total review:285454today:17
ようこそ!ゲストさん
無料会員登録
ログイン
ログイン 無料会員登録
2/4(合計:33件)
一穂ミチ 雪広うたこ
雲絶間姫
ネタバレ
欲しいものは欲しいと、言っちゃえばいいのに。地団太踏んで、泣き叫んで、暴れ回ればいい。そこまで欲しくなかったから、というのでは決してないでしょ? 最初で最後のつもりで暁行に抱かれたあと、あんなに泣いたくせに。 諦めの良すぎる遙が不思議だった。でも護身のために昨日今日身につけた性癖なんかじゃなく、物心ついてからずうーっと、だったんだね。スーパーで「あれ買って」と盛大に愚図る子どもを「どう…
ココナッツ
攻め目線が読めるのは嬉しいのですが、ひじょうに攻めの入江が苦手! 一穂さんでなかったらこの作品は好きになれなかったかもしれませんが、入江が嫌いな分、遙が健気で可愛すぎです! 今まで読んだ中で、わたしにとって一番可愛かった受けさんでした。 そういう意味でも忘れられない作品となりました。 受けの遙は、実家が藍染めに使う藍という植物を育てる農家。 大学へ通うために実家を離れ、一人暮らしをし…
李丘那岐 雪広うたこ
かちゅ
ギャップ萌えなお話です。 可愛い顔してかなりの硬派、、、幸せは俺には必要ねぇ!キラキラしたお前には俺は必要ねぇ!幸せになれ!と心の中で思っているなんだかかっちょええ受け様。 母親を幸せにしたくてそそのかしたのに、父親に母を殺された受け様。 好きな男の元へいけず自分だけが助かってしまった事実。 ヤクザに拾われた蓮は高校入学すぐ日向と喧嘩をしてなぜか懐かれてしまう。 学校で人気な日向のお…
snowblack
タイトルにある藍という深みのある色が、全編に濃く淡く漂うような、そんな物語。 日常的なことばのやり取りやちょっとした仕草や振る舞い、些細な感情が丁寧に掬い取られ 実は小さいけれどドラマティックな世界が展開されているのは、流石の一穂さん。 何でもない描写やセリフの一文一文が胸を打つ。 : 大学入学とほぼ同時に知り合った入江暁行と柘植遥は親友だ。 …
Rutskin
なんてこった、どストライク・・・!! 藍色を、「黒に砂糖をすこし混ぜたような...」とか、そういう表現の雰囲気でつながるシーンがとても好きです。 どうしてもつかず離れず離れられず、気の置けない仲だから越えられない壁がずっとある。 本編は攻目線ですすみますが、垣間見える受の心中思うと切なくなります。というかしあわせとあきらめとちょっと欲、が見え隠れしててしずかにしずかにどきどきする感じ…
クレタコ
半分まで上がるまでが楽しい観覧車、甕覗き色という薄い青、藍で染まった指先、気の良いマスターが道楽でやっている様な飲み屋からの帰り道の風景、遥の田舎での藍染作業工程、色んなキレイなカケラが作中に散りばめられていて、全体に流れるその空気感を楽しみました。 ストーリー的な事を言えば緩やか過ぎるのかもしれない、恋愛に落ちるのも、そして付き合っていた女性と別れるのも、全てが緩やかに進んで行きます。 …
サガン。
初読みの作家さんでした。 さくさく読めてあっという間に終わってしまいました。 ストーリー自体は大きな事件もなく恋物語が中心。 親友のことを好きになってしまった遥と親友に好きになられてしまった暁行。 それまで友人としてしか見ていなかった人物の告白に戸惑って意識していく暁行。 それでも、彼女もいるし恋人にはなれない。 はっきりと答えを返さないまま、友達のまま続く関係。 その中で交され…
わか竹
一穂さんの作品は時々色があるように感じます。 タイトルにもある「藍」という色は、今作では じっと心の底に横たわる交じり気のない想いの イメージと重なりました。 ノンケで彼女持ちの暁行に、伝えるだけでいいんだと 告白した遥は、胸の内を多く語らず芯があって欲のない青年です。 彼の実家は藍染を生業としており、要所で語られる 藍というものは、凛とした遥に似合う良いモチーフでした。 …
黒根っこ
一穂ミチさんが好きで買ってみました。これはあたりです。 「藍染め」家業のゲイ・遙と、その想い人暁行のお話。 やっぱり一穂さん特有の透明感というか、綺麗さがありましたね。 重点を置かれがちな登場人物の心理描写より、風景など周りの様子の描写に力を入れているように感じました。 文学的でとてもよい雰囲気だったと思います。 物語も丁寧に作られていて、深い物語でした。 一穂さん好きです。 …
雀影
「神」にしようかどうしようか迷う位の、萌の上 自分のせいで回りが不幸になると、過剰に警戒して、やさしい周囲から距離を置こうとしている野良ネコちゃんを、ねばり強く、照らして、温めて、とうとう手なずけるお話。 これの前に読んだ「恋愛犯」も粘り勝ち系のお話だけど、あれは、攻めの子が自分がそばにいちゃいけないと思いながらも、どうしても離れられず、犬のように尽くしているうちに相手がほだされてくれ…