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8/12(合計:116件)
佐田三季 梨とりこ
marun
ネタバレ
この作品は好き嫌いがはっきり分かれる作品ではないかと個人的には感じます。 痛い、辛い、苦しい、怖い、様々な負の感情がこの1冊に凝縮されている。 ラストに行くまでのどうだと言わんばかりの感情が溢れ出るような作品で、 軽めで心が浮き立つような作品を好まれる方にはちょっと辛いのではなかろうか? そして私も後者の部類に入る典型だから、作品自体は凄いなと思っていても この作品に心を揺さぶられる…
茶鬼
BLにして京極夏彦の文庫並みの分厚さ! 読むのに苦労するのではないかと一瞬不安に思うも、それは杞憂でありあっという間に読み終えていました。 そのくらい吸引力のあるお話です。 もう最初から、硝子を爪でひっかいた音を聞かされているような、ヤスリで身体を削られているような、そんな痛みを感じながら、もう堪忍してー!許してー!とこちらが叫び出したくなるような苦しみを感じます。 しかも、その苦しみが歪…
Krovopizza
初・佐田先生。ホラー設定に興味を惹かれて買ってみました。 霊が襲ってくるような直接的なホラー展開はなかったですが、次第に過去が明らかになる謎解きのような面白さに引き込まれ、一気読みできました。 あくまでホラー設定を切り口に、死を身近に感じながらも生きていく残された人々にフォーカスした人間ドラマという印象です。 とは言え、現代社会や人間の愛憎がリアルに描かれていて、そこにある意味モダン…
ぴえぴえ3号
え。文庫で950円?それもそのはず。 手に取ってびっくりずっしりの約450ページの大ボリューム。 そして内容は、愛と憎悪と嫉妬と執着うずまく、まさに佐田節大炸裂の昼メロも真っ青なドロドロの愛憎劇。 知的障害の双子の姉の死。10年経った今も鏡を見ると常に死んだはずの姉が映り込む。 罪悪感にもがき続ける斎木に、避け続けていた因縁ある幼馴染・神成との再会と脅迫… そこに職場の人間関係のゴタ…
佐田三季 麻生ミツ晃
りーこ
ヤンデレ好きーな私にはたまらない作品でした。 ここまでの執着、立派なストーカーです。 少々のストーカーならば深い愛情の裏返しとして美味しく思えるのがBLマジック。 でもこの作品の遠藤は脅迫までして、受けの笠井を手に入れようとするんです。 BLマジックでごまかせないほどの執着ぶりに恐怖 汗 それでも遠藤の切羽詰まった真剣な気持ち(相手の気持ちをないがしろにしてるから愛情とは言えないかも…
sotsuki
みんなホラー、ホラーって言いますが、自分はそうでもないと思います。(苦笑) 執着ヤンデレ攻めなんで大好物すぎてたまらなかったです。 物語の見所はもちろん、攻めの受けが好き過ぎた故のやりすぎ行為です。 最初は友たちだけでいい、そばにいたい。そこで段々エスカレード、欲張っちゃって、受けを追い詰めました。 どうしても欲しい。体が欲しい。心も欲しい。魂までください。 受けへの限りない執着ぶり…
雀影
本編での重たいあれこれを乗り越えて、 ようやく「好き合って一緒にいる二人」になった須田と寺岡。 それでも、クライ、くらい夜は、簡単に、完全に終わりって訳じゃなく、 もう、一晩でも離れていられないってね。 須田にとって、寺岡の、この手さえあれば大丈夫って、 なんか、「かわいいツンデレさん」なエピソードっぽくまとめているけど 二人だけの世界の中では、それでいいかも知れないけど、 それでい…
佐田三季 麻生海
なんだか、色々、色々、盛りだくさん。 うなされる夢、 思い出せない子ども時代、 足りない生活費 傍若無人な義姉 そして、寺岡が自分に向ける感情 須田に盛られた諸々が、やたらと重い。 こんなに盛りだくさんだと、逆にあれだ、 最後で、いい話っぽくまとまったようでも、色々後味悪い。 記憶を無くすほどの出来事にするために、 絶対アパートに帰りたくなくするために、 ここまで盛る…
M
過去の出来事から、あまり友人も作らず、一人でいることを好む須田は、バイトと大学に追われる毎日を過ごしていた。 ところが、そんなある日、「俺のこと、覚えてない?」と見ず知らずの学生から教室で声をかけられる。 まったく記憶にないその男・寺岡に須田はすげなく「人違いだ」と答えたけれど、実は須田は子供の頃の記憶が一部かけてしまっている。 おまけに、その後遺症のように毎晩、悪夢を見続けている。…
佐田三季 上田規代
snowblack
大変評価が高い作品なので、秋の夜長感動を求めて読みました。 家族の中で疎外感を感じながら育ち、大人になってようやく築いた自分の家庭だったのに 妻に病で先立たれ、シングルファザーとして保育園に通う娘を一生懸命に育てる男。 それなのに、無惨にも突然の事故でその宝物であった娘も奪われてしまう。 果てしない孤独。 これでもかと失い続ける男は、混沌とした暴力的な衝動に突き動かされて 娘の…