四ノ宮慶さんのレビュー一覧

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

セックスって?

「可哀想にという同情」と
「頑張れという応援」と
「ゆっくりとという見守り」
の気持ちが私の中に湧いてくる1冊でした。

過去に虐待や相手に都合よくつけられた間違った常識。
食事をするためにはセックスをしなければならない
言葉通り後見人となった恭平にも同じことを求める瞬。
だけど本気で瞬を愛してる恭平にとってその行為は意味のないもの。
そのためにセックスを拒み瞬にどうして自分なの…

6

「爽秋の日に、ふたり」 准教授と依存症の彼番外編書き下ろしペーパー グッズ

2人だけの時間。

恭平の研究室での2人だけの甘やかな時間の記録。
詩作に没頭してしまうと2人だけの空間も、恭平でさえ舜からは切り離されてしまって。
それをちょっと淋しく思ってみたり。
けれど、出来上がった詩を誰よりも恭平に好きと言ってもらえることを喜ぶ舜の姿にこの上ない幸せを感じてみたり。
なんていうか、切り離されてしまう自分に寂しさを感じつつも、最終的にはニヤニヤしてる恭平の図が浮かびます。
舜ももちろ…

0

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

こんな言葉じゃ伝えきれない。

偶然サイトで新刊が出ていることを知り、あらすじを読んでみたらなんだか気になる感じだったので早速購入。
………面白かったー。
設定が設定なので読む人を選ぶ作品ではあると思うのですよ。
摂食障害とか性的虐待とか。
間違った常識を植えられて育った舜が少しずつ変わっていく様子を描いた作品。
閉ざされた環境の中で育ったせいもあって常識を知らず。
これまで、植えられた常識の中で生きてきた部分があっ…

6

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

受けちゃんを抱かない攻めが、来ましたよ

四ノ宮先生は、これが2冊めです。
1冊めは『玩具の恋』で、健気に攻めへと頑張る受けの話だったけれど、本作の方が格段に印象深いですね。
BLを楽しむ為の文章は読み易く、舜の変化や篠崎の葛藤を読み取ることができました。

ただですね、セックス=食事、の舜に、
「私のこと愛してないなら、もうしないー」って篠崎の決断は、舜にとっては青天の霹靂ですよ。
点滴の24H栄養なんてたかが知れてる。

6

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

心の問題の描かれ方が秀逸

母親から受けたネグレクトや暴力、その交際相手から受けた性的虐待と刷り込みのため、「セックスしないとご飯が食べられない」と思い込んでいる舜。
後見人の大学准教授・恭平とセックスすることで、食事を摂り、天才的な詩の才能を開花させてきたが、大学生となったある日、恭平に「もうお前を抱かない」と告げられる。
セックス=生きるために必要な行為を失った舜が、摂食障害や詩が書けないスランプに苦しみながら、人を…

9

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

無垢な魂に淫らな身体

花丸black、エロ多めの作品ばかりと侮るなかれ、今回の四ノ宮作品かなり素敵。
主人公で受けになる舜にはかなりシリアスで目を覆いたくなるような過去があり、
その為に精神的にも情緒面の発達も全てが遅れていて、精神と身体がアンバランス。

幼い時から様々な虐待を受けてきて、最後の虐待で一般の常識からかけ離れたことを
教え込まれ、ある種の洗脳に近い刷り込みで、セックスしないとご飯が食べられない…

15

「爽秋の日に、ふたり」 准教授と依存症の彼番外編書き下ろしペーパー グッズ

年上の独占欲

本編後、瞬が大学に入って2度目の夏も終わり秋の気配も増した頃の二人の様子。
昼休みになると必ず恭平の研究室で二人で一緒にお弁当を食べて一緒の時間を過ごすのですが、瞬が詩に没頭すると恭平は置いてきぼりをくらったような気持ちになるようです。
本編の中でも、恭平の気持ちが描かれていましたが、ほんとうは創作する側になりたかっったけどなれなかった経緯。
だから研究者として、瞬の出来あがったばかりの詩を…

4

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

愛って何?

作者さんの得意(?)設定歳の差モノですね。
ここ最近の作品は自分的に、う~む、、、なものが多かったので久々に読み応えを感じました。

親から虐待を受け、彼を救ってくれたと思っていた男から「食事の前にはセックスをするのは常識」という刷り込みを受けてそれが抜けない青年が、
後見人となった大学の准教授から、もうセックスはしないと言われ、苦しみもがきながら「愛」というものを見つけるお話でした。

10

玩具の恋 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

初めての恋の行方

 高校3年生のケイゴは、ネットで知り合ったガクと一緒に、ゲイが集まることで有名なバー、Ragtimeに行くのです。ケイゴはそこで、意に沿わない男から迫られ、そのバーの常連である草加に助けられるのです。

 草加は年下は相手にしない主義だし、ケイゴのこともそれほど思ってはいないのです。
 ところが、ケイゴは草加のことが気になって仕方がないのか、どうにかして草加に近づこうとするのです。

 …

6

落椿 小説

四ノ宮慶  宝井さき 

もっと抵抗して欲しかった

エロに焦点を当てた場合は“神”、
情の機微やキャラの関係性などを重視して読む場合は“中立”という評価になりました。
中間を取って“萌え”とします。

簡単に言うと、傾いた組を救うため、組長(受け)自ら、自分の体を差し出すという任侠モノです。

もともと男を惑わす魅力のある若い組長さん。
若頭(攻め)に長年恋焦がれている設定なのですが、商品として差し出すことを前提に、当の若頭に性的な調…

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