黒沢要さんのレビュー一覧

イエスタデイをかぞえて 小説

綾ちはる  黒沢要 

アンハッピーからスタート

アンハッピーから始まる奇跡のファンタジーラブって感じでしょうか。
ショコラ新人賞受賞作品なのですがこれは期待以上に面白かった。
賞を取ったからと言って全てが面白いと感じるものでは無いけれど、
ファンタジー好きの私にはかなりツボを突いた作品で感動までしてしまった。

大学の同期で恋人同士の三島と椿、物語は三島の事故死から始めると言う悲劇的なもの。
恋人との関係で、今まで生きてきた中で1番…

16

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

余韻を引きずらせる物語。

不思議な余韻を残す物語だった。
世界観を2、3日引きずった。

ストーリーは簡単に説明できてしまうのだけれど、
そこに至るまでの心理描写が、
物凄く読者の心を揺さぶる類の小説だと思う。
文章自体はとても淡々としている。
1センテンスもそう長くはない。
でもリズミカルという印象とは違い、
やはり「淡々と」しているという
イメージが近い気がする。
崩れず、どちらかというと硬い。

7

イエスタデイをかぞえて 小説

綾ちはる  黒沢要 

明日、恋人が死んでしまうとしたら

思わず泣いてしまいました!
前半は、ありがちなタイムループものという印象でしたが
後半がスゴイ。
あえて時系列をバラバラにし、個々のエピソードを補完することで
時を経ても変わらない大きな愛がすごく伝わってきます☆


付き合って半年の恋人・武彦との待ち合わせ場所に向かう途中、
トラックに跳ねられ死亡した大学三年生の冬至。
ひとつだけ願いを叶えてくれるという死神に、武彦と出会う一年…

15

水の春 コミック

黒沢要 

水の中の様な穏やかさ

タイトルの様なイメージの1冊。
特に波がなく、とにかく穏やかでゆらゆらしている感じの1冊です。

澄の秘密は、読んでいるといかがわしい事が待っていそう(笑)っておもったけど、
以外にたいしたこと無くて拍子抜けだったけど、
恋愛に変わっていく過程とかが丁寧で良かったです。

そして、お父さんの話も良かった!!!
セリフの一つ一つやコマ割りが本当に穏やかでゆっくり流れていて
なんだか…

2

プラチナBOX2011 グッズ

ここに続きがn[g

こちらは、プラチナ文庫の全サ小冊子の感想になります。
他の作品は未読なので、いとう由貴さんの作品レビューのみ書いています。

※未読の方はネタバレがありますのでご注意下さい。


■いとう由貴「誘い」より


『happy happy day』


前回(セレクトフェア2011小冊子)のレビューに書きました弟(攻様)のキスマークのお話の続きになっています。

弟...

0

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

ごめんなさい。私には合わなかった。

文章力、表現力は素晴らしいです。途中までは、これ、何かの文学賞受賞作でもおかしくないと思いながら読んでいました。
でも、ごめんなさい。主役二人の設定が受け付けませんでした。
攻め上げ受け下げが、ちょっとあからさますぎじゃないかと…。
攻めは、成績優秀スポーツ万能イケメンでモテモテ。対する受けは、成績が悪く、何の取り柄もない平凡な人物。
そんな素晴らしい攻めが、輝かしい未来も何もかも捨てて受…

6

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

評価に困る

親友だった。
一番大切な友達で、就職して結婚して子どもが生まれても、ずっと変わらず親友でいるはずだった。

サスペンス仕立ての作者のデビュー作。
カッコ良くて人気者で何でも持っている千夏(せんか)の口癖は、「幸せになりたい」。
1998年、高校卒業を控えた二月のある日、
幸せに気がつかない程傲慢に幸せだった彼の平穏な日々は
突然に巻き込まれた事件によって、劇的な転換を余儀なくされる。…

9

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

架空のルポルタージュ

1998年、香川県で起きた鉄塔倒壊事件。あの事件の裏にこんなドラマがあったら…という仮定のもと描かれるミステリー仕立てのお話で、かなり読ませます。

私の二月は、三日足りない…という台詞が意味深な2013年の冒頭。
そこから始まる15年前の物語。
家族の死とともに姿をくらました少年と、
鉄塔からボルトを抜き取り、黙々とある場所へ運ぶ少年。
ある事件に巻き込まれた二人の運命と、互いを救い…

8

お医者さんにガーベラ 小説

椹野道流  黒沢要 

甘やかす権利と甘やかされる義務

受主人公の事がぐっときてしまって、涙ながらよんでしまったー。
恋愛にたいして切ないんではなく、主人公が人間として切なくて、最初の下りから苦しくて泣けてきた!
誰にでもこんな気持ちは時としてあるけど、まあだいたいが独りで解決するしかないなかで、BLはファンタジーだからね、救世主が現れるわけです。攻め主人公はできすぎくんのきらいはあるけど、かっこいい。エスパーか、ってくらい口に出せない思いを汲み取…

4

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

BLの域を越えた一冊


新書二段………開いた瞬間に掻き立てられました。
あ、これは、やられるなと。もちろん不確かな直感ですが。

まさかこんなに重い話だとは思ってませんでした。BLを読んでいることすら忘れそうになるくらい作品に引き込まれました。

登場人物の感情が苦しいほどにわかりやすく描かれているし、若田のキャラクターもいい。死を間近にして事件に巻き込まれながら愛情が恋情に近しいものだと気づく千夏。ずっと…

4
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