梨とりこさんのレビュー一覧

あなたが教えてくれた色 小説

安西リカ  梨とりこ 

主役二人の気持ちが全然理解できないままでした

年下攻めです。
医大生×日本画家

攻めは、一目惚れした線の細い儚げ美人を影からこっそり見つめていたら偶然お近づきになり家にまで出入りできるようになる僥倖に恵まれ、自分がゲイかもと疑いを持ち始めた真面目な辻内くん。

受けは、外見と違ってヤンキーな日本画家の環紀。
誰とでも気分次第で寝る。
それに罪悪感もなければ他の誰とも寝ないという契約は息苦しいとさえ思っているひとです。

環…

7

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

過酷な描写の中に潜む純愛に萌える

『月に笑う』のスピンオフ。

前作未読でも理解できないことはないと思いますが、今作品の主人公が『月に笑う』の山田の元上司、ではないな、親分?の惣一なので、できれば読んでいた方がストーリーに入りやすいかなと思います。もっと言うと、この作品は「惣一襲撃事件」が大きなキモになっていますが、何故襲撃されたのか、その理由や過程は『月に笑う』を読んでいないとわかりづらい面もあるので、興味のある腐姐さまはぜ…

17

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

人生山あり谷あり、くるくる巡る走馬灯

まさに【ファンタスマゴリア】に尽きる1冊。

映し出されくるくる回る走馬灯が1周、2周、3周…
山あり谷ありの人生を繰り返しながらも少しずつ螺旋状に上がっていく。
その中で、昔は気付かなかった気持ち・隠したかった感情が露わになっていき。

走馬灯が回れば回るほど
受けにとって攻めはかけがえのない存在なんだと訴えかけてきます。
なんでそこまで「心」が求めていながら無自覚でいられるのか…

1

闇を呼ぶ声 -周と西門- 小説

凪良ゆう  梨とりこ 

明るい、賑やかな場所で読んでください

私、夜寝る前に真っ暗な部屋で(電子書籍なので)1人で読んでいたのですが、背筋がゾゾゾ…としたり気配が気になったり(めちゃくちゃ気のせい)するので、明るい場所で読むことをお勧めします笑

ホラーが苦手でなんとなく避けてた作品。でも気になって、続編と一緒に購入しました。怪奇ミステリーだけではない、成長や物語が楽しめる作品です。そして、ほんのりと恋愛も。

周と西門。2人とも、除霊にまつわる一族…

2

背徳の情花 小説

華藤えれな  梨とりこ 

安珍と清姫

梨とりこ先生の挿絵目当てで購入(ho〇toさん)。挿絵はカラーの表紙1とモノクロ3でした。2009年の作品当時のものではないかと推測しています(今の梨とりこ先生のとりこ絵より鋭い感じの顔なので)。兄弟もの王道!と思ったので萌にしました。ho〇toさんでは挿絵コミで本文90Pほど。

丸の内のオフィス街でパラリーガルをしている朝人。ある日出勤すると、奈良の吉野の山奥、天隠村に住む叔父から電話があ…

0

背徳の情花 小説

華藤えれな  梨とりこ 

茨の道でも、止まれないのが愛なんだろうなぁ・・・

「小説b-Boy2009年12月号」掲載作品を電子化したものになります。
10年近く前の作品になりますが、古さと言うのは全然感じませんでした。

で、こちら「弟と兄、禁忌の妄執愛」と、兄弟もの好きとしては何とも惹かれて仕方ない内容紹介なんですけど。
強い背徳感に、背筋が寒くなるほどの執着、そして、それでもなお抑えきれない、もう情念とも言うべき思い。
内容としてはかなりシリアスなのですが、…

4

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

読み応えも読後感も◎ リバ苦手な方にもおすすめ 上下通してのレビュー

汚いところや痛みも含めて人間というものがリアルに描かれているからこその、木原先生の作品らしい読み応えと充実感を味わえつつ、最後は幸せな結末で、緊迫シーンや痛いシーンの辛さや疲労感を引きずらずに比較的爽やかな気持ちで読み終えられました。苦さと甘さのバランスがちょうど良かったです。

そして、個人的に新鮮だったのがリバ要素です。私はリバ要素を含むものはあまり得意な方ではなくて、なんとなく自分の中で…

1

アカノイト 小説

朝丘戻  梨とりこ 

吸血種の生きづらさ

以前、朝丘戻さんの作品を読み、すごく気に入ったので他の作品も読もうと、今回購入しました。
結論。やっぱり好きです。
ハッピーエンドなのか、そうでないのかも、あえて調べずに読み始めたので、かなりソワソワしました。
この世界には吸血種も紛れていて、有理は人間と吸血種のハーフ。二十歳になったら、血を飲まなければ生きていけない身体なのに、血を飲むことを拒み続けた為、身体が衰弱し目が見えなくなってしま…

3

甘い絶望の夜を捧げて 小説

義月粧子  梨とりこ 

凛々しく一途な受け。

個人的に受けが自分の好きなタイプであれば、攻めがどんなタイプでも楽しく読み進められるのですが・・・。
この作品の攻めの言動には心底苛々して「もういい大人なのに我が儘で身勝手過ぎる!」と何度思ったことか。
なので、隆俊(攻め)の恋人である淳弥が隆俊をバッサリ振ったシーンは気分爽快。
淳弥は当て馬のポジションだったけれど、かなりいい仕事をしてくれて(私の)溜飲が下がりました。
ここまで書くと「…

3

満願成就 ―周と西門― 小説

凪良ゆう  梨とりこ 

一流アスリートを観ているみたい

「凪良さんは凄く体力がある作家さんだ」と思ったんですね、読後。
なんて言うのかな、42.195kmを軽く走れる感じ?いやいや、そんなもんじゃなく、トライアスロンに出たその晩に、会場周辺で野営しちゃう感じ。
『薔薇色じゃない』とか『美しい彼』を読んだ時にちょっとだけ感じていたんですけれども『続かせる』んですよ、不完全燃焼の状態を。
「ダーッと解決したくならないのかな?」と思ったりしますが、そう…

6
PAGE TOP