AZ Pt.(AZ Pt )さんのレビュー一覧

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

印象的な表紙と裏切らない中身

BL界にはままある「もしも自分が女性だったら、攻は自分を好きになってくれるだろうか」という、受のセンチメンタルな語りが……。

まさかのまさか、本当に女にしちゃうお話は、BL界広しといえどそうそうない。

この一種狂気じみた受の、ねっとりねっちりとした攻への執着には、思わずぞっとするものがある。
自分の社会的地位や立場、性別に戸籍等々全てを捨ててでも、攻に振り向いて貰いたいという、悲しい…

5

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

綺月作品のひとつの原点

表紙とタイトルがとても印象的で、ずっと気になっていた作品。
不妊治療問題+性転換問題+パラサイトイブ+BL=背徳のマリア。

上巻でモヤモヤしたものが下巻で少しは晴れた…かな・・・?というくらいの、もやもやな読後感です。

結局、結城も彰も壊れてしまった。
そばにいる安藤も圭介も、幸せなの????

無いものねだりだもんね。それをどこまで前向きに努力したってないものはない。二人とも…

8

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

BL+不妊治療

デビュー作というのはその作家の原点、というのは本当だなぁとつくづく。
善悪とか愛って何?子ども、家族、絆って何?という疑問が綺月さんの原点なのかなぁと思いました。

彰も結城も、自ら生み出した不安と恐怖から泥沼に落ちていってしまいます。正直上巻だけではモヤモヤとしてしまい、下巻を読まないことにはおさまらなくなってしまいました。

でもこの狂気こそが綺月作品の原点であり魅力だと思います。

5

銀の不死鳥 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

BLでない小説を読んだような読後感

綺月さんの作品ってどうしてこう面白いんだろう。私は大好きです。

エログロと言われるようですが、確かに要素として凌辱輪姦・カニバリズム・3P・暴力描写・解剖描写はありますが、一貫して愛の物語でした。
綺月作品の心理描写は切実なものがあり、狂気と紙一重とさえ感じますが、それがものすごく人間らしいと思うのです。

そして彼らの選択、物語の展開がすごい。逼迫した状況を乗り越えようとする選択がた…

7

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

そして、手に入れた安住の地

どこにしまったか、すぐ見つかるか心配だった下巻、割とあっさり最初の箱で見つけた。

やっぱり下巻も、ある意味、安藤が主人公だと思った。
黒崎兄弟の結末も、圭介と彰がたどり着いた平安も、
血みどろの中から命をつなぎ止めたのは安藤。
安藤は物語を進める一番重要な役所を担っているのに、外見はがさつなおじゃまキャラで、恋愛の成就という面では結局最後まで安藤が報われることはない。
こんな三角関係…

2

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

攻めの資格

なんとも歪んだ三角関係のお話。

本のタイトルは「背徳のマリア」となっているが、この前編での収録作品の大部分は「人魚の声が聞こえる」「体温は証明する」の2作品。
カップリング的には、早坂圭介と佐伯彰の物語だが、実際のところの主人公はがさつな岩石男・安藤仁じゃないかな。
「人魚の~」では前半「あきら」という女性とのセックスシーンが、BLでこんなのアリなの?何故ここまで?って驚くくらいに、微細…

3

銀の不死鳥 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

初期の綺月陣先生を感じる作品

一度その世界観に引きずり込まれたらなかなか現実に浮上できないような、そんな雰囲気を持つ作品でした。

その内容からBLの商業誌では出しにくかったようですが、ハードカバーでも何でもいいので是非とも紙媒体で保存しておきたいです。



以下にCAP、性描写等のジャンルのネタバレを含みます。
EDについてのネタバレはありません。







真士×廻音 複数×廻音 真士?…

3

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

どう評価していいかわからない地雷畑BL

木原音瀬の「WELL」と同様、いやそれ以上に評価を迷う作品。
奇想天外な展開の連続に、また究極のBLに神としましたが
これ読もうと思っている人は相応の覚悟が必要です。
ある種のホラーに近いといってもいい。
圭介もよくドン引きしないで受け入れたもんだ。

まぁ、ぬるい愛だの恋だの言うてるBLが溢れている昨今では
こういうものは出ないと思います。

男性が出産とか、精子と精子混ぜて新…

11

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

キモチワルサを堪えながら読む「上巻」

異色も異色、ななめ上のBL。
いや、これを軽々にBLとか言っちゃっていいんだろうか?
むしろ、ある種のSFだと思うんだよね。
それもデヴィッド・リンチとかデヴィッド・クローネンバーグあたりのキショい映画に出てきそうな(←一応、ほめ言葉であります)でも、嫌いじゃない。

本作は「人魚の声が聞こえる」「体温は証明する」「背徳のマリア・前篇」
「背徳のマリア・追憶」と4部構成になっております…

7

罪と罰の間 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

おっさん萌え

節約生活だった。
ツマシイ結婚生活みたいなトコロが
なんだかかわいいかったです。
受けおっさん。
このおっさんが実にいい!!
最初から何もかもダメだとあきらめきっていて ホンマダメおっさん。
これは 車に落ちていたらひらってしまいます。
母性本能くすぐりまくり。
おっさんをひらったのが 攻めで美形のイカサマディーラー。
でも 質素倹約しているお母さんです。
このカップル両方憎め…

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