梨とりこさんのレビュー一覧

渇仰 小説

宮緒葵  梨とりこ 

双方からの方向性の違う執着

達幸の明良に対する執着は、最初から最後まで変わらず凄いです。
「とにかく明良しか見えてない、他はどうでもいい」という盲信っぷりは、
もうストーカーと言ってもいいでしょう。

お話は、2人が6年ぶりに再会したところから始まります。

火事で家財を失い、恋人に裏切られ、
揚句、理不尽な解雇を言い渡された明良の前に突如現れた達幸は、
何もかも失った明良とは対照的に、俳優として大成功を収め…

6

渇仰 小説

宮緒葵  梨とりこ 

強烈

とにかく強烈に犬です。
でも犬に似つかわしくない嫉妬などの人間的感情も持ち合わせていて、
とても複雑な人物になっています、達幸は。
複雑だけど、ちょっと短絡的。
明良のことになると一生懸命を通り過ぎて狂ったようになってしまいます。
というより狂っています。
明良もそのことに関し、色々と不安を抱くのですが……
それ以前に途中まで明良も相当酷いです。
悪い意味ではありませんが、……いや…

3

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

期待はずれ;

栗城先生の作品を読むのはこれが初めてです。
粗筋読んでピンときたのと、挿絵家として大好きな梨先生の小説なので喜んでレジへ。
粗筋だけではどっちが攻なのか分からなかったところも気に入ってw

小説帯が【『這い蹲って舐めろ』って言ってください】などというトンデモ系だったので、さぞや中身もぶっ飛んでるのかと思いきや、肩透かし喰ったってくらい大人しめです。
もっと両者SM同士の攻防戦があるのかと…

3

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

世にも珍しい?M攻が出てくる話

栗城偲さんの作品、気にはなっていたがなかなかこれだ!と読み始めるきっかけが無く。
お名前を見かける度に悶々としていたので、すっきりする為にもとちょうど発売された新刊を購入して読んでみました。

皆さま案外評価が厳しいようですが、自分としてはかなり面白かったです。
まず、文章が読みやすかった。つっかえることなくテンポも良くすらすら読めました!

自分的読んでいて面白かった所は、鬼軍曹とあ…

7

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

人によって性癖は様々だろうけど

普通のSMな話だと思って読んだんですが、ちょっと違いました。
S攻めはよく見ますが、これはM攻め。
しかもMが自分がされたい事をするためにS化する、という何とも不可思議な状態に。
変態は好きですが、ちょっと毛色が違います。
これはこれで楽しく読めたのですが、ちょっと気になった点がいくつか。
・MなのSなの?な攻(変態わんこ攻め)
・攻のよく行くお店(ゲイバー的なところ)が全体的に出張り…

2

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

人間におけるSとMの含有率

コミカルなのかシリアスなのかモヤモヤするような作品と言うのが感想ですね。
タイトルの言葉の意味合いが読んでいると理解出来るのですが
人間SでもMでもどちらでもなり得るって言う内容だったような気がします。

代表的なBLSMとは若干かけ離れているようななんちゃってSMと言えばいいのか
逆にリアルに人が持っている被虐と加虐をテーマにして、いわゆる普通の嗜好と
言われている人でも切っ掛け一つ…

4

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

M攻ですか~。

う~ん・・・『萌』ですが、『中立』に近いです。

このところ、栗城さんの作品はほぼ私にとっては『当たり』だったんですが、これはちょっと微妙でした。悪くはないんですよ。でも、もう一度読みたいとは思いません。

メインCPのラブ以外が、ちょっとくどくどしかったです。そのわりに恋愛に至る過程そのものはあっさりな気がしました。

ただ、本郷(攻)のキャラクターは、好みではありませんが興味は…

2

裏を返せば…! 小説

栗城偲  梨とりこ 

悩めるM?

あらすじ読んで、ストーリーが好みすぎて、
読める日を楽しみにしていました。
あとがきにも書いていらっしゃるのですが、
おとなしい悩めるMのお話なので、
「テンション高めのはっちゃけM」を期待してしまった
私としては、ちょこっと残念でした。

南雲は、勤務先で、鬼軍曹とあだなされる教師、本郷に
苦手意識をもっていたのだけど、
或るきっかけから、距離が縮まり、
本郷に自分はゲイでM…

2

微睡む夜明けの秘めごと 小説

華藤えれな  梨とりこ 

とてもロマンティックな執着愛

SPと軍医とのミステリアスな恋愛ストーリーで、全てはここから始まっていたんだと
後半になるごとに真実が見えてくる、かなり惹きこまれる作品でした。

警視庁SPだった受け様は、外務大臣の護衛でロシアまで出向いた時にテロに遭遇し、
大臣を庇って銃弾に倒れる事になります。
そして、そのまま助けられもせずに、打ち捨てられたように置き去りになれる。
しかし、そんな時にロシア軍人の中尉に助け出され…

7

微睡む夜明けの秘めごと 小説

華藤えれな  梨とりこ 

意外にもその心は純でした

白夜のロシアが舞台のお話。
テロ、軍、マフィア、政治的汚職、フリージャーナリスト、臓器売買、
結構主人公たちを取り巻く環境は、かなり物騒です。
しかし、中心は主人公たちの恋愛で、そんな深い設定も結構てんこ盛りなのに、わりとさらっと解決してしまって、一体どんな技を使ったんだ?とちょっと不思議に思わないこともない。
却って、その設定にあまり疑問を感じてしまうと上滑りしてしまう危険がありました。…

4
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