長と秘書、そして駆け引きめいた遊びの大人の関係、更にそこに記憶喪失モノを
背景にした、愛し愛されたいと思いながらもそれが出来ない切なさを感じさせる作品。

遊びなれた社長とあたかも対抗するくらい大人でクールに装って、気が向いた時に
社長である朝倉とセフレのような関係を持つ椎名。
もともと椎名自身の好みが大人で遊びなれていて、仕事が出来るカリスマ性のある
男がタイプ故に、相手の全てを知…

2

愛されたがりの嘘つき 小説

野原滋  香林セージ 

本音を隠して

記憶喪失モノですが、とても解りやすいシンプルなものでした。

タウンマネージメントをする建築会社のヤリ手の社長・朝倉とセフレ関係のある秘書の椎名。
この朝倉が過労からくる頭痛発作で倒れた時に頭を打ち、”全生活史健忘症”という過去の総ての記憶を失う記憶喪失になってしまったのでした。
ちょうど情事の直後のホテルから病院へ運ばれた為に二人は恋人という事になっている。
「君は誰?」と椎名に聞く朝…

2

狂犬は一途に恋をする 小説

野原滋  三池ろむこ 

超ネガティブなのに強気で意地っ張り

とっても魅力的な主役キャラ、個人的には大好きな二人です。
攻めキャラ浅海は人材派遣の特別企画室室長なんて大層な肩書があるのに
涙もろくて人情家、若かりし頃は狂犬と呼ばれるほどやんちゃだったし、
プロボクサーにスカウトされるくらい腕っぷしが強かったりする男。

そしてその会社に依頼人として出向くのが受けになる個人IT事業家の浩。
見た目もスタイルもオドオドしていて無口かと思えばネガティブ…

2

狂犬は一途に恋をする 小説

野原滋  三池ろむこ 

その男、人情派

なかなかテンポよく、キャラクターの性格もとてもよく出ていて、展開のまとまり具合が程良い感じ。
決してこじんまりではなく、面倒見の良い人情派×ネガティブ男の組み合わせとキャラクターを楽しめちゃう1冊でした。

その体格から何かと絡まれ、人情に篤いことから慕われて頼りにされて、いつの間にかついたあだ名が「浦安の狂犬」
その腕っぷしの強さからボクシングにスカウトされるが、さる事情により現在の人材…

2

つま先にキスして 小説

野原滋  鈴倉温 

おバカで素直で愛しい受けでした

テンション高めでコミカルなスタートと思われた作品が徐々にその色を変え
コミカルから切なさを感じさせる展開になり、後半では主人公の直樹が明るくて
素直でおバカ過ぎるからその身に受けたシリアスな展開に度肝を抜かれ、
展開にアップダウンがあるから余計に直樹の身に降りかかった肉体的な痛さに
思わず止めて~なんて思ってしまう内容で怖かった。
これがきっとPTSDになる出来事なんだろうと思わず真面目…

4

つま先にキスして 小説

野原滋  鈴倉温 

色気のない男前受け 江戸っ子でぃっ!

この作品、新人賞に投稿して小説花丸に参考掲載されたものを加筆修正した作品だそうです。
アイドルの身代わりモノという漠然とした前情報だけで読み始め、きっと頑張っていくうちにマネージャーとの間に愛情が芽生える話なんだろうな~というちょっぴり不安も持ちながら読み進めたのですが・・・
おおー!
一筋縄でいかない展開とクライマックス、そして何より主人公のキャラクターにキュンしてしまった(不覚にも)頑張…

3

空の蒼 小説

野原滋  雨森ジジ 

ビックリしました。

こんな攻め、初めてですね(笑)
最初はねー、なにこいつ!?って、思いましたけど。読み進めてくうちに、なんかもう愉快になっちゃいましたね(笑)
読み終わってから数日たちますが、いまだにアメリカに旅立つときの雄叫びが忘れられません(笑)強烈だったなぁ…。

ひとつだけ、受け入れられなかったのは、祐一が亡くなったときに銀次と恭司がしたことです。
これはちょっと、無いわーって思いました。はっきり…

4

泣きっ面にキス 小説

野原滋  森原八鹿 

じんわり浸透してくるお話

初めて読んだ作家さんでしたが、とてもよかったです。
レストランでの諒一の態度には、なんて大人気ないんだ!と、イラッとしましたけど…その後はそんなこともなく、心穏やかに(笑)読み進めることができました。
まぁ、多少大人気ない言動はあるんですが、レストランでの言動以外は翠を想うが故のことですから許容範囲です。
可愛いと思ったのは、時間を忘れて梅花空木をスケッチしていた翠に諒一が餌付けをする場面。…

2

泣きっ面にキス 小説

野原滋  森原八鹿 

読後感はほんわかと爽快

ちらりとネットの評判を見たところ、贖罪意識を持つ受け主人公って、この作者さんの小説にはよく出て来るみたいですね。
過去に罪を感じる主人公――萌えるけど、読んでてかわいそうだったな。
最初の出会いがとにかく最悪で、たぶん自分が読んできた中で最も険悪な出会いだと思いますw
泣きすぎて目が腫れすぎて土偶状態とか、切なすぎるし。
攻めも受けも、性格設定がすっごく重厚なのが心に残りました。
受けは…

3
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