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4/5(合計:41件)
まんだ林檎
ぎが
まんだ林檎自身があとがきで「マニアック」と繰り返し評しているように、マニアックという言葉以外に収録作を取りまとめる言葉の思いつかない短編集。 一つ一つのレビューは割愛するが、全体的には「セックスはあるけど愛はない、あるいは、最初は愛があったけれどだんだんすれ違う」みたいな感じの話が多い。 ある意味一番愛にあふれているのは最後に収録されている『ケツメイト』のような気がするが、これはオヤジ受けのS…
葡萄瓜
BLの関係からLOVEを抜いたら何処まで 進展させる事が出来るか、と言う試みを 次々と打ち出している一冊。 その為不快感を感じる方もおいでかも 知れません。 しかし、これもまた一つの進化形であろうと 評者は愚考します。これもBLでしょう。 収録作のおおよそに落ちらしい落ちは ありません。読者が疑問の渦に落とされる 結末は存在しますが。
『自由になあれ』『恋路』『初恋』『天国の門』はBAR天国の門と“二丁目の堕天使”と呼ばれる、愛のあるセックスができないウリ専の少年・智之にまつわる連作。とはいえ、智之が必ずしも主人公というわけではないところがミソ。ほかにバーのマスターやなじみ客・片桐も繰り返し登場する。一部シリアスな展開もあるが、全体的にはコメディータッチで軽く読める。 『自由になあれ』は妻子もちの隠れゲイが自分の本当の望み…
前作『狂いもえせず』とは打って変わって切なさ全開の短編集。 舞台が高校であったり学生時代の思い出に根ざした話が多く、エロは控えめに心情が丁寧に描かれる。 ただし話の主軸は必ずしも恋愛ではないので、それを求めて読むには物足りなさを感じる向きもあるかもしれないが、家族を持った作者ならではのアプローチなのではないかなとも思う。 内容的には、特に表題作は32ページの短編ながら秀逸。 性同一性障…
よう
もっともっと、切なくて甘酸っぱくて、 胸キュンキュンするのを求めていたんだけど、 収録されているお話はどれも淡々とした感じでした。 一貫してラブシーン薄めです。 だからこそもっと胸キュンが欲しかった! 消してつまらないわけではない。面白かったんだけどもっと!って感じです。 もしかすると、一番面白かったのは「あとがき」かもしれない。 そのあとがきによると、カバーイラストはアナログ描…
このアンソロジーを紐解くだけでもJUNEと言う ジャンルが一筋縄では行かないと言う事を体感 して戴けるかと愚考します。 JUNE=耽美は概ね正解ではあるのですが、 それ以外の要素…自虐を含む笑いや迸る劣情等も 併せ呑んだ上でこのうねりは静かに育ってきたのです。 そこから十年経ちました。 JUNEの方舟はどの方向に進んでゆくのでしょう。
ミスダンディーの父に15歳まで少女として育て られてきた少年・麗がある日男子学生として 生きる事になってそこからドタバタは始まった…。 その中で織り成される先輩への片思いをめぐる 一騒動。男が男に恋をする事の障害と言うJUNEの 頃からの不変のテーマを少女漫画の手法で展開 してみたら軽くなるのかと言えばそうでも無く…。 読み方次第ではとても歯応えのある作品です。 アマチュアレス…
二人の父の背中を観て育った息子は、 迷いながらも結論を出した。想い人の 手助けを結構借りて。 それは二人の父と進んだ道と似ている 様で違う道。 そして、穏やかな大団円はゆっくり訪れる。 一つの愛の形を始まりから終わりまで 描いたシリーズ、ここに完結。
苦さを乗り越えて来たから生まれる穏やかさは存在する。 二人だけの世界では持ち得なかったものなのかどうかは はっきりしないけれども。 家族を作る事で、関係は変化して行くのだろうか? 二人以上の関係が形成され行く第三巻。
恋愛も二人だけの世界に浸っていられる間なら 外界の波風や摩擦とは関係なく居られる。 でも、世間の『普通』を否応無く突きつけられた時、 二人の関係をどう解決するべきなのか。 単純な悲劇ではない、苦い展開の第二巻です。 そして物語も受と攻の人生も、続きます。