青石ももこさんのレビュー一覧

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

攻めをめぐる女のバトル

新聞社シリーズ第3作目。本作を最初に読んでシリーズと知ったにもかかわらず、リンク作を読む気になれなかったのが再読してよくわかりました。

本編は国会速記者、名波碧視点のラブストーリー。昼時、議事堂の食堂で頻繁に居合わせる男の声に惹かれ、意識するようになった碧。自分の手作り弁当がきっかけで、声の主、明光新聞記者の西口と言葉を交わします。

西口は前作『off you go』のメイン、佐伯と静…

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

佐伯に萌える

新聞社シリーズ第2作目。前作で妙に存在感を主張していた佐伯のお話でした。シリーズなのでリンクしていても当然なのですが、彼がスピンオフ候補になると思い至らなかった自分は迂闊でした。よく考えると確かに彼しかいないですよね…。

佐伯と妻の十和子、十和子の兄・良時の関係性を描いたもの。

『is in you』で爪痕を残していった、あの「佐伯」が香港から日本に戻ってきてからのお話だったので、めち…

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is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

ドロドロしててもきれいに見える

個人的に当たり外れがあるけれど、心象風景や比喩表現において作家様の卓越した表現力をリスペクトしています。繊細な作風もすごく好きだし、読むたびに知らない世界を教えてくれるんですよね。うーん、でもキャラやエロでハマる時とそうじゃない時の落差が激しすぎて、正直購入時はどっちの結果となるのかいつもドキドキします。

新聞社シリーズの第1作目。かなり前に『ステノグラフィカ』を読み、シリーズと知りました。…

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誘惑☆大作戦 小説

藤原チワ子  青石ももこ 

んー

内容は面白いけど、絵がちょっと残念

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

大人の痛くて苦い恋愛の上質なBL

「ずっと遊んでいようぜ、俺とお前と静、三人で」
 

 攻めの良時と受けの密は幼馴染み。良時の妹の十和子と、喘息を患っていた密の病室が同じだったことをきっかけに知り合う。出会ってから良時と密と十和子は、お互いをかけがえのない存在として認めて成長していくものの、時間を重ねるにつれて、ずっと3人でいることの難しさに気付いていく。

 
 そんな中で、良時を想っている事を自覚しながらも、3人…

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ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

静かで優しい雰囲気が素敵

国会記者の年上攻めと国会速記者の年下受けのお話。速記って何か分かりますか?私は知らなかった。国会での議員の発言を話すのと同じスピードで全て書き留めて、議事録を作る仕事なんだそうです。普通の文章だとまず追いつかないから、訓練された速記者だけが使える、暗号のような、速記文字という記号を使うそう。求められるスピードは10分間に4000字。速記者は記録することが仕事だから、議会では何か発言をすること…

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ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

恋をして、仕事をして、生きていく。

面白かった〜‼︎

大きな声で一言、初めに書きたかったのです笑
『is in you』シリーズ3作目、今作のカップルはかなりの年の差ということで、読む前は若干尻込みをしておりました。
44歳は、一般的におじさんと言うのでしょうか?私見ですが、30代後半からは印象によりけり、その人となりによると思っています。結論からして、西口さんは私にとっておじさんではありませんでした。壮年期真っ只中の、魅…

6

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

「萌✕2」+「趣味じゃない」=「中立」

一人で評価下げてすみません……
序盤と終盤は「萌✕2」だったのですが、中盤に引っ掛かりを感じる描写が数多くありまして……そのせいで評価低めです。

何に引っ掛かったかというと、攻めの西口の言動(と、それにまつわる受けの反応)。
本作の攻めは、「大人と子どもが互い違いに噛み合ったような男」で、「年甲斐がな」くて、「切羽詰まるとつい物言いが無神経になる」人なので、国会議事堂の食堂でAVの話をし…

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is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

スコールに降られる

私ごとですが、最近本の感想を残しておきたいと思うようになりました。一穂先生の文章と、作品の中に居る時間が大好きです。
先生の本に感想を書くのは初めてですが、ほぼ自分の為の備忘録として書いていきますので、ネタバレ・長文にご注意下さい。


今作のメイン設定は香港。物語において、舞台や言語、登場人物、食べ物等"香港的な要素"が大きな役割を担っています。広東語や香港の文化に馴…

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

エロくないのに大人向け

甘々~!ラブラブ~!執着攻め~!みたいな言葉とは対極にある作品。
飲み物で例えるなら殆ど砂糖の入ってないカフェオレ。

決して劇的な話じゃありません。激しい展開もありません。回想を含め淡々と進んでいきます。でも飽きずに読んでしまうし、攻めが受けを押し倒したとき、腑に落ちるんですよね。

個人的には受けのキャラがめちゃくちゃ好きです。
賢くて不遜でひねくれてて口が達者で気が強くて変人で……

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