梨とりこさんのレビュー一覧

渇仰 小説

宮緒葵  梨とりこ 

犬でしたー

なんとなく、読むのを後回しにしてたのですが、とても良かったです。

火事で焼け出された明良は、その直後幼馴染で子供の頃一緒に暮らしていた達幸と再会し、達幸に連れていかれます。
達幸は昔と変わらず、明良に懐いていて好意を示している上に、しまいには明良の犬にしてくれと言い出します。
そして達幸は、明良を無理やり犯して・・・。
明良は昔、事故で夢を断たれ、その後のわだかまりや今回の事で、達幸…

5

彼は死者の声を聞く 小説

佐田三季  梨とりこ 

愛とは甘いばかりのものではない

まずお話の前半をざっくりとご紹介します。

斉木明史には、知的障害を持つ双子の姉、朋がいた。

双子でありながら、健康、正常に生まれついた明史は彼女に負い目を持ち続けているが、同時に、プロの画家である父、感情的な母からの愛情を一身に受けている朋に複雑な思いを抱いていた。
彼女の持つ優れた画才も、明史には羨望の的であった。

隣家に住む明史の幼馴染である神成静彦も、また天才的な画才…

11

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

走馬灯のようにかけめぐる…

冒頭いきなり歓楽街のゴミ置き場で気を失って倒れているところをホームレスの老人にマネキンと間違われるシーンから始まるというこの物語。

タイトルのファンタスマゴリアは【走馬灯】のことだそうで、まさにくるくるまわる走馬灯のように過去と現代を行ったり来たりして物語は進んでいきます。
元人気子役として華々しい表舞台に立っていた束井は今は親の後をついで街金屋…。
そんな束井と幼馴染の永見が小学2年で…

9

渇仰 小説

宮緒葵  梨とりこ 

キャラクターに萌えました。




うーん。
話自体は、余計なところが多くて、現実味もなく、
途中で流し読みしてしまったところもありましたし、
正直、攻めが犬気質?であるところを除けば、よくある、「攻めが嫉妬して異常なほどの独占欲を持っており受けに執着し貢ぐだけ」のストーリーかと思います。

ですが、なんども泣きました。
攻めの受けに対する愛が歪んでいてかつ純粋で真っ直ぐすぎて。
好きなのに愛しているのにう…

4

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

久々に真っ向勝負

砂原さんの作品は、かなりな確率で読んでいるはずなのですが、ここ1~2年はちょっとSF微妙に色物な、ファンタジー色の強い作品ばかりを読んでいたような印象。
そんな折、この作品は久々にストレートなBLでした。
設定もBLの王道とも言えるおさななじみ物、それに加えて芸能界と、街金融なんていう裏稼業っぽい物までも絡めて、まさにBLの美味しいところてんこ盛り.
ファンダスマゴリア・走馬灯のように、ずっ…

2

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

信二の過去とこれから

 かつて信二が所属していた茂木組が解散し、本橋組に移ります。そして、そこの陰の実力者でもある惣一に気に入られ、信二は、彼の身の回りの世話役につきます。

 一方、大学生になった路彦が、思わぬ形で本橋組との関係するようになり、なんとしても気質のままでいさせたい信二は焦ります。それでも信二のことが好きな路彦はどんどん本橋組の裏株操作に荷担してしまうのです。

 信二のことが好きな路彦は少しでも…

2

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

人としてどうありたいのか

 夜の学校にこっそりと忍び込んだ加納路彦は、男とクラスメイトで、いつも女子からいじめられている斉藤が争っているのを目撃してしまいます。斉藤は窓から飛び降り、帰らぬ人となってしまいます。路彦も同級生である長尾からいじめられているので、始まりから暗い印象を持ちました。
 そして、斉藤を巡り、路彦は山田信二と出会います。

 斉藤が亡くなった翌日、いじめていた人間が顔を真っ赤にして泣いている。偽善…

1

彼は死者の声を聞く 小説

佐田三季  梨とりこ 

ネタバレ注意

執着責め大好きな私としては、佐田さんは作家買いしてしまうほど好きです(・∀・)
今回の攻めである神成はまさにストライク!!!最初読んでる時は「あー…昔は好きだったけど今は憎んでいるのか(´Д` )」となりましたが、ページをめくっていくうちに神成の一途すぎる想いが見えてきます。例えば、後ろから抱きしめて寝ていたのに目が覚めたらいなくなった明史を必死で探し、ニ階に避難して寝ていた明史をまた抱きしめて…

8

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

読後の爽快感の素晴らしさ

物語は、ゴミ集積所でホームレスに捨てられたマネキンと間違えられる、束井の姿から始まります。
サスペンスドラマのような幕開けですが、話は一旦過去へと戻り過去と現在を行き来する構成に・・・区切り区切りに、年代だけではなく表題のファンタスマゴリア由来のタイトルもあり、とても素敵です。

小五の時、永見の告白をレイダーマンを観るためにあっさりふってしまった束井。
でもそれ以来、束井は永見のことがど…

9

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

幼なじみものだから走馬灯がハマる

幼なじみで過去に攻め様から告白されて、子供心にアニメが優先で告白された日は
見たいアニメの日だったから、じっくり考えも無しであっさり男は範疇に無いなんて
一言で流してしまった過去がありながらも、唯一の友人でもあり、告白後も変わらず
接してくれる攻め様に安心しながらも、告白された事がいつまでも頭に残り逆に意識して
それでも、だったらどうしたいなんて事もあえて深く考えないように生きてきた受け様…

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